カツオ

Scientific Name / Katsuwonus pelamis (Linnaeus, 1758)

カツオの形態写真

1.1m SL前後になる。紡錘形で生きている時は興奮時に一瞬横縞が出て、死ぬと縦縞が出る。

    • 珍魚度・珍しさ


      いつでも手に入る
    • 魚貝の物知り度


      知らなきゃ恥
    • 食べ物としての重要度

      ★★★★★
      非常に重要
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科マグロ族カツオ属

    外国名

    Aku
    言語ハワイ語 場所ハワイ 

    学名

    Katsuwonus pelamis (Linnaeus, 1758)

    漢字・学名由来

    漢字 鰹、堅魚、堅木魚、勝魚、勝つ魚、松魚、加豆乎 Standard Japanese name / Katuo
    由来 海でとれたものは海辺で硬く干して、内陸、特に都に送られた。この硬く干したもののことを「硬魚=かたうお」と呼ばれ、これが後に「かつお」となる。それがそのまま魚の名となった。
    〈マグロ科カツヲ属カツヲ〉『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)
    堅魚 〈この魚の脯(ほしにく/ほじし)は極めて堅硬で削り用いるとよい。それで俗に堅魚というのである〉。『和漢三才図会』(寺島良安 東洋文庫 平凡社 正徳2年 1712)
    属名「Katsuwonus」は岸上鎌吉が和名カツオから。
    種小名「pelamis」はマグロの小さいものという意味。
    Linnaeus
    Carl von Linné(カール・フォン・リンネ 1707-1778 スウェーデン)。二名法を確立。
    Kishinouye
    岸上鎌吉(きしのうえ かまきち 慶応3年〜昭和4年 1867-1929)。東京帝国大学教授。動物学者・水産学者。水産学の黎明期に甲殻類、棘皮動物、魚類など様々な分野を研究した。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。
    日本近海。本州以南にいる。日本海には昔は少なかったが2023年時には増えつつある。
    朝鮮半島南岸、済州島。世界中の熱帯〜温帯海域。

    生態

    産卵期は夏と冬。赤道周辺では周年。
    国内での多くは夏に産卵。仔魚は熱帯・温帯域に分布。日本近海のカツオは北上回遊する。
    稚魚、仔魚期は動物性プランクトンを、成長に伴い魚を捕食するようになる。
    大型のマグロ類、カジキ類に捕食される。
    鰓蓋が動かないので酸素を取り入れるために泳ぎながら、海水を鰓孔に流入させる。止まると即窒息死する。
    この遊泳能力を支えるためには、体の代謝を活発化させる必要があり、そのためには体温をある程度高く保つ必要がある。
    これに大きな働きをしているのが奇網(ワンダーネット)と呼ばれる血管。代謝によって温められた血液と、鰓から取り込んだ酸素を含んだ冷たい血液の熱交換をし、血液を常に一定の温度に保っている。

    基本情報

    世界中の温暖な海域に生息している。世界中で食用となっているが、古代から節になり、日本の食文化を生み出してきた。また節(カツオ節)以外では江戸時代以来、昭和高度成長期までは塩ガツオ、なまり節などの四十物(塩干)として出回っていたものが基本だった可能性が高い。
    江戸時代後期から刺身用(実は現在のたたき)の魚として人気に。江戸時代、安永から文政期までは岸寄りに回遊する春(旧暦の4月)のカツオに熱狂し、初夏(旧暦の5月)を待たずに法外な値で競って買い求めている。ただし、初物を尊んだのは一部富裕層に限られたもの。それが安房(千葉県房総)でも揚がる後期になると庶民にも手が届く存在となった。ただし安くなっても、やはりごちそうのたぐいだった。
    ちなみにこの初鰹の騒ぎは江戸だけの話で全国的なものではない。江戸時代以前から海辺や地方都市では普通にカツオの生食を行っていた可能性が高い。カツオをこの江戸限定的な話でくくるのは大間違いだと考えている。
    今現在では温暖化のためにこの初鰹は曖昧模糊なものとなり、年間を通して水揚げをみるようになっている。あえていうと下りガツオ(秋に三陸沖で揚がる)に季節感を感じる。またカツオがほとんどとれなかった日本海産は今でも、「迷いガツオ」などとされているが、現実には普通に回遊するようになっている。山陰などでは大量に水揚げされることがしばしばである。「迷わないカツオ」となっているのだ。新潟県から山陰にかけてなど秋から初冬のカツオの一大産地になる可能性が高い。
    近年ではカツオの刺身は年間を通してスーパーの定番となっている。たたきなど加工品(総菜類)も多彩で人気がある。
    珍魚度 珍魚度ゼロに近い。つでもどこでも食材としてのカツオは手に入る。魚屋さんなどにお願いすれば丸のままのすぐ手に入ると思う。

