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温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイ

温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。・温暖化を感じる魚01 コショウダイ・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ・温暖化を感じる魚03 オオニベ・温暖化を感じる魚04 テングダイ・温暖化を感じる魚05 メイチダイ・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイ本ページフエダイ科フエダイ属の魚である。千葉県・福井県以南に生息している全長50㎝前後になる魚だ。古く関東などでは小型が多く、日本全国から魚を集めている築地(東京市場)でも入荷量の少ない魚だった。築地でも知らない市場人が多く、ある意味、マイナーな存在だった。それが2010年くらいから入荷量が急激に増えた。また関東でも大型が揚がるようになった。本種を語る前に、まずフエダイ科の説明をしたい。フエダイ科の魚は世界的にみても非常に種類が多く、熱帯から温帯にかけて魚類の中でも取り分け繁栄している科である。国内で白身の主流と思われていたタイ科の魚などと比べると、遙かに種も個体数も多い。温暖化で、タイ科の魚からフエダイ科の魚へと日本列島の白身の主流は入れ替わりつつある。これからますますフエダイ科の魚が流通上でも、小売店で見かける機会も増えていくはずだ。フエダイ科フエダイ属の魚は熱帯に多く、本州など温帯域には少なかった。それが急激に増えている。国内にまったくいなかったフエダイ属もいるが、昔々からいたものもある。ヨコスジフエダイは昔々から関東などでも見ることが出来た魚である。1980年代など相模湾などでも小型をよく見かけている。ただし関東周辺では幼魚やせいぜい20㎝前後が多く、築地などではときどき九州などからやってくるだけの魚だった。本種の標準和名であるヨコスジフエダイは非常に古い。体側にくっきりと走っているのは「横筋」ではなく、魚類学的には「縦筋」である。これは魚類学的には「縦筋」だが、例えば日本橋にあった魚河岸とか、関東の漁港では「横筋」と呼んでいた。そこにフエダイ科のフエダイをつけて「横筋笛鯛」となった。明治時代に始まった国内の魚類学では最初、実際に使われていた呼び名を標準和名にした、「横筋」にはそんな歴史がある。余談だが、もっと遙かに熱帯に近い海域にタテフエダイがいる。ヨコスジフエダイとそっくりで違いは筋の後半にある丸い斑紋だけ。タテフエダイが北上してヨコスジフエダイと市場に並ぶと非常に不思議、だと思っている。
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神戸市中央卸売市場、渦巻処理と桝光晴さん

今回の神戸旅(兵庫県神戸市)では、神戸市中央卸売市場『かねいわ水産』、桝光晴さんに、お世話になった。場内では桝さんの走る速さについて行けずに苦労したものの、収穫の多い市場旅でもあった。さて、桝さんに見せて頂いたのが、渦巻処理である。文字では知っていた、渦巻協会の渦巻処理でああるが、実際に見たのは今回が初めてだ。今回の魚は淡路島の最北部、岩屋のマダイである。目の下一尺の理想的な大きさである。活け締め法のひとつだが、脳天で即死させる。普通はこれで尾鰭前を切り、ワイヤーを通して神経を殺すというやり方をする。
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カナガシラに包丁は不要3 酒の肴塩焼き

カナガシラの話は、以後改訂を繰り返していきます。・カナガシラに包丁は不要1・カナガシラに包丁は不要2 煮つけ・カナガシラに包丁は不要3 酒の肴塩焼き本ページ本コラムは初心者とか一般人の方に発信しているものなので、プロや魚に関して自信のある方は必ずしも見なくてもいいと思っています。念のために。新潟県村上市のスーパー『原信』で売っていたカナガシラは、3尾で税込み286円だった。産卵期で水揚げが多く、鮮度落ちが早いことから考えても安すぎる。今現在、カナガシラは明らかに値段が安すぎるという意味での未利用魚だ。カナガシラを嫌う人は多い、その理由は下ろしにくいからだ。意外に料理人や水産のプロも嫌いだという人は少なくない。現実問題として関東の市場でも売りにくいので困っている。おいしいのに安いのはこんな理由からだ。よく見ると、鰭と頭部に棘があり、背鰭の左右つけ根にも強い棘がある。その上、鱗も硬い。本種など包丁よりもキッチンバサミで下ろすべき典型である。カナガシラを嫌う人は多い、その理由は下ろしにくいからだ。意外に料理人や水産のプロも嫌いだという人は少なくない。現実問題として関東の市場でも売りにくいので困っている。おいしいのに安いのはこんな理由からだ。よく見ると、鰭と頭部に棘があり、背鰭の左右つけ根にも強い棘がある。その上、鱗も硬い。本種など包丁よりもキッチンバサミで下ろすべき典型である。下ろし方に関しては、・カナガシラに包丁は不要1へ
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カナガシラに包丁は不要2 煮つけ

