高知県の食材9 朝市で買った、あじ煮干しでうどん

高知市の朝市の煮干しはやや大型ながら、非常に乾きがいい


9月半ば、高知県高知市愛宕町の金曜市の塩乾などを売る店で、買ったものだ。
通販をほとんど使わないボクには、段ボールから量り売りで買う煮干しがいちばんいい。
味見できるし、好きな量買える。
四国や西日本では当たり前のことだが、関東にはほぼない。
せっかくなので売られている煮干しを全種類買い求めてきた。
ボクが調べているのは地域と、地域性と、地域力だけど、高知を始め四国には多彩な煮干しという目立たないけど他の地域にはないものがある。
これも重要な高知県を始めとする、四国の地域力だ。

煮干しは日常的なものなので、帰宅してすぐからこの煮干し類を使い始める。
まずは「あじ煮干し(マアジ煮干し)」から。
大小合って大の方から使うが、大の方が安い。

だしの色はカタクチイワシ同様薄い


煮干しは頭と内臓を取り、二つ割りにして水に昆布とともに1晩つける。
これを翌日ゆっくり温め、昆布を取りだし、沸点直前まで加熱する。
田舎の親戚などでは煮干しを軽く煎って使っていたが、最近、煎らない方がいいと思い始めている。
何十年も何万回も煮干しだしを取っているのに、いまだに試行錯誤を繰り返している。

マアジの煮干しは色はカタクチイワシ同様薄いが、カタクチイワシの煮干しほど味に角(ピーク)が立たない。
もの足りなく感じるのはこの角にまろみのあるためだ。
だしに塩・薄口醤油・みりんで味つけしているが、マアジの煮干しのときには、塩分濃度を少し高めにしてみりんを少なめにしている。

赤い蒲鉾が入ると懐かしいかけうどんとなる


これでうどんつゆの完成。
かけうどんには『八馬かまぼこ』(高知県宿毛市)の赤い蒲鉾をうどん屋のうどんよりも多めにつける。
味はあくまでもあっさりとしているが、塩気が多いのでよ「あじ煮干し」の味が強く感じられる。
これが徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)で子供の頃から食べていたうどんである。
というか徳島県西部のうどんかも。


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