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小田原・秦野で全買い物を済ますのがボク流

直売所に熱中して、ほぼ半世紀近くになる。初めての山形県旅で雪の来る前の国道沿いの直売所で買って買って、買いまくったのが最初である。それから30年後に同じ山形県南陽市の道端で、同じオバチャンがいたのには感動したものである。当時はコンビニなく、ケータイなく、といった時代だったので朝早くやっている直売所で朝ご飯を買うことが多かった。この道端の小屋のような直売所が、道の駅になりJAが経営して巨大化する。これはこれでいいが、最近やけに洗練されて、いちばん魅力的な土地土地のものが消えて行っているのが残念である。
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9月20日、二宮定置の小さな甲殻類・軟体類・魚類

最大でも全長13cmほど。定置網に混ざり込んでいた小さな生き物たちである。定置網に混ざるとやっかいなものたちだが、ボクには宝物そのものである。
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北海道根室市、夏のオオノガイ漁と干もの

根室周辺(根室市根室湾、風蓮湖、春国岱)の広大な浅瀬では貝類の手掘り漁が行われている。少し沖では桁引もある。中でも貝類は多彩で、アサリ、バカガイ、「ほっきがい(ウバガイ)」がとれる。これにやや沖のホタテガイ桁引のホタテガイを加えると計4種も揚がる。食用二枚貝は1種類の漁獲量が多く、地域内で揚がる種類が少ないのが一般的なので、根室周辺は国内でも希有な二枚貝多種類漁獲地域だ。この二枚貝が豊富な根室市の干潟で夏、5月から7月、大潮の干潮時に行われているのがオオノガイ漁である。たった2日間だけの、最干潮の前後4時間ほどの漁である。根室湾中部漁業協同組合の組合員によって漁が行われているが、組合員1軒につき2名(鍬2本)までが漁を行える。オオノガイは干潟の表面から30cm前後の深さのところにいる。漁は手掘りで、歯が3本の備中鍬で掘り進む。ひたすら前に少しずつ掘り進んでいく。漁獲していいのは殻長70㎜以上で、小さなものは埋め戻される。それにしても30㎝も鍬で掘り進み、大型をバスケットに入れ、小型を埋め戻すのは重労働である。家族が多い家では2本の鍬を交代交代に掘る。1人だけだと、たった1人で4時間掘り続けることになる。この漁業規制が末永いオオノガイ漁の保証になるのだと思われる。それにしても根室湾中部漁業協同組合の取り組みは素晴らしい。このとったオオノガイの水管は干ものになり、その他の部分は自家消費される参考/『オオノガイ資源を守るために-オオガイ生態調査に取り組んで-』(根室湾中部漁業協同組合貝手掘部会 オオノガイ研究グループ 木下秀雄)
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根室飯4 根室市ニューかおりのスタミナライス

北海道根室市の最終日、できれば市内でお昼ご飯を食べて帰りたい。でも情報なしで彷徨うタイプなので当てがないし、時間もない。困ったら人に聞くのがいちばんなので、目の前にいた『清月菓子舗」のオカミサンに聞く。結局いちばん近くにある、『ニューかおり』に向かう。駐車場が見つからないので昼ご飯は諦めようと思ったときに、やっとこさたどり着く。素直な性格なので、オカミサンに言われたとおりに、「スタミナライス」にする。意外なものが出て来た。ご飯の上に乗っているものがよくわからない。目玉焼きはいらない気もする。たぶん豚肉、竹の子や白菜、絹さやなどを甘辛いタレで炒め煮したものだろう。この店、外観は洋風で、出て来たものは中華風なものだった。味は悪くはない。上の目玉焼き、炒め煮を食べ進むと間にカツ(トンカツ)が挟んであった。実にうまいカツでただもんじゃない気がするが、今度は洋食屋的だ。スープも洋食風でもあるし、中華な感じもする。
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根室飯3 タイエーでやき鳥弁当。

