アズキハタ

Scientific Name / Anyperodon leucogrammicus (Valenciennes, 1828)

アズキハタの形態写真

SL37cm前後になる。ハタ類のなかでは左右に細い(側へん)。細長く体に3本の白い縦縞があり、小豆状の赤い斑紋がある。
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SL37cm前後になる。ハタ類のなかでは左右に細い(側へん)。細長く体に3本の白い縦縞があり、小豆状の赤い斑紋がある。小豆に似た斑点がある。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科アズキハタ属

    外国名

    学名

    Anyperodon leucogrammicus (Valenciennes, 1828)

    漢字・学名由来

    漢字/小豆羽太 Azukihata
    由来・語源/小豆に似た形、色の楕円形の斑紋があるため。
    Valenciennes
    アシル・バランシエンヌ(Achille Valencienne 1794-1865)はフランスの動物学者。ジョルジュ・キュビエとともに『魚類の自然誌』を刊行。国内で水揚げされる多くの魚を記載。

    地方名・市場名

    ヨーローミーバイ
    場所沖縄県石垣島 参考河村雄太さん 

    生息域

    海水魚。サンゴ礁(水深5-80m)
    小笠原諸島、山口県日本海側、沖縄諸島、八重山諸島。
    台湾南部、香港、西沙諸島、南沙諸島、インド-太平洋(フェニックス諸島・サモア諸島以西)

    生態

    基本情報

    沖縄県、小笠原諸島以南のサンゴ礁域にいるハタの仲間。アズキハタ属唯一の種。
    沖縄県などでもあまり多くはなく、珍しい魚のひとつだと思う。
    キジハタを「あずき」、「あずきはた」と呼ぶ地域があるので、流通上はまぎらわしい。
    ハタ類のなかでは安い。

    水産基本情報

    市場での評価/主に沖縄県で流通。入荷は少ない模様。
    漁法/刺突漁など
    産地/沖縄県

    選び方

    味わい

    旬は不明
    鱗は薄く普通の大きさで取りやすい。皮は厚みがあって強い。骨はやや硬め。
    透明感のある白身で血合いは弱い。熱を通しても硬く締まらない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    アズキハタの料理法・調理法・食べ方/生食(刺身)、煮る(煮つけ)、揚げる(唐揚げ)、汁(みそ汁)

    アズキハタの刺身 水洗いして三枚に下ろし、皮を引き普通に刺身にした。血合いが弱く、見た目にもきれい。やや薄めのそぎ造りにしてみたら、口に入れてほんのり甘く、魚らしいうま味もある。嫌みのない味わいで食べ飽きない。

    アズキハタの煮つけ ここでは頭部を使った。梨子割りにして、湯通しする。冷水に落としてヌメリや残った鱗をこそげ落とす。これを酒・醤油・水で煮る。マハタなどと比べると煮ても身が締まらず、身離れがいい。ほどよく繊維質呈味成分からくる甘味がある。
    アズキハタの唐揚げ 腹側と尾に近い部分を適当に切る。水分をペーパータオルなどでていねいに拭き取り、片栗粉をまぶす。これをじっくりと揚げる。二度揚げすると表面はかりっとして、鶏肉を思わせる食感に。
    アズキハタのみそ汁 あらを集めて置く。湯通しして冷水に落として、残った鱗やぬめりを流す。水分をよく切り、鍋にあら、水を入れて火をつける。あくをすくいながら煮て、みそを溶く。味わい深い出しが出て、汁がとてもおいしい。あらについた身も皮も味わい深い。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/河村雄太さん(沖縄県石垣市)
    『魚類図鑑 南日本の沿岸魚』(益田一、荒賀忠一、吉野哲夫 東海大学出版会 1975)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)
  • 主食材として「アズキハタ」を使用したレシピ一覧

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