ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
魚通、釣り人、魚を扱うプロの為の初めての「高級魚」の本。
美味しいマイナー魚介図鑑
製作期間5年を超す渾身作!

すし図鑑
バッグに入るハンディサイズ本。320貫掲載。Kindle版も。
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[美味しいマイナー魚介図鑑]の文庫版が登場

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からだにおいしい魚の便利帳
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全国47都道府県 うますぎゴーゴー!
ぼうずコンニャク新境地!? グルメエッセイ也。

更新情報など

最新コラムより

コラム 

出水は八代海で、鹿児島県も広うござんす。カワハギの話

さて、旅に出ることもできなかった上に、豊洲すら遠いと思えるような日々だったので、相変わらず八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産と、お隣、八王子綜合卸売センター、福泉が海に開く扉であった。
そんな舵丸水産にこのところ何度か、鹿児島県出水市からカワハギが来ている。鹿児島県といっても、ほぼほぼ熊本県でお隣は水俣市である。
東京にとっては人気のある産地で、「鍋鶴よりも新子」といった感がある。
八代湾にはまだ一度も行っていないので、熊本県から鹿児島県にかけて南下してみたいという願望が募る。
カワハギの産卵期は晩春から夏くらいまでと長い。南ほど早いと思うので、産地ごとに季節ごとに食べている。意外にカワハギの産卵期を見極めるのが難しいし、旬にしてもそうだ。
ちなみにカワハギは産卵後回復したときにも味がよいが、産卵期が長いのでいつくらいから味が回復しているのかわからない。
そんなこんなで今のところ、旬は初秋から晩春としている。 
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マガキ
コラム 

大分中津豊前海のカキは小振りなれどウマシ

関東に住む利点はなにか? 国内でもっとも経済力(最近のは卑しい経済力だけど)があるので、世界中、国内各地の水産物に触れられ、また買って食べることができるということだ。マガキなどその最たるものである。
関東では、北は北海道オホーツク海周辺から南は九州北部まで、がんばれば日替わりでマガキの産地巡りができる。
もちろん消費地での金に飽かしての楽しみよりも、地方に住む人が、その地方の地ガキを食べる方が上なのだけれど。
海岸線で海水の中の植物プランクトンを取り込んでマガキは育つ。そのよさは、その土地の気候、その地域の海の状態が感じられるところなのだ。
我がサイトの目的は水産振興でもなく、動物学を極めるためでもなく、あえていえば食材のことを調べていることすら手段でしかない。この列島の季節、多様性をそのままに楽しむためのものだ。あえて言わせたもらうなら、もうこれ以上自然破壊はやめて欲しい、という切なる思いも込めている。
だからマガキは陸上などで養殖して、ナショナルブランドのチョコレートのごとくしてはならぬ、といいたい。この国も、少しは季節やこの国の特性・特徴を大切にしてはいかがだろう。
さて八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に大分県中津市、豊前海から小振りなマガキがきていた。
シングルシード(マガキをバラバラの状態で定期的に回転させながら養殖する)ではなく、普通に養殖されたマガキだと思われるが中津で垂下式が可能なのだろうか? 中津市周辺、豊前海のものかも知れない。
余談になるが、最近では垂下式のカキを下に見る報道を多々見受けるが、このような報道をするヤカラに限ってシングルシードと垂下式の違いがわかっていないと思う。値段からしても垂下式にはがんばっていただきたいと、真剣に思っているが、いかがだろう。
中津市には、国内では貴重な広い中津干潟がある。ここにはカブトガニなど、国内ではほとんど見られなくなった貴重な生物が生き残っているところでもある。
いまだに埋め立てという極悪非道なことを平気で考える、現代の鬼が消えていないがため、中津干潟の行く末が案じられて仕方がない。ビルを建てることは埋め立てにつながり、余分なゴミを出すことも同じである。ヒトは自然を考えて生き、また食うべきである。
中津産マガキには思う事が多すぎる。
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トド,ボラ
コラム 

錦江湾、寒トドの味は別格以上

できるだけ大きなボラを探している。こんなときに頼りになるのが、鹿児島市の田中積さんである。
鹿児島の魚と言ったら田中水産といった会社で、すぐに錦江湾で揚がったばかりの寒トドを送ってくれた。
ボクにとっては未知のサイズである。普通、魚の味は見ただけで想像がつくことが多いのだが、この2㎏上ばかりは勝手が違った。
ボラは熱帯域を除く世界中の海域に生息している。世界中で食べられているといってもいいだろう。庶民生活の記録されはじめた江戸時代には明らかに高級魚であり、ときに贈答用にも使われていた。
汽水域や内湾にいるおいしい魚が食卓から消えたのは、川と海の汚染のせいである。いまだに臭味のあるボラがいるけれど、きれいな水域のボラに臭味はない。
ボラを食べるたびにこの国の水域のことを考える。
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コラム 