    水産基本情報

    市場での評価
    関東の市場には1月から出回り始め、晩秋まで見られる。冷凍物も多い。値段は沿岸でとれた高級品から冷凍の廉価なものまで様々。鮮魚の産地としては宮城県気仙沼、千葉県勝浦などが有名。
    また少ないながら長崎県から山陰、若狭湾、能登半島、富山湾などでとれるものを迷いガツオといい高値で取引される。1982年12月中旬に富山湾の定置網にカツオ入網の記録がある。
    漁法 釣り、巻き網
    主な産地 静岡県、宮城県、三重県、東京都、宮崎県、高知県


    迷いガツオ この呼び名が正しいとはとうてい思えない。対馬暖流の勢いが強くなり、それにのって日本海に入っているだけだと思う。ただし対馬暖流に乗り、山陰、若狭湾、能登半島、富山湾などで水揚げされている大型のカツオは脂がのっている。[長崎県対馬産]

    選び方

    体表にある縞模様がはっきりしているものほど新鮮。鮮度が落ちてくると鈍い色合いになってくる。
    鰓(えら)が鮮紅色なもの。鮮度が落ちてくると鈍い赤になり、やがて白くなる。

    味わい

    周年おいしい。脂ののっている時季は秋だけど旬とは言えない
    硬い鱗が前部にだけある。これをそぎ落としてから下ろす。皮は薄い。骨は軟らかい。
    内臓、頭部などに血液が多い。赤身で血合いが大きい。熱を通すと硬く締まる。
    あらなどからうま味の強いだしが出る。

    栄養

    非常に良質なタンパク質が多い。中性脂肪を減少させ、血栓ができにくくし、心臓病、認知症などを予防し、軽減するDHA、EPAが豊富。また赤身には吸収のよい鉄分が豊富。肌などを健全に保つナイアシンも多い。

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    カツオの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身、たたき、揚げたたき、ぬた、漬け、塩切り、カルパッチョ)、汁(みそ汁、しょうゆ仕立て、潮仕立て)、煮る(塩ゆで、煮つけ)、揚げる(唐揚げ、天ぷら)、焼く(腹身塩焼き、塩ガツオ、祐庵焼、粕漬)、飯(炊き込みご飯、茶漬け)
    カツオの刺身
    カツオの刺身 10月以降に三陸で揚がる戻り鰹は皮下に脂の層があり、身自体にも入り込んでいる。口に入れただけで脂が溶け出して甘く感じる。酸味は比較的弱く、ねっとりした舌触りである。
    水洗いして三枚に下ろし、背と腹を分ける。皮を引き刺身状に切る。写真は背だが、腹の方が脂の層は厚い。
    薬味はしょうが、にんにく、ねぎなどいろいろ取り混ぜて食べると楽しい。

    鰹銀皮造りカツオの銀皮造り 3月、まだ小振りのカツオの腹部分を刺身にしたもの。漁師さんの間でも、この若いカツオの皮付きの刺身は好んで食べられている。単に刺身で食べる以上に皮目のうまさや、身とは別種の食感が楽しめる。

