愛知県産大アサリは今や貴重だ

大アサリは焼きたてを食べてこそおいしい


初めて食べたのは愛知県師崎(愛知県知多郡南知多町師)の旅館である。
非常においしくなかった。
以後長いこと避けていた。
おいしさを知ったのは20年くらい前、ドラム缶たき火で焼いて食べたときだ。
大アサリ(ウチムラサキ)焼きたてをあつつ、といいながら食べないとダメなのだ。
もしくは、せめて温かい内、冷める前に口に放り込む。
これほど焼きたてと、焼いて冷めたものとの味の落差のある食材はない気がしている。

焼きすぎると硬くなるが、温かい内ならば、これがいいのである。
無闇に噛むしかないのだけど、じわじわとおいしいがにじみ出てくる。
個人的には酒と醤油少々と、貝からでてきたおいしさを、軟体にまぶしつけて食べる。
終いに貝殻の内側をしゃぶるのが好きだ。

大型で不格好な二枚貝だけどおいしい


群馬県、高崎市総合卸売市場、『大利根水産』に大アサリ(ウチムラサキ)があって思わず買ってしまった。
最近、なかなか手に入らない貝となっているので、買えるときに、買えだ。
主に愛知県、三重県で水揚げされているが、愛知県では激減しているという人がいる。
15年前には横須賀でお土産にもらっているが、たぶん今、東京湾での水揚げはほぼないと見ている。
北海道南部から九州までの浅い砂地に棲息している。
殻長10cmを超える大型の二枚貝で、内紫の名の通りに貝殻の内側が濃い紫色である。


関連コンテンツ

サイト内検索 (Google)

その他コンテンツ

ぼうずコンニャク本

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
魚通、釣り人、魚を扱うプロの為の初めての「高級魚」の本。
美味しいマイナー魚介図鑑
製作期間5年を超す渾身作!
美味しいマイナー魚図鑑ミニ
[美味しいマイナー魚介図鑑]の文庫版が登場
すし図鑑
バッグに入るハンディサイズ本。320貫掲載。Kindle版も。
すし図鑑ミニ ~プロもビックリ!!~
すし図鑑が文庫本サイズになりました。Kindle版も。
全国47都道府県 うますぎゴーゴー!
ぼうずコンニャク新境地!? グルメエッセイ也。
からだにおいしい魚の便利帳
発行部数20万部突破のベストセラー。
イラスト図解 寿司ネタ1年生
イラストとマンガを交えて展開する見た目にも楽しい一冊。
地域食材大百科〈第5巻〉魚介類、海藻
魚介類、海藻460品目を収録。