淡路のマアジでウマスギ昼ご飯

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に兵庫県淡路からマアジが来ていた。体長20cm・128gで、ボクがいちばん好きなサイズだ。ちなみに旬の5月頃になると淡路島のマアジは同じ体長で150gくらいになる。
要するにまだまだ旬とは言えない2月ではあるが、淡路島のマアジは別格だということを語りたい。
兵庫県淡路島の、島の南島にある、島のまた離島である沼島(ぬしま)で聞いた限りでは、島周りでもマアジの味が違うらしい。
当然、沼島などでは島周りでもいちばん味のいいポイントでマアジを釣っているわけで、淡路のマアジがまずいはずがない。
淡路島では非常に繊細な仕掛けでマアジを釣っている。いくつかの根があり、その根周りに船を集めて釣り上げるのだが、釣り上げたときも魚体に触れることはない。そのまま生け簀に落とし込んで生きたまま帰港する。箱詰めするときにも手で触ることなく氷締めにして競りにかける。
これが水氷(海水に氷を入れたもので、魚体全体が均等に冷える)で、それほど時間がかかるわけでもなく、関東の市場に来る。
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コラム 

トルコ風サバサンドをマサバで作る

さて、非常に大昔に作ったトルコの魚のサンドイッチ(Balik Ekmek)」ってどんなもの? から始まって、古いサバサンドの写真の、パンの見た目がフランスパン(我ながら古い表現だけど)のようだった、とか、サバ(サバ属)はトルコなので、Atlantic chub mackerel だろうと考えた。
また、トルコ暮らし経験者曰く、「Balik Ekmek だったら魚ならなんでもよく、イカなどでもうまいよ」という話も参考にする。
こうなったら徹底的に、Balik Ekmek なのだ。意外に小さなマサバやゴマサバ、サワラなどに向いていそうだし、タビノヒモなんて呼ばれている小さなタチウオで作っても、小イカで作ってもうまそうだ。
いざ! 今年は徹底的にトルコ風サンドを作るのだ!
さて、八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に鳥取県からマサバ体長37cm・0.62kgが来ていた。迷った末に買った。理想的なのはもっと脂の少ない、問題ありのゴマサバかマサバだった。今回のマサバはよすぎるのである。
最初の一巡り目なのでもっともスタンダードに、レタスと、玉ねぎを用意する。トマトやパプリカなどなどは二巡目にとっておく。パンにしてもできれば米粉パンだけど、手に入れやすいバゲットで通す。
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ムシガレイ
コラム 

深夜ムシガレイの骨せんべいで、3ヶ月振りのウイスキーハイボール

2月12日。八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産のクマゴロウは久しぶりの釣行に欣喜雀躍、静岡県熱海市網代まで押っ取り刀で駆けつけた。まではよかったが、絶不釣だった。焼け糞になって釣れた魚を全部くれた。
という話を書いた。
この中にムシガレイが2尾混ざっていたのだ。カイワリ釣り、アマダイ釣りでお馴染みのゲストで、たぶんカモメの餌になってしまったり、そのままお帰り願う釣り師も多いのではないかと思う。
相模湾ではあまり人気がある魚とは言えないが、島根県など日本海側では「水がれい」と呼び、干もの原料として重要である。実際、島根県の干ものは絶品なのでお試しを。
ムシガレイは琉球列島、小笠原諸島、九州南部などをのぞく日本各地にいて比較的暖かい海域では沖合いの若干深い砂地にいて、冷たい海域では浅場にいる。新潟県の一部で「浅場ガレイ」と呼ぶのは日本海の海水温が比較的低いからだ。
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鹿児島湾
コラム 

鹿児島、錦江湾のコモンフグはうまかごわす

鹿児島県鹿児島市、田中水産さんにコモンフグをいただく。もちろんみがき(毒を除去したもの)で、非常に身が硬く締まっている。
ちなみにしっかりした業者の方が毒を除去したものは、フグ調理師のいない飲食店で扱ってもいいし、個人が食べても問題ない。しかもフグは毒さえ除去すれば誰が料理してもうまい。
今回のコモンフグは、鹿児島市と桜島の間、錦江湾で揚がったものだ。
鹿児島市の魚市場は錦江湾をのぞむ位置にあるので、まさに前海ものといえる。
錦江湾では深海の魚介類も揚がり、定置網もあるので浅場の魚介類も揚がる。こんなところに鹿児島の魅力を感じる。
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コラム 