    カツオの銀皮造り 春から初夏の、まだ小振りのカツオの腹部分を刺身にしたもの。「芝造り」ともいう。漁師さんの間でも、この若いカツオの皮付きの刺身は好んで食べられている。単に刺身で食べる以上に皮目のうまさや、身とは別種の食感が楽しめる。
    カツオのたたきカツオのたたき 秋の大振りのカツオの背の部分を強火であぶり、熱いうちに切りつけて、ねぎやにんにくなどをのせて、ポン酢をかけてたたいたもの。香辛野菜はごてごてと盛り上げるように乗せても、ほとんど乗せなくても味はともにいい。また振り塩をして強火であぶり、熱いうちに切りつけて柑橘類などで食べる。「塩たたき」もうまい。
    カツオの辛子しょうゆ和えカツオの辛子しょうゆ和え カツオの刺身を辛子しょうゆで和えたもの。そのまますぐに食べても、時間を置いて食べてもいい。辛子の利かせ加減もお好みでというのがいい。
    カツオの揚げたたきカツオの揚げたたき 脂のないカツオはうま味も少ない。これを単に刺身にするよりも、また直火であぶってたたきにするよりも、強火で表面を揚げて造った方がうまい。カツオは下ろして高温の油で表面を揚げる。熱いうちに切りつけて、あらかじめ造って置いたタレ(しょうゆ、みりん、酒を少し煮つめたもの)かポン酢をかける。にんにくやねぎ、みょうがなどの香辛野菜を添えるとよりおいしく食べられる。
    カツオの生じょうゆ漬けカツオの生じょうゆ漬け 吉野ます雄の『鮓・鮨・すし すしの事典』を読んでいたら「長崎県ではカツオを大きく切って小半日、しょう油に浸したものを辛子で食べる」とあり、実際に5時間つけてみたという。これをもどりカツオでやってみた。生じょうゆに半日もつけ込んだのに辛くならず、味わいが深くなって非常に美味。しょうゆと煮きりみりん、煮きり酒を合わせた漬けもうまい。
    カツオの中落ち漬けカツオの中落ち漬け 中落ちやあらに着いた身をスプーンなどで書き落とし、煮きりみりん、煮きり酒、しょうゆの地につけ込んだもの。ねぎやみょうが、青じそ、ごまなどを加えてもうまい。これを丼に取り、熱湯を注げば即席のお吸い物になる。
    カツオの塩煮カツオの塩煮 カツオの兜(頭)を二つ割りにして、湯引きして、冷水に落として血液や内臓などをよく取る。肝や卵巣、胃袋などはよく水洗いして、これも湯引きして冷水に落として、血液や食べたものなどを洗い流す。これを強めの塩水で数分煮る。しょうゆ煮たものにはない上品さがあり、また肝などがすこぶるつきにうまい。
    カツオの角煮 刺身の切れ端や血合い部分を正方形に近い形に切り(ようするにぶつ切り)、しょうゆ、酒、砂糖の地につけ込む。この漬け込んだものを湯通しして、冷水に落として表面のヌメリなどを取り、水分をよくきる。これを水(少量で煮てみて加減する)、しょうゆ、酒、砂糖、みりん(仕上げに加える)などで佃煮状に煮たもの。調味料はただ単に煮ても中には全く染みこんでいかない。これを漬け込むことで解消する。
    カツオの中落ちの煮つけカツオの中落ちの煮つけ 中落ちを適宜に切り、熱湯に落として、冷水に取る。血液や汚れを流してよく水分をきっておく。これを水、しょうゆ、酒、みりん、甘いのが好きなら砂糖も加えてあっさりと煮る。中落ちはうま味が強く、煮ると適度にしまってとてもうまい。故、山口瞳が好きだった料理。
    カツオのコンフィ 水洗いして背と腹に分ける。皮を引き強めの塩・コショウして数日寝かせる。これを耐熱性のビニールに入れてオリーブオイル、フヌイユ(ハーブ類)、白ワインを加えて65度、1時間低温調理器で加熱する。身は柔らかく身のうまさはそのままに楽しめる。非常に美味。
    カツオのポシェ(低温調理) 水洗いして背と腹に分ける。皮を引き強めの塩・コショウして数日寝かせる。これを耐熱性のビニールに入れてクールブイヨン(市販のハーブブイヨン)、フヌイユ(ハーブ類)、白ワインを加えて65度、1時間低温調理器で加熱する。身は少しだけ締まるがカツオらしい旨味がある。
    カツオのみそ汁みそ汁 中落ちを湯通しして、冷水に取り、汚れをとる。よく水をきり、水(昆布だし)で煮だしてみそを溶く。非常にうま味の強いだしが出て、みそとの相性もいい。野菜や豆腐などと合わせてもおいしい。
    カツオのお吸い物お吸い物 カツオ節だしに酒、しょうゆ(塩)で味つけする。この一部を別鍋に取り、カツオの切り身を煮る。椀に汁を張り、下煮したカツオの身を加える。非常に上品な味わいだが、味に奥行きがあり、ご飯などにかけてもうまい。




    カツオのフライ 背の部分を使ってフライに。背の部分は15cm幅くらいに切る。塩コショウして小麦粉をまぶし、衣(卵・小麦粉・水、少量のときには溶き卵)をからめてパン粉をつけて高温で短時間揚げる。中心部分は生でないと硬く締まりすぎる。フライではあるが、わさび醤油で食べると生食しているようでもある。

    カツオ血合いの南蛮漬 血合い部分は適当に切り、少量の塩をまぶす。水分が出て来たら拭き取り、片栗粉をまぶしてじっくりと二度揚げする。これを三杯酢の入った漬け地に入れていく。漬け地には玉ねぎやミョウガなど好みの野菜、また柑橘類などで風味づけしてもいい。
    カツオの竜田揚げ竜田揚げ カツオを適宜に切ったものにしょうゆ、にんにく、みりん、酒などで下味をつける。これに片栗粉をまぶして少し置く。水溶き片栗粉をくぐらせて揚げる。下味をつけずに唐揚げにしても身が鶏肉のようにしまっておいしい。黒コショウが合う。
    カツオの豆板醤炒め豆板醤炒め カツオと大根をごま油で炒めて、豆板醤、酒、砂糖、少量の中国酢、魚醬をあわせたタレで絡めたもの。カツオには強い味のタレがよく合う。ビールやご飯に合う。また単純に炒めて焼き肉のタレでからめてもいい。
    カツオの腹身のしょうゆ焼き腹身のしょうゆ焼き 腹身の部分を適宜に開いて、素焼きにし、しょうゆとみりんを合わせたものをつけながら焼き上げる。焼けたしょうゆの香ばしさにカツオのうま味が合わさってとてもおいしい。
    カツオの幽庵焼き幽庵焼き カツオの切り身をみりん、酒、しょうゆ同量を合わせた地に半日以上つけ込む。これをじっくり焦がさないように焼き上げたもの。しょうゆとカツオのうま味が非常に合う。
    カツオの血合い焼き血合い焼き 血合いの部分に塩をまぶして1時間以上置く。水分をよく拭き取り、そのままじっくりと焼き上げてもいいし、干して焼いてもいい。血合いはクセがあるが、いちばんうま味に満ちた部分で、焼くと実に味わい深い。やや塩辛いので酒の肴にするといい。
    カツオの炊き込みご飯炊き込みご飯 カツオの切り身を生じょうゆにつけ込む。これをご飯に炊き込む。水加減したら少量の酒、塩と切り身を入れて炊きあげる。炊きあがりにしょうがのせん切り、みょうがや青じそ、ごま、青ネギなどを加えるといい。
    カツオ茶漬けカツオ茶漬け カツオの刺身をしょうゆ、みりん、しょうがの搾り汁につけ込んでおく。これをご飯に乗せて、お茶(熱湯)を注ぐだけ。ふたをして数分蒸らして食べるとよりうまいだしが出て美味になる。

