山口県下関産だけど、北浦のカツオだと思う

山口県日本海カツオは夏前からとれているらしい


山口県の魅力は日本海と瀬戸内海の距離が短いことだろう。
瀬戸内海側で水揚げを見ていても、「北浦もの」と呼ばれるものが陸送されてくる。
両海あってこその山口県だということが、瀬戸内海側にいるととてもよくわかる。
そして日本海秋の味覚というとカツオ、とあいなる。
10年前は迷子だったが、今は迷っていないカツオである。
今年は夏前からとれているが、現在は定置網で数がとれているという。
とれなかったものが温暖化で日本海でも揚がっているのだけど、日本海の固体は大型が多い。

今季初めての日本海カツオなので大いに期待する。
下ろしていて、脂がそれほど乗っているとは思えなかった。
背の部分を食べてみると、とろっとはしていないが、とてもうま味が豊かである。
なんだか新鮮すぎるくらい新鮮なのでビックリする。
血抜きって文字が張ってあった。
ということは活け締めか?

あぶり、刺身と造ったが、素直に刺身の方がうまい気がした。
脂の乗り具合からすると、まだだとは思うが、酸味が控えめで、うま味が豊かである。
にんにくをたっぷりのせ、刺身醤油をつけて、へべすを搾って食べたら、あぶり、刺身を完食しても足りない気がしてきた。
ちなみに刺身は翌日の方が上であった。
このあたりが魚の難しいところだ。
11月になると脂は頂点達するはずである。

とても1尾買いは不可能なので半身買いをする


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に山口県下関市赤間町から3.9kgのカツオが来ていた。当然、北浦のものだと思った。
山口県の瀬戸内海側の漁業者の間では日本海側の萩や長門を北浦という。きっと北浦から起きられてきたものを、下関の業者が送り、したのだと思う。
3.9kgなので半身買いする。
骨を取り去り、血合い部分を切り取り、背と腹に分ける。
背は刺身に、腹はあぶって切りつけた。
■舵丸水産は一般客に優しく、イカの水洗いなどやってくれるので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。


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