兵庫県産ハタハタを食べて、ハタハタについて考える

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に兵庫県日本海側、浜坂からハタハタが来ていた。この小振りのハタハタのうまさを知る人は少ない。昨年は一度も買えていなかったので、大発見した気分になってまとめ買いする。また、大きいものの方が高いが、味は大きさに正比例しないことだけは知っておくべきである。
ハタハタは西部北太平洋の沖合いに生息している。本州太平洋沿岸にも少ないながら生息しているが、日本海、北海道に圧倒的に多い。
ハタハタ科は上の階級までたどるとカジカ(カジカ科)に近い魚だ。ハタハタ科は世界中に2種。日本周辺に多い本種と、もう1種は東部北太平洋にいる、 Pacific sandfish である。
古い図鑑をみるとエゾハタハタという魚がいるが、このPacific sandfish と、国内海域にいるハタハタを混同したための無効な和名である。
ハタハタには北海道、秋田、朝鮮半島で産卵する3系統がある。漁期も産卵時期も異なるので、北海道では未成熟なものと、成熟したものがともに揚がり。秋田県は比較的成熟したものが揚がる。能登半島以西の日本海では未成熟なものだけが揚がっている。
もっとも昔からハタハタを食べていた秋田県や山形県でのハタハタを考えると、非常に地域性の高い魚だと思えてしまうが、実は広範囲に回遊しているのだ。
例えば太平洋側にも少ないながらハタハタがいるが、生まれは日本海や北海道らしい。
ハタハタは回遊魚なのだ。
山陰沖のハタハタ漁は9月から5月までで、ボクの個人的な感覚では春の魚といった感じがする。
今回の個体の腹からは大量のホタルイカが出て来た。山陰沖の個体に脂が豊かなのは、同じ海域にいる春の味覚、ホタルイカのせい、かも知れない。
これを山陰ではハタハタと呼ばず、白ハタという。山陰に行くたびに「秋田や山形のとは別の魚だ」、とくどいほど言われるが、確かに味はまったく違っている。
秋田、山形はブリコを喜び、冬の風物詩として喜ぶべきで、山陰ものは本体自体を楽しむもので別種、別物と考えるのは正しいことだと思っている。
今回、兵庫県浜坂のハタハタは体長16cm・50g前後しかない。
9月の北海道釧路産が体長22cm・重さ130g前後だったのと比べると、重さ半分以下しかないものの、脂ののりでは浜坂産に軍配が上がる。
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クモヒトデ
文化 

関東では昔懐かしい味のキンキ

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に岩手県宮古からキチジ(岩手県ではメイセンともキンキともいう)がきていた。
漁業的には千葉県銚子以北の太平洋、オホーツク海で揚がる魚である。
水深200m以深に多いので正真正銘の深海魚だ。
甲殻類や棘皮動物、特に深海底にいるクモヒトデを飽食している。
口に入れるとじゃりじゃりするクモヒトデで、なぜあの上質の脂が身につくのか、不思議でならない。
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ヒメコダイ
コラム 

ヒメコダイは釣りの本命ではないが、うまい魚だ、という話

ご近所の蛸さん(岩崎薫さん)が沼津沖で釣り上げた、喉から手が出るくらいに欲しい魚を持って来てくれた。それは小さいけど、ボクにはでっかい存在なのである。
それだけで充分なのだけど、オマケまでいただく。蛸さんありがとう。
オマケはまだ赤々としたヒメコダイである。蛸さんが出船した静岡県沼津ではアカラサ、相模湾ではアカボラという。マダイやアマダイ釣り(アカアマダイ)などでお馴染みのゲストである。
千葉県外房・若狭湾以南の沖合いにいる体長20cmほどの赤い魚である。古くはハタ科であったが、現在はハナダイ科となっている。しかもヒメコダイは他のハナダイ科の魚と似ても似つかない。単独で亜科を形成しているので、将来どうなるんだろう? と想像を巡らせる。
さて、本種は内湾の漁が盛んに行われ、天種の「めごち(ネズミゴチを初めとするネズッポ科の魚)」が大量にとれて安かったときは、小魚の割りにうまい魚という存在でしかなかった。それが「めごち」がとれなくなると、天種に使われるようになり、すしダネにも、となって少し存在感が大きくなる。流通に乗る機会も増えている。
いつの間にか本種は流通すれば売れる魚になっている。
ただ、鮹さんもそうだが、釣り師はヒメコダイにいささか冷淡すぎるようだ。生息する水深が重なるために、アマダイ釣りではヤな存在なのかも知れない。ちなみに沼津沖で見事シロアマダイを釣り上げた蛸さんはすごい、と思っているので、ゲストばかりほめていると思わないで欲しい。
さて、ヒメコダイは昔からとても好きだ。1980年代、ゲストと呼ばないで外道と呼んでいたときは、小田原、五郎丸の船頭に「外道ばっかり釣りやがって」、と言われながら喜んで持ち帰っていた。当時からボクは食うために釣りをするタイプの釣り師だったためだ。
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塩蔵タイセイヨウサバ,バゲット
コラム 