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    好んで食べる地域・名物料理

    カツオの角煮(うま煮) カツオの身をサイコロ状、もしくは適当に切り、甘辛く煮上げたもの。煮る前にしょうゆだれに漬け込む、もしくは湯引きすることもある。
    かちゅー湯 沖縄県沖縄本島で風邪のときや、慌ただしい日に作られるもの。カツオ節に熱湯を注いで作るものだが、みそ、もしくはしょうゆで味つけする。コラムあり
    【飯】
    かつお飯(鰹飯) 静岡県。薄味に煮たカツオを、桜飯に炊きあげたご飯に混ぜ合わせる。
    かつお飯(鰹飯) 静岡県焼津市。甘辛く煮たなまり節を炊きたてのご飯に混ぜる。
    りゅうきゅう すりごま、しょうゆ、みりんなどで作った地に魚の切り身を漬け込んで、ご飯にのせて食べるもの。湯、もしくはお茶をかけてもいい。[大分県全域]
    【茶漬け】
    かつおの茶漬 炊きたての暖かいご飯にカツオのつくり(造り=刺身)をのせ、醤油をかけ、その上から熱いお茶(新茶)をかける。
    カツオ茶漬け 厚めに切った刺身を醤油、みりん、卵のたれに漬け込み、熱いご飯にのせ熱い番茶をそそぐ。
    大根の塩辛煮 大根をだし汁で柔らかくなるまでたき。塩辛を加えて煮上げる。

    かつおの塩たたきかつおの塩たたき 新鮮なカツオを4割に、皮を引き(初ガツオと腹の部分は皮付きでよい)、強めの塩を振ってあぶるだけ。漁師さんが漁の後に手早く作れる酒の肴といったものだろう。「たたき」というと皮付きのままあぶり、ねぎや大葉などをのせて、酸味のあるたれをかけなじませて食べるのが有名だが、あれは明らかに陸上での料理。漁の後のまだ海の上などで素早く作るのには、「塩たたき」の方が優れてる。加うるに、人肌くらいの生暖かいカツオの味は、冷たい状態のものよりも遙かにうまい。[高知県高知市] 永野昌枝さん・廣さん
    カツオの土佐造りカツオの土佐造り(たたき) 高知県。下ろしたカツオの皮を藁などの炎であぶり、ねぎ、ニンニク、青じそなどをのせて、ポン酢(加減しょうゆ)をかけて手でたたいてなじませる。

    焼き切り(やきぎり) 三枚に下ろして皮目をあぶり、刺身状に切り、手に塩をまぶして叩く。次ぎに柚(ゆう、ゆぅ)の果汁をてにつけてたたき、玉ねぎのスライスをのせる。高知県の「カツオのたたき」に似ているが、徳島ではにんにくよりも玉ねぎが必須。カツオ、スマ(ヒラソウダ)、ハス(イシダイ)、コウロ(イシガキダイ)、グレ(メジナ)など。[徳島県海部郡海陽町宍喰]