カナガシラの話は、以後改訂を繰り返していきます。・カナガシラに包丁は不要1・カナガシラに包丁は不要2 煮つけ本ページ・カナガシラに包丁は不要3 酒の肴塩焼き本コラムは初心者とか一般人の方に発信しているものなので、プロや魚に関して自信のある方は必ずしも見なくてもいいと思っています。念のために。新潟県村上市のスーパー『原信』で売っていたカナガシラは、3尾で税込み286円だった。産卵期で水揚げが多く、鮮度落ちが早いことから考えても安すぎる。今現在、カナガシラは明らかに値段が安すぎるという意味での未利用魚だ。カナガシラを嫌う人は多い、その理由は下ろしにくいからだ。意外に料理人や水産のプロも嫌いだという人は少なくない。現実問題として関東の市場でも売りにくいので困っている。おいしいのに安いのはこんな理由からだ。よく見ると、鰭と頭部に棘があり、背鰭の左右つけ根にも強い棘がある。その上、鱗も硬い。本種など包丁よりもキッチンバサミで下ろすべき典型である。下ろし方に関しては、・カナガシラに包丁は不要1へ
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カナガシラに包丁は不要1

カナガシラの話は、以後改訂を繰り返していきます。・カナガシラに包丁は不要1本ページ・カナガシラに包丁は不要2 煮つけ・カナガシラに包丁は不要3 酒の肴塩焼き魚貝類の初心者、一般人は料理でがんばるな、できるだけ手抜きせよ、という話をしたい。器用な人間の多いこの国にも、不器用な人間は決して少なくない。ボクなどもその典型で、不器用ゆえの失敗は数知れずだ。最初の失敗は魚貝類の料理で、本格派を目指してしまったことだ。初心者には初心者なりのやり方があることに気づかなかった。若いときは血気にはやり、自分自身が見えていなかったのである。念のために非常に器用で包丁が使える人はここに含まれない。魚貝類の料理でがんばって包丁をなんとか、やっとこさ使えるようになったものの、それでよかったかというと、そうでもない。包丁使いにこだわりすぎる傾向に陥っていたのだ。今ではほとんどの魚貝類を包丁であっと言う間に下ろせる。ただ、ここ十数年、キッチンバサミの重要さにやっと気づいた。そのキッチンバサミが生かせる魚は多く、棘の多いカサゴやカジカの仲間などは包丁よりもキッチンバサミの方が下ろしやすいはずだ。今回のカナガシラなどその最たるもの。新潟県村上市のスーパー『原信』で売っていたカナガシラは、3尾で税込み286円だった。産卵期で水揚げが多く、鮮度落ちが早いとしても安すぎる。今現在、カナガシラは明らかに値段が安すぎるという意味での未利用魚だ。カナガシラは北海道から九州の全沿岸域に生息している。底曳き網などでときどきまとまって揚がる魚で、非常に味がいいのに価格が低迷して、売れない魚の代表格である。身(筋肉)が上質であり、味がある。肝のおいしさでは魚類の中でも屈指の存在である。味の評価に対して値段が低すぎる、未利用魚(この言葉はよくないが)だ。
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温暖化を感じる魚05 メイチダイ

