コシナガマグロ(Longtail tuna, Longtailed tuna, Spot-side tuna 黑鰭串、串仔、長實、長翼、小黃鰭鮪、長腰鮪)

Scientific Name / Thunnus tonggol (Bleeker, 1851)

代表的な呼び名コシナガ

コシナガマグロの形態写真

1.4m TL 前後になる。マグロ類としては小型。やや細長く、第二背鰭、尻鰭後方が長く後方に行くにしたがって細くなる。胸鰭が第二背鰭起部真下に届く。側面腹側には顕著な楕円形の白い斑紋がたくさんある。[全長63cm・重さ3.62kg]
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1.4m TL 前後になる。マグロ類としては小型。やや細長く、第二背鰭、尻鰭後方が長く後方に行くにしたがって細くなる。胸鰭が第二背鰭起部真下に届く。側面腹側には顕著な楕円形の白い斑紋がたくさんある。[全長63cm・重さ3.62kg]1.4m  TL 前後になる。マグロ類としては小型。やや細長く、第二背鰭、尻鰭後方が長く後方に行くにしたがって細くなる。胸鰭が第二背鰭起部真下に届く。側面腹側には顕著な楕円形の白い斑紋がたくさんある。[全長43cm]やや細長く、第二背鰭、尻鰭後方が長く後方に行くにしたがって細くなる。胸鰭が第二背鰭起部真下に届く。側面腹側には顕著な楕円形の白い斑紋がたくさんある。
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科マグロ属

    外国名

    Longtail tuna, Longtailed tuna, Spot-side tuna 黑鰭串、串仔、長實、長翼、小黃鰭鮪、長腰鮪

    学名

    Thunnus tonggol (Bleeker, 1851)

    漢字・学名由来

    漢字 腰長(鮪) Kosinagamaguro
    由来・語源 第二背鰭、尻鰭の後方がほっそりしてやや長いため。古くはコシナガ属で国内で記載した種名は、Kishinoella rara (KISHINOYE)だった。和名を決定したのは岸上鎌吉かも。
    Bleeker
    Pieter Bleeker(ピーター・ブリーカー 1819-1878 オランダ)。医師、魚類学者。『東インドオランダ領の魚類図鑑』(Atlas Ichtyologique des Indes Orientales Netherlandaises 1862-1878)。軍医としてバタビア(現インドネシアジャカルタ)に赴任。インド洋、西太平洋の魚を採取。

    地方名・市場名

    バケ
    場所市場 
    セイヨウシビ シロシビ
    場所鹿児島県 
    トンガリ
    場所九州地方 
    ビンツケ
    場所長崎県 

    生息域

    海水魚。外洋表層性。
    富山県から九州西岸の日本海、相模湾以南の黒潮域太平洋沿岸、少ないが東シナ海沿岸、琉球列島。
    朝鮮半島南岸、済州島、台湾、インド-西太平洋。

    生態

    基本情報

    主に日本海西部で漁獲されている。小型でマグロ類のなかでももっとも入荷量の少ない種。一般にはほとんど知られていないマグロだ。市場関係者もコシナガをはっきりと認識していないと思われ、小型なので「めじ(クロマグロの幼魚)」だと思っている可能性が高い。ただしマグロ専門店はしっかり区分して、ときに販売している。小型で入荷量も少ないので、値段は安い。
    春から秋にかけて出回る。安いし、とてもおいしい魚なのでもっと知られてもいい。

    水産基本情報

    市場での評価 市場では「ばけ」。入荷量が少なく、1メートル弱にしかならないので、マグロ類としては安い。
    漁法 定置網、延縄
    主な産地 長崎県、山口県、島根県など

    選び方

    太ってはりのあるもの。目が澄んでいるもの。鰓が鮮紅色のもの。

    味わい

    旬は夏から冬。
    赤身魚のひとつ。
    頭部近くにしか鱗がない。皮は薄く弱い。骨はあまり硬くない。
    赤身ではあるが赤みは弱い。血合いはあまり大きくはない。熱を通すとぱさつく。
    赤身とは マグロ族の魚(マグロ属/クロマグロ、タイセイヨウクロマグロ、タイセイヨウマグロ[Thunnus atlanticus (Lesson, 1831) ] : Blackfin tuna/一般的ではない)、ミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、コシナガ、ビンナガマグロ ソウダ属/マルソウダ、ヒラソウダ スマ属/スマ カツオ属/カツオ) および、カジキ類のシロカジキ、マカジキ、バショウカジキのこと。これにあえて加えるならカマスサワラかも。