    カツオの刺身に高知のぬた 高知県独特のものに葉ニンニクで作るぬた(加減みそ)がある。葉ニンニク、みそ、砂糖、ゴマ、酢などで作るもので、どんな魚貝類にも合うが、高知市で食べたときには刺身に添えられていた。
    かつお血合いなめろう血合いなめろう 千葉県外房勝浦市の民宿で食べた。血合いの部分を細かく切り、みそ、ねぎ、玉ねぎなどと合わせて切れる包丁でたたいたもの。酸味があってうま味が強くていい酒の肴になる。[千葉県外房]
    がわ(がわ料理) カツオを三枚に下ろして、腹骨、血合いをのぞく。こまかく刻んでおく。青じそ、ねぎ、ミョウガなどを刻んでおく。氷水にみそを溶き、ここにカツオ、香辛野菜を入れて、カランカランと氷の音をさせながら混ぜる。これを汁として、またご飯にかけて食べる。[静岡県御前崎周辺]
    カツオの茶ずまし茶ずまし 徳島県には「茶ずまし」という料理が2通り存在するのかも知れない。これはしょうゆにつけたカツオの刺身をご飯の上にのせて番茶をかけたもの。新鮮なものを使うと生臭くなく、カツオのうま味が茶に溶け込んでとてもうまい。塩気が足りなかったらしょうゆを加える。刺身よりも生臭みがないので子供にも好かれていた料理だとのこと。[徳島県海部郡海陽町宍喰浦]
    かつおの塩炊き 三重県。濃いめの塩水で炊く。身は食べ、汁は薄めて飲む。中落ちなどは煮つけにすることが多いが、この塩水で煮るというのもとても魅力的だ。煮汁がおいしいのもいい。『聞書き 三重の食事』(農文協)
    カツオの茶ずまし茶ずまし(茶澄まし) 徳島県で作られているもので、カツオの即席すまし汁といったもの。汁椀にカツオの刺身5きれほど入れ、熱い煎茶をそそぎ、醤油で吸い物ほどに味つけする。『阿波ふるさとの味』(鈴木竹子 徳島郷土双書 徳島県教育会)
    揚げびたし 適宜に切ったカツオの身に片栗粉などをつけて揚げ、しょうゆ、砂糖、酒、みりん、(酢を使うことも)などで作ったタレに浸したもの。タマネギ、ニンジンなどを使う。南蛮漬けのようなもの。[福島県いわき市などで聞き取る]
    塩かつお(塩がつお) 東京都八王子市の鮮魚店では古くは伊豆などから「塩かつお」を仕入れて売っていた。要するにカツオを1尾丸ごと塩漬けにしたもので、保存性が高い。徐々に自家製するようになる。半身か切り身を強めの塩をして馴染ませる。焼くと塩を吹くくらい塩辛いものだったが徐々に塩を控えるようになった。
    塩かつおの甘酒漬け 暮れから春にかけて作る。子供には塩が強いので甘酒につけて食べた。これを再現してみた。塩カツオを薄く切る。これを市販の甘酒に1週間漬けて、じっくり焼いて食べる。甘酒の麹分の香り、甘さで塩カツオの塩辛さが緩和される。非常にうまい。[岐阜県恵那市]
    かつおのなまりかつおのなまり カツオを下ろして塩ゆでにしたもの。そのままでも、煮ものなどに使ってもいい。静岡県伊東市
    かつお飯簡単版かつお飯 カツオ漁の基地がある焼津ではカツオを様々な料理法で食べている。そのなかに「カツオの炊き込みご飯」や「生のカツオをしょうゆに漬けてご飯に挟んで蒸らした料理」などがあり、どれも鰹飯(かつおめし)という。これを簡便化したもの。
    カツオの切り身をしょうゆ、みりんなどに漬け込み、お茶碗に温かいご飯とともに入れてバターをのせ、電子レンジで加熱するもの。料理時間は漬け込み時間を入れても半時間ほどしかかからない。『秘伝 おふくろの味 静岡県海のさち山のさち』(静岡県生活改良普及員編 静岡新聞社)
    だいこば飯 〈私たちは、昔から、かつおが取れだすと、大根の種をまき、少し大きくなるころ、間引きく。これを塩でもみ、なまぶしを手でさばき混ぜ合わせ、どんぶりに。特に麦飯がうまい。丁度いい時期にカツオがとれてきました。代々、これは本物のカツオやソマのなまり節で作ると最高〉。(林市兵衛さん 三重県志摩市大王町)