前にも書いているが、北海道に来てから食べた飯は、弁当も含めてみな美味であった。特にコンビニ弁当がよかったのである。立ち話をした北海道バイク旅の若い衆が、朝一番に買える店を教えてくれた。『タイエー』というコンビニである。この若い衆、とても気さくで、ついでに店の位置まで車のナビに打ち込んでくれる。この手の作業がいちばん嫌いなので、ありがとうの三乗、といって感謝して別れた。今日中に羅臼、羅臼岳を超えて知床だという。若いって素晴らしい。たどり着いた『タイエー』はとても小さな店だったが、品揃えがとてもよかった。若い衆おすすめの「やきとり弁当」を注文すると、店内で焼き上げ、焼き上げたばかりをご飯の上に乗せてくれた。根室漁協の魚の搬入が見せる場所で取り出したら、なんと豚オヤジのイラストがかかれている。
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根室酔いどれ日記 3 居酒屋おせろは変な名だけどうまい店だった

根室3日目(6月25日)で、疲れが脚に来た。東梅という地区に行ったついでに水辺を見つけて、不用意に踏み込んだのが大間違いだった。出てこれなくなった。前日この地域でクマが目撃されている。あり得ないとは思ったけど、こんな状態でクマとご対面したらドナイショ、なんて不安がよぎった。こんなときに限って面白い生き物や植物が目に入るが、撮影する余裕もない。1時間近く(もっと短かったとは思うけど)かかって脱出できたが、胴長は2倍の重さになっていた。このとき、胴長ではなく長靴で入っていたらと想像すると恐くなる。夕方、根室市街地に帰り着き、銭湯の湯につかったときの極楽感は例えようもない。クリカラモンモンのオニイサンにおすすめの居酒屋を聞いたが、家に来いと言われた。もちろん遠慮して逃げた。疲れ果てると余計にアルコールが欲しくなる。風呂上がりに居酒屋を探して歩く。根室の夕暮れはあっと言う間に闇となる。雨がやんだのはありがたかったが、やたらに寒い。居酒屋を目指しながら野良犬同然のエゾジカを探すがいない。たぶんエゾジカも寒いんだろうな。
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根室飯2 セイコーマートの週替わり弁当

北海道に来てから食べた飯は、弁当も含めてみな美味であった。特にコンビニ弁当がよかったのである。着いた翌日の朝はセイコーマートの週替わり弁当である。この日が始まってから2時間、空腹感に耐えられなくなって店内に飛び込んで選ぶ間もなく買ってきた。主役のサケが養殖物だったらイヤだなとは思ったものの、じっくり選んでいる時間がない。根室の旅は1時間刻み以上にもっと細かく刻んで動いていた。根室漁協の水揚げは漁師さんがやってくるたびに場内にもどり、気になることをチェックしていたので、一段落つく間がなかった。競りが終わったら、すぐに向かわなければ向かわなければならないところもある。競り場を見ながらの朝ご飯だったが、なによりもご飯がおいしい。おかずもおいしくて、塩気のバランスがいいのも見事だ。これなら毎日食べてもいいかも。都内に帰ってきて、忙しくて大手コンビニの弁当を買ってきてもらって食べたら、悲しくなってきた。
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根室酔いどれ日記 2 まさかの夜ラは浅草軒

居酒屋放浪記なんてテレビ番組があるが、目的の居酒屋が決まっているのに放浪記とはちゃんちゃらおかしい。へそで湯が沸くくらいに変だと思う。ボクの場合、いつも行き当たりばったりなので、夜の町をひたすら放浪する。ただし翌日が早いので、飲むのは午後7時までと決めている。なかったら諦める。歩いて15分くらいで北の酒場通りに着く。疲れ果てて足にきているので教わった居酒屋に入ったら、席にライター(たぶん持ち帰っていいってもん)がおいてあった。しかも隣ですぱすぱと煙が立ちこめる。生まれてから一度もタバコを吸っていないので、こりゃたまらんと席を替えてもらったが、なんとなくヤーな気分が立ちこめる。まずくはないけど早々に去る。本降りの雨で、非常に冷たく寒い。帰ろうかな? そろそろ眠ろうかな? と根室で考えていたら目の前にラーメン屋があるではないか。いい感じだったので、引き戸をあけて入ったら、もっともっといい感じだった。もうひとつ飲み足りないので、コップ酒を飲みながらラーメンを待つ。話の寄り道をすると、ラーメンと酒、もしくは焼酎は、博多長浜でからんできたオヤジに無理強いされたことに始まる。無理強いされてよかったと思っている。ほどなくやってきたラーメンをゆったり食べながら、酒もやる。もちろん博多のようにラーメンに酒を入れたりはしない。あっさりしたスープなのに、味の奥深さがある。ラーメン通ではないが麺も上等だと思う。
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根室飯1 エスカロップ