    栄養

    寄生虫

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    コシナガの料理法・レシピ食べ方/生食(たたき、刺身、ポキ)、揚げる(フライ、唐揚げ)、煮る(煮つけ)、ソテー(ムニエル)、焼く(腹も焼き)、汁(みそ汁)

    コシナガのたたき(あぶり) クロマグロの幼魚である「めじ」と同じような味わいである。単に刺身にしてもいいが、皮目をあぶって「たたき」にした方が味がいい。5枚に下ろし、腹の部分を使う。皮目をあぶり氷水に落として粗熱をとり水分をよくきる。皮目を落ち着かせるために冷蔵庫などで少し寝かせてから切る。温かい内に食べてもうまいので、冷水に落とさないで熱いうちに切って食べてもうまい。

    コシナガの塩たたき 三枚に下ろして血合い・腹骨を取る。皮付きのまま表面をあぶり、切りつけてレモン汁を浸した手に塩をつけるようにしてたたく。にんにくとみょうがを乗せたが、生の玉ねぎも合う。
    コシナガの血合いたたき 血合い部分は骨を取る。これを細かく切り、ねぎ・にんにく・みそを合わせて包丁でたたく。ここではみそと柚子胡椒でたたいてみた。血合いの濃厚なうま味と酸味がみそと合う。酒に合う。
    コシナガの刺身 味わいは「めじ」に近い。脂の甘さはなく、酸味が少ない。三枚に下ろして背の部分を普通に刺身にする。身は繊維の存在感が低く比較的柔らかい。まったりしておだやかな味わいで食べ飽きない。
    コシナガのフライ 背の分厚い部分を使った。切り身に塩コショウして、小麦粉をまぶして衣(辛子・卵・小麦粉・水)をからめる。パン粉をつけて高温で揚げる。赤身魚のフライは中は生くらいがいちばんうまい。熱を通しすぎないで中は刺身だと思ってもいいだろう。わさび醤油で食べてもいい。
    コシナガの唐揚げ 血合い部分を上げてみた。血合いは食べやすい大きさに切り、水分をよくきる。片栗粉をまぶしてじっくりと揚げる。揚げ上がりに塩コショウする。にんにく、しょうが、酒・みりんなどで下味をつけて揚げてもおいしい。
    コシナガのムニエル 三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。切り身にして塩コショウする。小麦粉をまぶして強火でソテーする。中は生の状態で取りだし、残ったフライパンににんにく、バター、醤油、みりんをデグラッセしてかける。中身はほぼ生にするととても味がいい。
    コシナガの煮つけ ここではかまの部分を使ったが、頭部や中骨でもおいしい。かまは湯通しして冷水に落として表面の滑りと残った鱗を取る。これを酒・砂糖・醤油・水で煮る。甘味抜きであっさりにてもおいしい。
    コシナガの腹も塩焼き 腹もは脂があり、焼いても硬く締まらない。腹の部分を三角形に切り取る。振り塩をして1時間以上寝かせる。これをじっくり焼き上げる。腹もに層をなす筋が柔らかくなり、ほどよく筋肉がほぐれて甘い。
    コシナガのみそ汁 中骨は適当に切る。湯通しして冷水に落として粗熱をとり、水分をよくきり、水から煮出してみそをとく。うま味豊かな汁になる。付着した身の味わいも悪くはない。ご飯に合う。

    好んで食べる地域・名物料理

    山口県、島根県

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    ばけ と呼ばれる魚のひとつ。「ばけ」とは有名な魚に似ているが別種のものをいう。本種は他のマグロ類に対して。他にはイトヨリに対してソコイトヨリが「ばけ」。メイタガレイに対してナガレメイタが「ばけ」。

    参考文献・協力

    協力/松下鮮魚店(島根県浜田市)
    『萩沖の魚たち』(中澤さかな、堀成夫 萩ものがたり)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「コシナガマグロ」を使用したレシピ一覧

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