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    加工品・名産品

    乾製品や塩蔵品、総菜、缶詰など加工品は多岐にわたり、多種多様。膨大な種類を要している
    焼きがつお 三枚に下ろしてゆでてなまり節に。これを焼いて風味付けしたもの。土佐の廣丸(高知県高知市横浜)
    ツナ缶(カツオの缶詰) ビンチョウマグロのシーチキンに対して『はごろもフーズ』ではシーチキンマイルドという商品名になっている。
    冷凍カツオ 「とろかつお」など商品名あり。皮付き、皮なしなどあり、ロイン(4分の1)、フィレ(三枚に下ろした身)などいろいろある。
    塩蔵カツオ 産地や消費地で強い塩をしたもの。塩引き、だぶ漬け、塩カツオなどと言われ、東北から紀伊半島までの地域で作られている。また旧紀州である三重県志摩・熊野、和歌山県などで作られている「塩ぎり」もそのひとつである。
    カツオ節
    伝統食品
    カツオ節 カツオをゆでて(煮熟)して、いぶし(焙乾)、乾燥させたものを「荒節」、これに黴つけをして、乾かしたものを枯れ節、本枯れ節という。だしをとったり、そのまま削って食べる。小さなカツオを2枚に下ろして、作ったものを形から「亀節」、大きなカツオを2枚に下ろし、背と腹に分けたものもあり、背側を「雄節」、腹側を「雌節」という。鹿児島県、静岡県、三重県、高知県、宮崎県、沖縄県などが産地。[写真上は雄節、下は雌節]
    かつおなまり節
    伝統食品
    なまり節 カツオをゆでて、干したもの。水分量が40パーセント前後と多い。この状態のものをみそに漬けたり、味つけしたり、もう一度スモークにかけたり様々な派生食品を産んでいる。基本的にはそのまましょうがしょうゆで食べる。また野菜と一緒に煮る。静岡県、鹿児島県、宮崎県、高知県、宮城県などで作られている。
    かつおけずり節
    伝統食品
    かつおけずり節 本枯れ節、荒節などを削ったもの。表面の部分の血合いをつけたままのもの、完全に取ったものなどがある。枯れ節で血合いをとったものがいちばん高価で、非常に澄んだ上品なだしがとれる。大阪では主に荒節のけずり節が多く、東京では本枯れ節を見かける機会が多い。だしだけではなく、青森の郷土料理「貝焼き」や豆腐にのせるなど様々な用途がある。
    カツオのせんじ
    伝統食品
    カツオのせんじ、いろり カツオ節を作る過程でゆでた汁を煮詰めた(煎じ)もの。古くは「いろり」、現在でも鹿児島県では作られていて「せんじ」という。だし、調味料として使われる。[国沢百馬商店 鹿児島県指宿市]
    かつおの塩辛
    伝統食品
    かつおの塩辛(酒盗、わたがらす) 春夏の脂の少ないカツオの胆のう、膵臓を除いたワタ(内臓)を塩漬けにしたもの。「酒盗」というのは『和漢三才図絵』(1712年正徳2年)に、「鰹の腸(はらわた)を塩辛にしたものである。阿波でつくられたものが有名である」とある。土佐藩十二代藩主山内豊資が土佐清水で食べて名づけたものとされるのは正しくない。カツオの内臓の塩辛は古くから食べられてきたもので、江戸時代には「たたき」と呼ばれていた例もある。『土佐の廣丸(高知市)』
    塩鰹
    郷土食品
    塩鰹(塩かつお、潮かつお) カツオの内臓を抜き、丸のまま塩漬けし、干したもの。伊豆半島西岸などでは年末年始のお飾り、年取魚とする。少しずつ削って、お吸い物に、またあぶって酒の肴に、ごはんのおかずにする。古くは日本各地に送られていた。写真は最上級の「潮かつお」を作っていた『魚武水産』 (静岡県賀茂郡安良里)のものだが、残念なことに閉店。西伊豆町田子では今も潮鰹を作っている。
    米沢塩がつお
    郷土食品
    塩がつお 山形県米沢盆地には宮城県などから塩をしたカツオが送られて来ていたらしい。その「塩がつお」が宮城県から来なくなったために米沢盆地で作るようになったもの。実に味のいいもので、当地では人気が高い。[かねしめ水産 山形県米沢市中田町]
    カツオの腹も干し
    郷土
    腹皮 「はらがわ」、「はらも」、「はらす」、「はらんぼ」などと読む。カツオ節などを作るときに出来る砂ずり腹の筋肉の薄い部分(歪な菱形)を干したもの。濃厚なうま味がして、酒の肴にもってこい。主にカツオの産地や加工地で作られている。[枕崎市漁業協同組合 鹿児島県枕崎市など]
    ちちこ煮
    郷土食品
    心臓の煮つけ ちちこ煮、うすごろ煮、へそ煮。高知県や鹿児島県などで作られている。カツオの心臓(ちちこ)を甘辛く煮付けたもの。肝臓や砂肝のような血液を感じさせる風味があり、うま味が強い。[吉永鰹節店 高知県土佐市]
    カツオの角煮
    伝統食品
    カツオの角煮 カツオの佃煮。カツオの身を適宜に切り、甘辛く煮たもの。カツオの産地始め日本各地で様々なものが作られている。[村上商店 宮城県気仙沼など]
    かつおの燻製
    かつお燻製 カツオの身にしょうゆ、砂糖、酒、みりん、唐辛子などで味付けして燻蒸して干し上げたもの。味つけがよくほどよい甘さでウイスキーなどによく合う。非常に美味。[大瀬勇商店 三重県尾鷲市]
    郷土食品
    かつおの卵 卵巣の塩蔵品。カツオ節を作る工程で出て来たものをうまく利用したもの。卵巣の持つ風味が生きていて、鱈子とは別種のおいしさが楽しめる。ご飯に合う。[一企海産 鹿児島県枕崎市]
    カツオの楊枝
    郷土
    カツオの楊枝 カツオの尾鰭のつけ根がとがっていて、楊枝に加工しやすい。これをよく洗い、さらして彩色したもの。色合いも美しい名品である。[かんてき 和歌山県田辺市]

    関連コラム(加工品)