温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。・温暖化を感じる魚01 コショウダイ・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ・温暖化を感じる魚03 オオニベ・温暖化を感じる魚04 テングダイ・温暖化を感じる魚05 メイチダイ本ページ・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイメイチダイのフエフキダイ科から説明する必要がある。本来琉球列島以北の温帯域にフエフキダイ科の魚は少なかった。例えば世界的に見ると日本を代表するマダイのタイ科は非常に種が少なく、温帯域を中心に生息するミニマムな個体群(種類たち)といえる。フエフキダイ科は体高があり、いわゆるタイ形の魚である。同科別属には沖縄県でよく食べられていて、本州にも生息域を持つ「たまん(ハマフエフキ)」がいる。熱帯域、南半球から北半球にかけて膨大な種がいて赤道に近づくほど種が増える。科内には膨大な種が存在していて、未だに新種が見つかっている。フエフキダイ科は世界的な食用魚である。今現在メイチダイ属の魚で琉球列島以外で流通する種はメイチダイ、サザナミダイ、シロダイで、シロダイ以外は明らかに漁獲量が増えている。メイチダイはフエフキダイ科メイチダイ属の魚で、唯一九州、四国、本州に生息域を持っていた普通種である。現在のところ生息域は千葉県・新潟県以南だ。シーボルトが長崎県などで文政6年~文政12年(1823-1829)に採取、オランダに持ち帰った標本で記載されているので魚類学的に歴史が古い。同属の他の種との違いは小型であり、頭部に目を横断する褐色の帯があること。この目を横断する帯から「目一鯛」という。1980年代に神奈川県小田原から、毎週のようにタイ釣りに通っていた。出船が8時台なのでときどきこっそり小田原魚市場をのぞいていたときに初めて本種を見た。魚類図鑑を丸暗記していたときで、メイチダイの幼魚を見つけて、喜び勇んでクーラーに仕舞っていたら、船宿の船頭に捨てろ、と言われている。臭い魚で釣った魚に臭いが移るというのだ。要するに相模湾では当時、食用魚ではなかったのだ。実際、野締め(漁の間に死んでしまったもの)はカルキ臭がする。ただ、築地場内(東京市場)でも何度か見ている。やや高値をつけているのが不思議だったが、九州産は扱いがよかったか、珍しさが価格に転嫁されていた可能性がある。
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メバルの基礎知識4 メバルの主流は圧倒的にウスメバル

さて、本コラムはあくまで一般消費者のためのものです。高度な知識がある人が読んでも面白くしてあるつもりですが、一般性の高いものの比重が高いと思っていただきたい。関連ページは改訂を繰り返していく。・メバルの基礎知識1 江戸時代の眼張とメバルと呼ばれる魚 ・メバルの基礎知識2 もっとも一般的なメバル4種・メバルの基礎知識3 元祖メバルは浅場にいる3種類・メバルの基礎知識4 「メバル」の主流は圧倒的にウスメバルである(▼本ページ)国内全域・消費地で考えると、単に「メバル」というとウスメバルになるという話をしたい。要約すると、もともとの「メバル」は浅場にいる黒っぽいメバル3種だったが、それに取って代わったのが本種だということ。今でも「メバル」の主流は本種だが、いつの間にか「メバル」は多様化している。本種は関東では流通上でしばしば「竹の子」と呼ばれスーパーでもお馴染みである。サーモンなど自然に大きな負荷となる魚は避けて、一度食べてみて欲しいものだという話でもある。ウスメバルは記載されたのも20世紀になってからで、標準和名も最初は明治期の規定通りに産地での呼び名を最初につけていた。新潟県出雲崎の呼び名「ツズノメバチメ」である。「スズノメ」は「鈴の目」で、丸く大きな目のこと、「バチメ」は新潟県などでのメバル類の呼び名である。ウスメバルは魚類学的な名で、漢字にすると「薄目張」で、体色の斑紋が先に標準和名がついた相模湾などに多いトゴットメバルよりも薄いためだ。明治・大正時代などでは太平洋側には少なく、日本海側に多かった本種は少し遠くにいる、馴染みの薄い魚だったのがわかる。沖合いに群れて生きているので獲量が多い。浅場にいるメバル(クロメバル、シロメバル、アカメバル)は産地でもある関西以西・瀬戸内海などでは重要だが、全国流通の大動脈の行き着くところ関東では影が薄い。東京豊洲市場などでは、浅場のメバルの方がウスメバルよりも高いが、数からすると比較の対象にはならない。国内の3割近い人口がいる関東と日本海でもウスメバルをたくさん消費しているので、量的に圧倒していると言ってもいいだろう。前回に述べたが、もともとの「メバル」は浅場にいるタイプであった。それがウスメバルに取って代わられたのは流通の発達による。
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メバルの基礎知識3 元祖メバルは浅場にいる3種類

