最大TL 65cm前後になる。全体鮮やかに赤く(バラハタは赤が濃く鮮やかさに欠ける)、体高はあまりなくハタ科ではほっそりしている。尾鰭は三日月形で白く(透明な)細い縁取りがある(バラハタは黄色い)。幼魚のときに褐色の縦縞がない。[銭州、32.5cm SL・827g]
オジロバラハタの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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珍魚度・珍しさ
★★
少し努力すれば手に入る魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科バラハタ属外国名
学名
Variola albimarginata Baissac,1953漢字・学名由来
漢字 尾白薔薇羽太 Ojirobarahata
由来・語源/「薔薇羽太」はバラハタ属の魚という意味。「尾白」は尾鰭の後縁が白い(透明)ため。
英名、White-edged lyretail 「White-edged」の訳ではないかと考えている。「lyretail」はギリシャの竪琴のような形の尾鰭という意味。
〈オジロバラハタ(新称) 尾鰭後縁が白色で、……〉。解説/片山正夫 『日本産魚類大図鑑』(益田一、荒賀忠一、尼岡邦夫、上野輝弥彌、吉野哲夫 東海大学出版会 1984)地方名・市場名 ?
生息域
海水魚。沿岸の岩礁域やサンゴ礁外縁の水深4-200m。
[銭州/幼魚]、小笠原諸島、[三重県熊野市]、愛媛県深浦、沖縄諸島以南の琉球列島。
台湾南部、南沙諸島、インド洋の局所、クゥゼリン関東(マーシャル諸島)、西太平洋、サモア諸島。生態
ー基本情報
バラハタ類2種は区別されないで流通している。シガテラ毒を持つ場合があり注意が必要。沖縄でバラハタ類は人気のある食用魚。両種ともに北上傾向にあり、シガテラ毒に関しての研究も進めて欲しいものである。ただ沖縄県ではいたって普通に食べられているので、危険度のようなものも示せればいいのではないかと考えている。
珍魚度 沖縄県などでは普通の食用魚でスーパーなどにも並んでいる。手に入れるのは沖縄県に限ってはそれほど難しくない。
流通させたり、食用とする場合、国や地方自治体の情報を見るとよい水産基本情報
市場での評価 流通量は少ない。小形なのでハタ類では安い。
漁法 刺突漁、釣り
産地 沖縄県選び方
ー味わい
旬は不明。
鱗は細かく硬く皮膚に入り込んでいる。すき引きする方が取りやすい。皮は硬く強い。
透明感のある白身で熱を通しても硬く締まらない。栄養
ー危険性など
シガテラ毒を持っている可能性がある。食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
オジロバラハタの料理・レシピ・食べ方/蒸す(清蒸)、生食(刺身)、汁(鍋、みそ汁、潮汁、中華風スープ)、煮る(煮つけ)、揚げる(唐揚げ、天ぷら)クリックで閉じます
オジロバラハタの清蒸 蒸し魚は、ハタ類でもっとも基本的な料理法である。皮も身も蒸すととろっと柔らかくなる。
水洗いして頭部を梨子割りにする。鱗を取るとき、頭部は入念にこそげ取るといい。水分をよくきり、皿に長ネギなどを敷いた上に乗せて酒を振りかけて10〜15分蒸す。蒸し上がりにタレ(中国醤油か、紹興酒・魚醬・砂糖・醤油を合わせて一煮立ち刺せたもの)をかけ、ネギなどを乗せて、煙が出るくらいに熱した油をかける。
オジロバラハタの魚汁(みーばい汁) 刺身などにしたときのアラなどを集めて置く。適当に切り、湯通しして冷水に落とす。残った鱗やぬめりを流し、水分をよくきる。これを水から煮出してみそをとく。うま味豊かな汁にまずは感激するはずである。付着した身、皮ともに非常においしい。クリックで閉じますみーばい汁
オジロバラハタの刺身 ハタ類の中でも身質のよさはトップクラスである。水洗いして三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を取る。皮を引き、薄く切りつける。鮮度がよいと硬く感じるくらいである。身に甘味があり、とても味わい深い。食べ飽きないおいしさがある。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/舵丸水産(東京都八王子市 八王子綜合卸売協同組合)
『原色 沖縄の魚』(具志堅宗弘 タイガー印刷 1972)、沖縄水産試験場 沖縄で漁獲される主要魚の名称一覧表、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)