食べ歩きの人ではないので、いつもは行き当たりばったりの旅の食事だが、今回は根室名物の「エスカロップ」という、いったいなんなんだいそれは? といったものを食べてみる。ネット上でいろいろ調べたが、エスカロップの意味はわからなかった。1963年から広まったと言う。福井県発祥だとは、市内で会ったライダー(バイクにのった若い衆)の話。ようするにエスカロップはエスカロップとしか、いいようのないものやも知れぬ。地元の方の案内なので、向かったのは「エスカロップ」で有名だという『ドリアン』というしゃれた店だった。
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根室酔いどれ日記 1 根室初日の夜

北海道根室市の旅は市内に到着したその日の夜から酔いどれる。もちろん朝が早いので午後7時までの飲みだけれど、このときだけ体が緩む。初日は日曜日だったので、地元の方に営業している店を予約して頂いた。根室市の繁華街といっても密集した飲み屋横丁があるわけでもなく、暗がりの中にぽつんと居酒屋の灯がともっていた。『遊食酒場 壱炉 本店』という店で、外観は真新しく、日曜日なので家族ずれで賑わっていた。とりあえずの生ビールは一日の終わりの始まりにやたらにうまい。この店の突き出しはたぶんマコンブを薄甘く煮たもので、初手はまずまずボク好みであった。
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根室旅2 いきなり釣れてビックリしたなもー

今旅もまた、あまりにも詰め込みすぎて、寸暇がなかった。根室半島と東梅(温根沼大橋の西側)を右往左往し、また市内のスーパー、魚屋を踏破した。やっと時間が出来たので、念願の竿を出すことができた。ボクは日本全国を股にかけ釣りまくる、さすらいの防波堤釣り師なのだ。仕掛けは北海道中標津で買った片天秤のカレイ仕掛けで、錘は15号だと思うが数字がつぶれていて見えない。エサはアオイソメだ。釣り師お勧めの堤防には作業車がとまっていたので、港内奥まったところで釣り始めた。せわしなく仕掛けを作り、波ひとつない堤防のきわに落とすと目分量で水深1.5mくらいしかない。こーりゃ浅すぎてダメだと水くみをしていたら、ぴんと張っていたテグスがゆるんで竿が跳ね上がっている。潮がとまっているのかな、と、まわりに落としてしまった仕掛けの紙や、ついでに誰かが捨てていった仕掛けの袋とテグスを拾う。ついでにセイコーマートで買ったお握りをぱくぱくやっていたら、今度は竿が沈んでいるように見える。しとしとと朝から降り続いていた雨が上がり、風が止まり凍えるように寒かったのが少しゆるんだのは奇跡だ。またまた竿先が跳ね上がったが、この竿の動きからするとアマモでも引っかかっているに違いない。車まで飲み物を取りに行って、ついでに竿を上げたら、実に重い。ゴミでもひっかけたのかなと思ったら、シュークリームのようなものが仕掛けにしがみついていて、わやわやと何かが動いている。えいやっと堤防に跳ね上げたら、やはりシュークリームのような物体で、よくよく見るとクリガニであろうカニである。まあまあ大きい。クリガニが釣れるとは幸先がいい。じっとしていたのでつかまえようとしたら、いきなり横にするすると堤防を走って海に落ちていった。なんてこったい! カニさんカニさん、どこいくんじゃい?緊張感に欠けていたボクは思わず曇り空を見た。
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根室旅1 北海道のコンビニパンはおいしいパン

北海道には何度も行っているが、去年の羅臼旅までセイコーマートのことは知らなかった。昔からあったのかしらん。羽田⇄中標津空港は1日一往復で、中標津着は午後2時前である。ここから根室までは2時間もかかる。旅の日の朝ご飯は食べないのが鉄則なので、現場(目的地)に着いた途端に腹が減る。中途半端な時間なので、おのずと軽い食べ物でもとコンビニに寄ることになる。到着した日だけではない。水産生物を追いかけていると朝が早い。だいたい朝は4時過ぎには浜にいて、クマを気にしながら水揚げを見る。ずーっと立ちっぱなしで、ときどき飛んだり跳ねたり、走ったりする。気になっていることを聞取、初めて見る生き物に興奮し、また聞取をする。終わるのが7時、8時なので、結局、またコンビニ頼りになる。
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