さて、本コラムはあくまで一般消費者のためのものです。高度な知識がある人が読んでも面白くしてあるつもりですが、一般性の高いものの比重が高いと思っていただきたい。関連ページは改訂を繰り返していく。・メバルの基礎知識1 江戸時代の眼張とメバルと呼ばれる魚 ・メバルの基礎知識2 もっとも一般的なメバル4種・メバルの基礎知識3 元祖メバルは浅場にいる3種類(▼本ページ)・メバルの基礎知識4 「メバル」の主流は圧倒的にウスメバルである写真は一番上がアカメバルで胸鰭軟条は15、下2尾はシロメバルで胸鰭軟条は17だ。関東では、一般的な食用「メバル」は浅場にいるタイプ(古くはメバル1種とされていたが現在はシロメバル、クロメバル、アカメバルに分かれた)と、沖合いにいるタイプ(ウスメバル)に分けられてきた。今回の「メバル」は浅場にいるタイプの話である。20世紀まで単に「メバル」とは、浅場にいるタイプのものを指した。なぜか? 動力船が一般的になるまで沖合いにいるウスメバルは遠い存在だったからだ。また浅場が健全だった時代、近場である浅場でたくさん揚がった「メバル」は鮮度がよく安くて馴染み深かったからでもある。流通上は大卸・仲卸でも両タイプは2種として価値が決められている。浅場にいるタイプの方がやや高い。なぜか、やはり味の違いだと思う。魚を食べ慣れている仲卸などにとっては、うま味のある、浅場にいるタイプが優位であるからだ。ちなみに両種の値段の差は縮まってきている。これは関東という国内最大の消費地には圧倒的にウスメバルの入荷が多く、浅場にいる「メバル」の入荷が減少しているからだ。ちなみに、国内では浅場にいるタイプの方が歴史は古いとしたが、関東では浅場にいるタイプの入荷が減っているが、瀬戸内海周辺では今も浅場にいるメバルの入荷が関東と比べる多いはずだ。3種になったというが一般消費者にも、流通関係においても3種に区別する必要はないと思っている。丹念に調べると同じ産地の同じ荷に何種類かの浅場の「メバル」が混ざっているくらいで、流通上は「メバル」、もしくは「黒メバル」である。浅場にいるのを「メバル」というとき沖合にいるウスメバルは「沖メバル」とされ、「黒メバル」とするときには沖合いのウスメバルは「赤メバル」だ。流通上、この2つの区分で充分なりたっている。魚類学的な話になるが、深掘りしたくない人は読まなくてもいい。実生活は関わりがないからだ。旧メバルは2008年、シロメバル、クロメバル、アカメバルに分かれた。クロメバル=Sebastes ventricosus Temminck & Schlegel, 1843アカメバル=Sebastes inermis Cuvier, 1829シロメバル=Sebastes cheni Barsukov, 1988旧メバルの学名はアカメバルが引き継いでいる。
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温暖化を感じる魚04 テングダイ

温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。・温暖化を感じる魚01 コショウダイ・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ・温暖化を感じる魚03 オオニベ・温暖化を感じる魚04 テングダイ本ページ・温暖化を感じる魚05 メイチダイ・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイテングダイはカワビシャ科テングダイ属の魚だ。世界中にテングダイ属は本種だけ、近縁種に見た目がそっくりなカワビシャがいる。外見は、まさに熱帯魚という印象、黄色と黒のツートーンでやけに目立つのでどこの水族館に行っても泳いでいたのが印象的だ。側面から見るといびつな円形で体高があり、背鰭、腹鰭が非常に長い。体長最大で50cmくらいだが、縦にも長いので非常に大形に見える。「天狗鯛」というのは、神奈川県三浦半島の先端にある三崎での呼び名で、吻(口)が天狗の鼻ように前に飛び出しているからだ。テングダイとカワビシャはともにカワビシャ科カワビシャ亜科の魚で、同亜科の中で、もっとも北に生息域を広げている。カワビシャ亜科の魚の多くが日本列島から南、熱帯域を越えてオーストラリアにいるのに対して、テングダイ属の本種は日本列島の東、ハワイ諸島に起源をもつ。
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温暖化を感じる魚03 オオニベ

温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。・温暖化を感じる魚01 コショウダイ・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ・温暖化を感じる魚03 オオニベ本ページ・温暖化を感じる魚04 テングダイ・温暖化を感じる魚05 メイチダイ・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイ本種のニベ科は日本列島よりも中国大陸、東シナ海、南シナ海に多くの種が生息し、水揚げ量が多い。ニベ科の「にべ」とは膠(にかわ)のことで、本種から作られる膠は、魚膠という。膠は接着剤なので「にべもない」の語源ともなっている。朝鮮半島や中国でニベ科は高級であるのは、種類が多くたくさん揚がり馴染み深いからだろう。国内で揚がるニベ科は量の多い順にシログチ、コイチ・ニベ、クログチ、オオニベだった。いつの間にかオオニベはシログチに次いで目立つ存在になっている。気球規模での危機が迫っている、証拠でもある。本種の北上は今ある危機の証明だ。
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メバルの基礎知識2 もっとも一般的なメバル4種