サバサンドトルコ風をタイセイヨウサバの塩サバで

さて、トルコの魚のサンドイッチ(Balik Ekmek)」ってどんなもの? から始まって、古い写真のパンの見た目がフランスパン(我ながら古い表現だけど)のようだった、とか、魚はサバ(サバ属)はトルコなので、Atlantic chub mackerel だろうと行き着いた。
とにかく最初はあるものだけで、らしいものをサワラで作ったら病みつきになるくらいにうまい。でもキロあたり2000円はするサワラを日常的な食に使えるか、というと難しい人も多いと思う。
次ぎにボラで作ったが、なかなかサバに行き着かない。
そんなこんなで近所のスーパーに牛乳を買いに言ったついでに、お昼ご飯用に、塩サバを買う。これなら下ろす必要もないし、骨なしとあるのでそのまま揚げても、ソテーしてもいい。
ちなみに今回の塩サバはノルウェー産なので、タイセイヨウサバである。トルコでも使われている可能性は大だと思っている。
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ハタハタ
コラム 

ホタルイカはハタハタのオマケなれどやたらにうまい

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に兵庫県日本海側、浜坂からハタハタが来ていた。この小振りのハタハタのうまさを知る人は少なく、今回など魚が少ないにも関わらず安かった。
お隣の兵庫県但馬漁協からもハタハタがとれ始めているという話を聞いていたので、やっと来たんだなという思いである。
秋田県など東北日本海側のハタハタは産卵回遊群である。この冬に揚がる個体は雌の卵巣を尊ぶもので大きいので高値がつく。確かに「ぶりこ」と呼ばれる卵巣の味は抜群にいいし、冬の風物詩でもあるものの、身(筋肉)の味は落ちる。また大きいので自宅で料理しにくい。
春に福井県から島根県で揚がるハタハタは、卵巣こそ膨らんでいないが、脂がのっていて、身に張りがある。小さいので家庭で調理しやすい。
この山陰、日本海で揚がるハタハタの評価は低すぎると思っている。
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カイワリ
コラム

伊豆川奈沖のカイワリで2日暮らす

2月12日。八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産のクマゴロウは久しぶりの釣行に欣喜雀躍、静岡県熱海市網代まで押っ取り刀で駆けつけた。まではよかったが、絶不釣だった。焼け糞になって釣れた魚を全部くれた。
焼け糞になるくらいなので大した量ではないが、中にカイワリが2尾混ざっていたのだ。
体長18cm 190g 前後なので、相模湾静岡県川奈沖としては小振りである。あくまでもボクの私見だが、釣りとは不思議なもので、釣れるときは数釣りもできるし、大物も来る。釣れないときは比較的可愛いのが少しだけくる。
たぶん、魚界の味の大御所はカイワリである。キチジ(キンキ)もアカムツも吹っ飛ばすくらいの、横綱級の安定感がある。大御所で横綱なのにスーパースターではない、ことが不思議である。世の中、ド派手な方が好きみたいなのだ、見た目に惑わされてはならぬ、味に酔え。
最大級でも体長30cm弱の体高の高い可愛らしい魚で、北海道にもいるが、水揚げを考えると本州以南、九州の魚だ。水揚げは西日本の方が多い。
アジの中のアジであるマアジが稚魚期などは水深2m前後にいて、成魚になっても比較的浅場にいることが多く、水温が下がっても100m前後までしか落ちないのに対して、稚魚期ですら水深60m前後、成魚では常に水深100m以上にいる。この深場にいるからこそだとは思うけど、季節による味の変化が少ない。
もっとも味が上昇するのは3月からだとは思うけど、2月初旬の個体も水洗いして内臓を包んでいるところを指でこしこししたら、脂がねっとりついてきた。
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