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    釣り情報

    外房、相模湾などで生き餌釣り、ルアー、かったくり(疑似餌)で狙う。

    歴史・ことわざ・雑学など

    歳時記、季語では夏。
    年取魚 正月が近づくと「塩かつお」を切り身(一人前ずつ)にして麹(甘酒)で漬け込んだ。[岐阜県恵那郡中野方/鈴村 20180908]
    いろり 「鰹色利」、「鰹煎汁」:「いろり」。鰹節を煮出した汁。
    結納品 結納の品のひとつ「勝男節(かつおぶし)」。
    忙しい種 すし屋では「忙しい(足が速い、腐りやすい)」種として嫌う向きがある。
    俳句 有名な俳句に「目に青葉山ほととぎす初かつお」山口素堂(江戸時代前期の俳人)、「鎌倉を生て出けむ初鰹」芭蕉
    勝負にかつお 小田原で船遊びをしていた北条早雲(伊勢宗瑞)の子の氏綱が舟遊びをしていると、舟の中へカツオが飛び込んだので、「勝つ魚だ!」と大喜びし、それ以後、出陣の酒肴に「勝負にカツオ」をいつも用いた。「北条五代記」『魚の文化史』(矢野憲一 講談社 1983)
    刺身屋 〈鰹およびまぐろの刺身を専らとし、この一種を生業とする者諸所に多し。銭五十文、百文ばかりを売る麁製(そせい/粗末な)なれども、料理屋より下直(げじき/安い)なる故に行はる。けだし活魚の類少しづゝ兼ね売り、あるいは鮮魚も格別下直の日は売る〉『近世風俗志(守貞謾稿)』(喜田川守貞著 宇佐美英機校訂 岩波文庫 天保8/1837)
    初鰹 江戸時代、初鰹に熱狂したといわれるが、これは18世紀半ばくらいから。「女房を質に置いても初鰹を食う」のも江戸時代半ば以降のこと。
    魚鑑 〈四月(旧暦で現在の5月)相州鎌倉海上始てこれを出す、実に夏月の上珍(しやうちん)これに過るはなし、故に東都の諸人上下となく、その魁を競ふ、別て六七月のころ、相豆房総の海上にこれを釣り得て急き小船に帆をまて、順風激浪のはかちなく、夜中(よるのうち)に来るを夜かつをと称へて、好事(ものずき)の酒客(さけのみひと)、千金をもなげうつところなり〉『魚鑑』(武井周作 天保辛卯 1831)
    鰹塩物・生 万延元年(1860)、9月1日日(旧暦以下同)に酒肴鰹・とふふ、10月3に鰹塩物。『紀州藩士 酒井伴四郎関係文書』(小野田一幸 髙久智広 清文堂)
    初鰹 カツオの逸話として、江戸時代、文化九年(1812)旧暦3月25日に、初鰹が総数17本入江戸の町に荷した。そのうち6本は将軍家に、2本は権門へ、1本は有名な料理屋八百善へ行き、人気歌舞伎役者市川歌右衛門が魚屋から1本3両で買って芝居小屋で振る舞った。
    芝造り 皮付きの刺身。(『芝居の食卓』(渡辺保 朝日文庫))
    江戸時代の鰹の刺身 江戸時代カツオの刺身といったのは、表面をあぶったもの。別名「あぶり」とは現在の「カツオのたたき」のこと。『たべもの東海道』(鈴木晋一 小学館ライブラリー)
    鰹醢(たたき) 〈江戸時代「たたき」と呼ばれていたのは現在のカツオの塩辛のこと。〉『たべもの東海道』(鈴木晋一 小学館ライブラリー)、〈肉の端および小骨をたたき和めて醢(しおから)とする。紀州(熊野)・勢州(桑名)・遠州(荒井)のものを上とする。相州(小田原)のものがこれに次ぐ。奥州(棚倉)のものは色が白くて味は佳い。〉『和漢三才図会』(寺島良安 正徳3年/1713 東洋文庫 平凡社)
    酒盗 〈鰹の腸(わた)を醢にしたものである。阿波で作られるものが有名である。〉『和漢三才図会』(寺島良安 正徳3年/1713 東洋文庫 平凡社)
    硬い魚 古くは「堅魚(かたうお、かたな)」、「堅魚木(かたなぎ)」。これは明らかに生のカツオではなく乾物をさしている。「かつお」という言葉は海から遠い都などで生まれたか?
    カツオノエボシ カツオノエボシ(鰹の烏帽子)というヒドロ虫類がいる。触手に猛毒を持ち、電気クラゲとも呼ばれる。
    カツオ節 現在のカツオ節は江戸時代延宝2年(1674年)土佐の甚太郎によって始められた。ゆでたものを焙乾するなどの工夫が行われたのだ。
    カツオ節産地 カツオ節の古くからの産地は房州、伊豆、紀州、阿波、土佐、薩摩
    鰹木 「鰹木」、「硬魚木」:「かつおぎ」と読む。宮殿、神社などの棟木の上に並べられた装飾用の木のこと。「勝魚木」、「葛緒木」とも。
    鰹鳥 鳥綱ペリカン目カツオドリ科カツオドリ属のカツオドリ。南大西洋、西太平洋に生息する海鳥。
    カツオブシムシ カツオブシムシ科の甲虫。衣料品やカツオ節など乾物などを食害する。

    湯通し(カツオの湯遠し) 江戸時代のカツオの食べ方を再現したもの。江戸時代のカツオの食べ方の主流は刺身(表面をあぶったもので現在の「たたき」)と「なます」である。「江戸時代には霜降り(湯引き)して食べていた」。(『たべもの東海道』 鈴木晋一 小学館ライブラリー)、(『浮世絵に見る江戸の食卓』 林綾野 美術出版社)にあったものをそのまま再現してみた。刺身状に切ったものに塩をして寝かせ、熱湯に通す。これを酢で洗う。酢と塩の味でさっぱりしておいしい。