さて、本コラムはあくまで一般消費者のためのものです。高度な知識がある人が読んでも面白くしてあるつもりですが、一般性の高いものの比重が高いと思っていただきたい。関連ページは改訂を繰り返していく。・メバルの基礎知識1 江戸時代の眼張とメバルと呼ばれる魚 ・メバルの基礎知識2 もっとも一般的なメバル4種(▼本ページ)・メバルの基礎知識3 元祖メバルは浅場にいる3種類・メバルの基礎知識4 「メバル」の主流は圧倒的にウスメバルである関東をはじめ、国内の大消費地でもっとも一般的に「メバル」と呼ばれる魚は基本的にウスメバルと旧メバルであるクロメバル・シロメバル・アカメバルの4種だ。旧メバルを3種に分けたのは魚類学的には正しいが、一般的には分ける必要がない。市場でも分けない。3種に分けるのは一般生活からすると特種なことで、基本的には無用である。わざわざ分けて話すのは目立ちたがりの蘊蓄好きか、テレビなどのクイズ番組だけの話にしたい。4種とも非常に味のいい魚で、基本的な料理は煮つけ、または少ないながら塩焼きである。メバル3種は料理店などで昔から刺身にもなっていたが、ウスメバルの刺身が料理店などで一般的になったのは最近のことだ。1990年代、ウスメバルは比較的安く、メバル3種(旧メバル)の方が高かった。これが逆転とまではいかないが、同じくらいの値段になっている。
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間違いでタカサゴをつけてしまったセダカタカサゴの迷路

希に専門的なことも扱うので、気にしないでいただきたい。今回は魚類学とか分類学の話なので、わからない人は読む必要はない。たぶん面白くはない。国内最初の魚類学者(魚類だけを扱ったという意味)である田中茂穂は1878年〜1974年なので明らかに1945年の戦前に活躍した魚類学者だ。国内の動物学の基礎を作った箕作佳吉の生徒で、東京帝国大学時前の動物学者である石川千代松からすると次代の人だ。業績は偉大だが、前近代的で、現在の考え方から曖昧な点が多く、間違いが少なくない。また分類に消極的であった。などなど負の遺産が多い。阿部宗明は1911年〜1996年なので魚類学では戦前・戦後に活躍されたものと推察する。阿部宗明は田中茂穂の次代の人で田中茂穂の負の遺産や考え方を受け継いでいる。ほぼ同世代の松原喜代松のような厳格さがなく、勝手につけた和名が多く、これまた負の遺産が少なくない。この田中茂穂・阿部宗明と松原喜代松の意思疎通の悪さが、これまた魚類学に暗い影を落としている。今回作成したフエダイ科セダカタカサゴ属のセダカタカサゴ、チカメタカサゴは実に不思議な和名である。フエダイ科なのに「タカサゴ」がつくセダカタカサゴ、セダカタカサゴ属というのは、どうも阿部宗明の間違いである可能性が高い。深く研究することもなく、セダカタカサゴとつけたから、同属のチカメタカサゴにも「タカサゴ」を後の魚類学者がつけてしまった。ボクも一応会員なので言わせてもらうと、セダカタカサゴ/Pinjalo lewisi Randall, Allen & Anderson, 1987とチカメタカサゴ/Pinjalo pinjalo (Bleeker, 1850) は属名も和名も改名すべきだと思う。ついでに、トートニムなので、Pinjalo pinjalo (Bleeker, 1850) を改名した時点で、これを属名とした方がいい。特にPinjalo pinjalo (Bleeker, 1850) はまだ国内での個体数が少ないのだから、今の内に標準和名の改名をべきだ。サバヒーのように外国語をそのまま使ってもいいのかも知れない。すなわちPinjalo (ピンハロ)だ。日本語にこだわるなら1972年の『原色 沖繩の魚』(琉球政府農林技官 具志堅宗弘、監修/琉球大学 篠原士郎) のアカシチューでもいい。
鹿児島県産チャイロマルハタ
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温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ

