浜松市雄踏海老仙、ウナギの白焼き
1尾分の白焼きを買ったら半々別々に食べる

せっかく浜名湖に行ったのだからと、お世話になっている『海老仙』さんで白焼きを買わせていただく。
へそ曲がりと言われそうだが、7月も土用丑の日にはウナギ(ニホンウナギ)を食べない。
お盆過ぎくらいまでは食べないので、これをウナギの断(だん)と勝手に呼んでいる。
なぜなら店で食べるとして行列嫌いだし、取り寄せはしないし、安すぎて自然破壊になりかねない大量生産、冷凍ウナギ、輸入ウナギは買わないからだ。
『海老仙』さんの白焼きをみると、背開きである。
食べたら地焼き(蒸しの工程がない)である。
厚みがあって膨らみを感じる。
早朝のウナギ水揚げや、裂いているのを見ているので、水揚げし、泥抜きを終えた個体を揚げてすぐに裂いて、焼いたものであることがわかる。
帰宅当日深夜は、白焼きの尾に近い部分をそのままあぶって酒の肴にする。
浜名湖はそんなに遠くはないものの、往復の運転で体の底の方に疲れがたまっている。
仮眠してもこの疲れの塊はとれない。
これをウナギで追い払う。
冷めた白焼きは少しあぶると表面に脂が滲み出してきて、泡立つ。
ふっくらした感じが戻る。
おいしい白焼きはわさび醤油が合う。
この日は静岡県藤枝市、『志太泉 生酒』の冷え冷えを2合も飲む。
あとは深い眠りにつくのみである。
ご飯の上にウナギの蒲焼きは理想の景色、でもある

翌日は平凡ながらうな重。
白焼きをあぶってタレを塗り、また少しあぶる。
タレを点々と落としたご飯の上にウナギの前半部分を乗せて……。
あとは書かなくてもわかると思う。
国産ウナギはやはり、それなりの値段だが、白焼きを買って、自分流に食べたら、安くつく。
名店にはかなわないが、とてもうまいうな重が自宅で楽しめる。
これより一月のウナギ断ちに突入する。