    江戸時代、初鰹天麩羅(カツオの天ぷら) 〈吉兵衛が高級天麩羅を始めたのは文化年間(1804-18)の少し前、とあるから享和年間(1801-1804)頃のことになる……。式亭三馬『四十八癖』に「……初鰹の天麩羅を売る店はあすこ一軒だ……」〉『すし 天ぷら 蕎麦 うなぎ 江戸四大名物食の誕生』(飯野亮一 ちくま学芸文庫)

    関連コラム(歴史)

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    明治三十三年(1900)十月十五、正岡子規は死の2年前であり、寝返りはおろか仰臥するか体を左に向けておくのが精一杯になる。 そんな状態にあっても日光が窓に差し込・・・ 続きを開く

    参考文献・協力

    協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市 ■http://tanakasuisan-kagoshima.com/)、岩崎薫さん、永野廣さん・昌枝さん(高知市)、菊池利雄さん(静岡県沼津市)、岩田昭人さん(三重県尾鷲市)、日高勝巳さん・府美子さん(宮崎県日南市 浜乃茶屋)、長尾桂一郎さん(徳島県海部郡海陽町宍喰浦)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『魚の分類の図鑑』(上野輝彌・坂本一男 東海大学出版局)、『商用魚介名ハンドブック』(日本水産物貿易協会編 成山堂)、『水産加工品総覧』(三輪勝利監修 光琳)、『伝統食品の知恵』(藤井建夫 柴田書店)、『たべもの東海道』(鈴木晋一 小学館ライブラリー)、『たべもの語源辞典』(清水桂一編 東京堂出版)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『魚々食紀』(川那部浩哉 平凡社新書)、『秘伝 おふくろの味 静岡県海のさち山のさち』(静岡県生活改良普及員編 静岡新聞社)、『聞書き 三重の食事』(農文協)

    地方名・市場名

    ヘソモタシ
    場所三重県志摩市大王町 備考「へそもたし」は「臍持たし」で「へそ」とは心臓のこと。カツオの胸部に心臓が包み込まれているため。 参考林市兵衛さん 
    アキガツオ[秋鰹]
    場所三重県志摩市志摩町和具 備考秋にとれるカツオ。 参考日比野友亮さん/和具の方言 
    マガツオ
    場所兵庫県豊岡市竹野・熊本県熊本市、鹿児島県種子島 参考田崎鮮魚市場20181121、『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 
    マンダラ
    場所北陸地方、富山県新湊・四方・富山、新潟県出雲崎、北海道 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    オオガツオ オオガツ
    場所宮城県、高知県 参考『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    トサガツオ
    場所山口県萩市・長門市・阿武町 
    ゴシガツオ
    場所徳島県海部郡海陽町宍喰 備考病気かなにかで身がオレンジ色で虹色を発し、うま味が少なく歯触りがごりごりする固体。 参考長尾桂一郎さん 
    イシガツオ
    場所日本各地 備考大小、外見に関係なく、下ろすと硬くて味がない個体のこと。 参考聞取 
    ゴシ.ガシ
    場所日本各地で 備考下ろした身が口に入れてゴリゴリ硬くて味がないもの。 参考聞取 
    ダイバン
    場所沖縄県伊良部島 サイズ / 時期大型 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 
    アヤガチュー
    場所沖縄県南城市知念漁協・石垣島 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 
    ダイバン
    場所沖縄県宮古 
    カチュー カッチウ カチュウ
    場所沖縄県本島・八重山・宮古 参考『原色 沖縄の魚』(具志堅宗弘 タイガー印刷 1972) 
    アヤカツオ
    場所鹿児島県奄美大島 参考奄美漁業協同組合 
    マンキ
    場所富山県氷見市藪田浦漁業協同組合 
    ホンガツオ[本がつお]
    場所熊本県熊本市 備考単にカツオはソウダガツオ類であることがある。 
    ホンガツオ[本がつお]
    場所長崎県 備考単にカツオはソウダガツオ類であることがある。 
    ブエンカツオ[無塩鰹]
    場所鹿児島県枕崎 備考塩をしたカツオや乾製品が基本の時代、鹿児島県枕崎では生で食べられる新鮮なものをブエンカツオ(無塩鰹)という。 
    ハラモ
    場所千葉県勝浦市、静岡県沼津市 部位腹の薄い部分 
    ハランボ
    場所高知県 部位腹の薄い部分 
    ハラデ
    場所宮崎県日南市 部位腹の薄い部分 
    トロミ[とろ身]
    場所鹿児島県枕崎市(造語) 部位腹の薄い部分 
    ハラカワ[腹皮]
    場所鹿児島県枕崎市 部位腹の薄い部分 
    ウスゴ ホシ
    場所静岡県沼津市 部位心臓 
    ヘソ
    場所静岡県焼津市、吉田町 部位心臓 
    チチコ
    場所高知県 部位心臓 
    シシゴ
    場所宮崎県日南市 部位心臓 
    チンコ[珍子]
    場所鹿児島県枕崎市 部位心臓 
  • 主食材として「カツオ」を使用したレシピ一覧

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