温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。・温暖化を感じる魚01 コショウダイ・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ本ページ・温暖化を感じる魚03 オオニベ・温暖化を感じる魚04 テングダイ・温暖化を感じる魚05 メイチダイ・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイチャイロマルハタは現在、国内海域では、千葉県外房・山陰以南に生息、国外ではインド洋・西太平洋に広い生息域を持っているがもともとは熱帯に多かった。ヤイトハタという非常に似ている大形のハタがいる。この2種は国内海域では非常に希で、古くは和名がなく、一般書で和名が掲載されたのは1984年のことである。国内海域にいるハタ科アカハタ属で体長1m以上の超大型になるのは、主に沖縄・鹿児島県島嶼部以南にいるタマカイ、本州にもいるクエ、本種のチャイロマルハタ、ヤイトハタである。同じハタ科マハタ属のマハタとマハタモドキを含めると、国内で揚がる超大型のハタ類は6種。九州以北で漁獲される超大型のハタは5種となる。念のために、20世紀に漁業的に、九州以北のハタ科の超大型種は、アカハタ属のクエ、マハタ属のマハタの2種だけだった。これが5種になったのは明らかに温暖化のせいだ。■鹿児島県産チャイロマルハタ。
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温暖化を感じる魚01 コショウダイ

温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。・温暖化を感じる魚01 コショウダイ本ページ・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ・温暖化を感じる魚03 オオニベ・温暖化を感じる魚04 テングダイ・温暖化を感じる魚05 メイチダイ・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイ温暖化は非常に危険である。国単位で考えていくだけではなく、もっと個人個人で温暖化を考え、温暖化を防止するための努力をするべきである。水産生物に関しては種ごとに温暖化の影響は違っている。さてここでは、水揚げのとき、温暖化を感じる魚を網羅的に並べていく。科学的なものでも数量的なものでもなく、ボク自身が海水温の上昇を感じるといったものである。温暖化を感じる魚には「北上するタイプ」と「大型化するタイプ」がある。当然、北上しながら大型化するものもある。1970年代、静岡県の相良漁港で、生まれて初めてコショウダイの手の平に乗るサイズを釣り上げた。メジナやアイゴ、ヒイラギが主に釣れていたとき、このちょっと派手な魚の名がわからなかった。魚類学を基礎から始めた頃で小型の北隆館の『原色 魚類検索図鑑』の700種あまり全種を覚えていたつもりだが、魚名が出てこなかった。一般的な食用魚イサキとは似ても似つかないのに、イサキ科(当時から現在に至るまで)というのに驚いた。魚を系統でみるようになって、イサキ科はイサキのようにスマートなタイプは珍しく、コショウダイのように鯛型の方が多いことを知る。イサキ科コショウダイ属は大所帯で種類が多い。赤道よりも南、オーストラリアからフィリピン、台湾や沖縄を経て日本列島にいるタイプと、南シナ海や中国大陸にそって日本列島の九州以北にいる種が存在するが、コショウダイは後者でコショウダイ属では珍しく中国大陸に沿って北に生息域を広げている。伊豆半島の防波堤(波止)でもときどき釣れたので、ボクのような防波堤釣り師(波止釣り師)には馴染みの魚となった。総て体長10㎝から20㎝前後の幼魚である。千葉県外房、相模湾では定置網などでも成魚は少なかった。当時、築地など関東の市場では希に入荷する程度の魚で食用魚としての認知度は極端に低かった。ちなみに、1980年代には外房(千葉県鴨川市)で見た体長30㎝が最大級だったはず。■写真は体長16cm。
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サンマの基礎知識7 日本海のサンマ

意外に知られていないサンマの基本を整理して公開するが、以下の章をもうける。・サンマの基礎知識 1 サンマとは?・サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?・サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州・サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ・サンマの基礎知識 5 落語、目黒のさんまを掘り下げる・サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ・サンマの基礎知識 7 日本海のサンマ(▼本ページ)サンマの生息域は非常に広い。国内では北海道から九州、石垣島などにもいる。北太平洋に広い生息域を持ち、東太平洋メキシコのハバカリフォルニアでもみられる。国内には太平洋系群と日本海系群が存在する。太平洋系群は夏から翌年にかけて水揚げされ、テレビでもたびたびとりあげられて有名である。日本海系群は早春から初夏にかけて水揚げされているが意外に知らない人が多い。
タカノハダイ
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食べる人が急激にいなくなっているタカノハダイ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。北海道津軽海峡以南の日本各地の浅い海域に普通。体長40cm前後になり、体側の斜めの帯と尾鰭に水玉模様がある。「鷹羽鯛」はこの尾鰭の白い水玉模様がタカの羽の模様に似ているからだ。海藻の多い岩礁域で甲殻類などをエサとしている。漁業関係者や流通のプロ達が「磯魚」と言うときの代表的な魚のひとつである。サザエやイセエビなどをとる刺網や定置網などに入る混獲物と見なされてもいる。釣り人には磯周りで釣れる魚という意味合いもあるが、例えば本命が来ない潮止まりに釣れたりする。図体が大きくて立派なのに、縁起の悪い魚だと思われている、そんな存在である。国内にいるタカノハダイの仲間(タカノハダイ科)はユウダチタカノハ、ミギマキ、タカノハダイの3種で、中でもいちばん水揚げ量の多いのがタカノハダイである。地域地域での呼び名が非常に多いのは、どの地域にも普通に見られて、地域地域で流通しない(売り買いの対象外)ままに食べられてきた魚であることがわかる。なぜ売り買いの対象にならないのか? 臭みのある個体が少なからずいるためである。野締め(漁の間に死んでしまった)はおしなべて臭い。臭い個体を一度でも食べたら、二度と食べないかも知れない。だから低価格魚としての未利用魚である。
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煮つけが嫌われて、ブダイも嫌われる

