新潟市、越後新川の生物・食物図鑑5 キンセンガニ

甲羅の大きさはピンポン球くらい


新潟県西区五十嵐新川漁港周辺の生物・食物図鑑を作っていく。
新川漁協やその周辺には自然にも、食べ物にも詳しい猛者がたくさんいる。
この猛者と一緒に波打ち際で見つけた生物の4番目はキンセンガニである。

日本各地の浅い砂地にいる小型のカニで、漁の対象ではなく、子供の遊び相手といった存在である。
丸っこくて見た目が可愛いので、海辺暮らしをしていればだれもが必ず出合う存在といったものだろう。

手探りしたり、じっと海底に目をこらしたり


砂色をしているので見つけにくい。
水深30から50cmで砂底に目をこらしていると、砂の一部が動いているのがわかってくる。
これを砂に押さえつけつかむのだけど、非常に動きが素早く、力が強い。
初めてだとなかなかつかまえられない。
ハサミで挟む力が強いので不用意に触ると、飛びっきり痛いのも大変である。
この小さなカニと遊び、痛い目にあった経験が、大人になったときにとても貴重なものとなる。
今どきの子供達にも、このキンセンガニとりを楽しんでもらいたいものである。

遊んだ後はみそ汁に決まっている


秋田県男鹿市でも教わったことだけれど、このカニをつかまえたら、必ずみそ汁を作る。
非常にうま味豊かな味わいで、汁だけでもご馳走である。
身は甲羅下にちょっぴりしかないが、ほんのりと甘い。
協力/島谷将之さん・星野健一郎さん(拓洋丸)・中務謙吾さん(すべて新潟県新潟市西区五十嵐新川)


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