
体長70cm前後になる。イヤゴハタに似るが体側の弓なりの筋に切れ目がない。
ホウキハタの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★★★ 究極の美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科ハタ族マハタ属
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外国名 |
Broom grouper
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学名 |
Epinephelus morrhua (Valenciennes,1833)
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漢字・学名由来 |
漢字 箒羽太
由来・語源 田中重穂の命名。由来は不明だが、箒で掃いた後のような筋模様があるためか? Valenciennes アシル・バランシエンヌ(Achille Valencienne 1794-1865)はフランスの動物学者。ジョルジュ・キュビエとともに『魚類の自然誌』を刊行。国内で水揚げされる多くの魚を記載。
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地方名・市場名 [?] |
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生息域 |
南日本。沿岸の岩礁域。
伊豆大島、小笠原諸島、相模湾〜屋久島の太平洋沿岸、奄美大島、沖縄諸島。
台湾南部、香港、西沙諸島、インド-太平洋。 |
生態 |
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基本情報 |
関東の市場にはほとんどが小笠原諸島から入荷してくる。琉球列島付近よりも小笠原諸島に多いハタといった感じがする。
ハタ類なので非常に高価。当然、味の点でも申し分がない。 |
水産基本情報 |
市場での評価 関東には主に小笠原産が入荷してくる。高価。
漁法 釣り
産地 東京都 |
選び方 |
触って張りのあるもの。退色して白っぽくないもの。 |
味わい |
旬は秋から初夏だと思う。年間を通してあまり味が落ちない。
鱗は小さくて取りにくいため、包丁ですき引くしかない。皮は厚く硬い。
血合いはよわい。透明感のある白身で、熱を通すとやや締まって硬くなる。
身質 透明感のある白身で血合いはよわい。熱を通しても硬く締まることはない。 |
栄養 |
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寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
煮る(煮つけ)、汁(ちり鍋、みそ汁、潮汁)、生食(刺身、セビチェ)、揚げる(唐揚げ)、焼く(ロティ、塩焼き) ホウキハタの兜煮 ハタ科の魚のいちばんうまい部分は皮かもしれない。皮と骨に付着している身にも甘みがある。兜(かぶと)は湯通しして冷水に落とし、落としきれなかった鱗やぬめりを流す。よく水切りして、これを酒、砂糖、しょうゆでこってりと煮る。酒・塩のみ、酒・みりん・しょうゆの味つけもいい。
ホウキハタの鍋 ここでは「すっぽん仕立て」にしてみた。頭部やかまの部分は食べやすく切る。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよくきり、水・酒同量に塩味の汁で煮ながら食べる。皮は口の中に入れるととろけるほど柔らかくなり、ぷるんとゼラチン質で甘い。だしの出た汁も絶品。
 ホウキハタのみそ汁
ホウキハタのみそ汁 あらを集めて湯通しする。冷水に落として鱗や血液、ぬめりを流す。よく水切りして、水から煮出してみそをとく。昆布だしで煮出すとより味わい深い。うま味の強い汁で、ご飯に合う。 ホウキハタの刺身 やや大振りのホウキハタを水洗い。三枚に下ろして皮を引く。これを刺身にしたもの。鮮度によっては硬いので薄めに造るといい。イヤミのない上品な味で、ほんのりとした甘味がある。背側は角造りに、腹側はそぎ造りにするといいかも。
 ホウキハタの唐揚げ
ホウキハタの唐揚げ ホウキハタのかま、腹骨などに片栗粉をまぶしてじっくりと二度揚げにしたもの。皮の部分がゼラチン質になり、身は繊維質でしまって甘い。表面の香ばしさとともに非常に味がいい。  ホウキハタの塩焼き
ホウキハタの塩焼き しめてすぐや鮮度のいいものは少し寝かせる。振り塩をして1時間以上置く。これをじっくりと焼き上げる。たた淡泊でもの足りないが、イヤミのない味。オリーブオイルをかけて食べてもいい。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
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加工品・名産品 |
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釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『高知の魚名集』(岡林正十郎 リーブル出版)
東京都小笠原支庁 |
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