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。ブダイは古くから比較的海辺でよく食べられてきた魚だ。全国流通もするが、むしろ地域地域で食べられているローカルな存在である。産地などでは漁師の自家消費も多い、根強い人気の魚であった。その根強い人気に陰りが見えてきている。2025年に徳島県のイセエビ漁を見て歩いたが、漁師さんに聞いても年年食べなくなっているし、欲しいという人が少なくなっているという。ブダイ科の魚は国内では紀伊半島以南が種類的に多く、量的にも多いが、昔から本州、四国、九州で一般的なブダイ科の魚はブダイ1種だけである。山陰・千葉県以南の水深10m前後の岩礁地帯(磯)に普通で、性転換することでも有名である。夏には石灰藻や動物性のエサを主に食べ、寒くなると海藻を食べる。最近、海藻を食害するとして問題になっているが、本来海藻食である上にそんなに増えているわけでもないはず。もしも本種で海藻が減少しているとしたら、ブダイが原因ではなく環境の変化から海藻自体の抵抗性が弱くなっているのだと思っている。太古から寒い時季に海藻を食べている魚が、海藻を食害しているなんて非難されたらたまったものではない。余談になるが、この魚、釣りの世界でも人気が高かった。例えば冬場はハバノリを使っての「ノリブダイ釣り」が盛んに行われていた。それが今や「ノリブダイ釣り」りの本場、伊豆(静岡県伊豆半島)ですら、ブダイ釣りをする人が減っているという。伊豆では伝統的な釣り魚であったが、この伝統的な釣法が最近行われていないのは、エサとするハバノリの減少が原因かも知れない。
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サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ

意外に知られていないサンマの基本を整理して公開するが、以下の章をもうける。・サンマの基礎知識 1 サンマとは?・サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?・サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州・サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ・サンマの基礎知識 5 落語、目黒のさんまを掘り下げる・サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ(▼本ページ)・サンマの基礎知識 7 日本海のサンマ国内でのサンマの多くは太平洋側で揚がっているが、太平洋側での本格的なサンマ漁は17世紀(1600年代)から始まる。年をふるごとに漁法が改良され、とれる量が増大する。紀州(三重県西部と和歌山県南部)や伊豆では定置網や巻網に近い八手網(やつだあみ)漁、それを改良した「さいら網(「さいら」はサンマのこと)」、また流網漁(刺網)も行われる。20世紀、昭和になって生まれたサンマ棒受網漁は、かつてない量のサンマを取り、国内での流通、価値観を激変させた。サンマ棒受網漁は1939年に千倉(千葉県。伊豆で始まったという情報もある)で考えられた。これが第二次世界大戦で漁業どころではなく、そのまま休止状態になる。本格的に始まるのは戦後、1947年になって道東で、だ。漁船が大型になり、棒受網が北海道や東北で盛んになるとともにサンマの主要産地は北海道、東北となる。北海道では7月になると小型船による流網漁(流刺網)が北海道東沖で始まり、8月になると大型船による棒受網漁が始まる。7月、小型船の刺網漁で揚がるサンマの初入荷はお祭り騒ぎだった。「新サンマ」は1尾120g前後、1㎏あたり14000円から15000円などという信じられない値段で売られていた。棒受網漁で揚がったサンマの弱点は、大量に漁獲することで剥がれやすい鱗を飲んでしまって腹にためていることだ。刺網漁のサンマは鱗を飲んでいない。棒受網漁のサンマはもっとも味のいいとされるワタ(内臓)が食べにく。ただ7月から8月半ばまでの刺網のサンマは脂が少なく、棒受網漁の方が乗っている。8月半ばの棒受網漁解禁で、サンマの値段は徐々に下落していく。本格的なサンマシーズンは8月半ば以降であった。この7月の小型船の刺網漁から8月半ばの大型船の棒受網という一種秩序ともいえる形は不漁を機になくなっている。■宮城県気仙沼漁港に入船中のサンマ棒受網漁船。
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マイナー魚の基礎知識  2地域性の高いマイナー魚

