新潟県はサケの国 秋ザケの塩焼きは滅法うまい

これほど見事な切り身は東京ではめったに手に入らない


水産物とヒトとの関わりを調べた、その調べ始めの地が新潟県である。
学生気分が抜けないときであったが、最初に新潟で感じたことはサケ比率が高いことだ。
徳島から上京したとき、東京にはサケが多いと思ったものだが、新潟のサケ度は東京と比較できないほど高い。

どこに行ってもサケがあり、マス(カラフトマス)があり、季節には本マス(サクラマス)がある。
その頂点にあるのがサケで、庶民的なマス(カラフトマス)がある。
季節限定の本マス(サクラマス)がある
山形県よりも本マス(サクラマス)の地位が低いのも新潟県の特徴だろう。

さて、北海道のサケ漁はトキシラズの初夏から始まるが、新潟県などでは9月中旬から始まり10月、11月が盛漁期である。
今年、新潟市西区五十嵐新川にサケ漁を見に行きたいと思っているが、県内でのサケ漁の前、9月1日に、新潟市のスーパーでサケのブロックを買った。
新潟中央市場、上越市一印にも北海道からたっぷりサケがやって来ていた。

少なくなってはいるが、新潟県では今でもサケがとれている。
でも、漁期前なのでスーパーのサケ売り場の主役は北海道産だ。
これこそが産地間流通(産地はその産物をとるだけではなく、好む傾向があるので、ないときには別の産地からもってくる)というものだ。

そして、新潟市のスーパーで買った北海道産サケが非常に上物であった。
いいサケを見極める能力が新潟県人にはあり、それを流通のプロ達もよく知っているのだろう。

サケの塩焼きって、人生を感じてしまうほどおいしいのである


まずは塩焼きにしたが、サケの塩焼きがこんなにうまいのもだということを忘れていた。
日本列島の北部地域が産地で、江戸時代以前にはこの産地周辺に食文化が集中していたサケ。
取り分けうますぎる皮を噛みしめながら、サケの食文化圏外から来た阿波のおとこは、ただただ、うまし、を連発するのみ。


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