マイナー魚は区分して考えないと何が何だかわからない。わけもわからずマイナー魚という言葉が一人歩きしている。これだけは絶対に避けなければならない。一定の地域だけで食べられていて、狭い地域、限定された地域で流通し、値がつくという魚がいる。これが意外に多いのだが、これを「高地域性マイナー魚」としたい。高地域性マイナー魚には珍しい魚はいない。むしろ平凡な魚だが、一定の地域だけで食べられていて、少し離れたところでは名前すら知られていない。例えば、サッパ、ヒラ、テンジクダイ、ヒイラギ、タカベ、スズメダイ、アブラボウズ、クロシビカマス、ババガレイなどがその典型である。また、「高地域性マイナー魚」とまではいかないが、似たような性質を持つものに、メダイ、コノシロなどがある。いくつか例を挙げていくが、これらの魚は情報の時代となっても「高地域性マイナー魚」のままである。水産の世界がいかに古い体質を残して、変化を好まないかといういい例だと思っている。「高地域性マイナー魚」は地域を外れると確実に低価格という意味の未利用魚になってしまう。情報というものがいかに重要かがわかるはず。写真は福岡市福岡市中央卸売市場鮮魚市場に並ぶ「あぶってかも(スズメダイ)」。●マイナー魚の基礎知識  1 魚はすべてマイナー https://www.zukan-bouz.com/article/1865
目黒のさんま,塩さんま
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サンマの基礎知識 5落語、目黒のさんまを掘り下げる

意外に知られていないサンマの基本を整理して公開するが、以下の章をもうける。・サンマの基礎知識 1 サンマとは?・サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?・サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州・サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ・サンマの基礎知識 5 落語、目黒のさんまを掘り下げる(▼本ページ)・サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ・サンマの基礎知識 7 日本海のサンマ本ページは改訂を重ねていきます。現在のサンマのイメージは江戸時代以降の江戸の町で生まれた。秋の声を聞くと四十物(あいもの。加工品)である塩サンマ、干ものが食卓を飾るというのは江戸時代から昭和20年代(1945年前後)まで江戸(東京)を代表する光景であった。そして落語、「目黒のさんま」が生まれる。作者も、この話が生まれた年代も不明だが、大坂起源の話が多い中、間違いなく東京(江戸)生まれの話である。この話の面白いところは、この落語の主役は殿様だけではなく、サンマでもある、というところである。サンマが江戸・東京、もっと言えば関東でいかに馴染み深い魚であったか、がこの話から強くうかがえる。1960年代の話だが、西日本(中国地方・四国以西)の人間にはそれほどサンマは馴染みがなかった、この落語をテレビで見て改めてサンマに親しみを覚えた人間も多いはずだ。「目黒のさんま」の荒筋。世間に、というか下々の暮らしにうとい殿様が目黒へと鷹狩り、もしくは遠乗りに出掛ける。目黒の百姓屋(茶店)のそばを通りかかったときに、「昼餉の菜にするさんま」を焼いている匂いを嗅いでしまう。無性にこの匂いの正体が気になり、やがてたまらず食べたくなる。この話を得意とした三代目三遊亭金馬はし、隠亡焼きで焼き上げるとしている。隠亡焼きは炭火をおこし熾(火がしずまったあと)になったときサンマを炭の上に直にのせて焼くことだが、これは金馬の演出に違いない。煙を立てながら焼き上がった「さんま」がうまくないはずはない。それを強調したかったのだ。無理を押し通して食べたサンマが、あまりにもうまいので殿様、「目黒のさんま」で頭がいっぱいになる。ある日、親類筋の宴で所望するものを聞かれて、「さんま」と答える。親戚筋の家来は魚河岸からさんまを取り寄せて、脂を抜き、上品に汁ものに仕立てる。これがあまりにもまずいので産地を聞くと、房州ものだという。殿様、大いに落胆して「さんまは目黒に限る」が落ちである。殿様の親類筋が購入したサンマの産地を日本橋魚河岸、房州(千葉県という意味合いだと思う)のものだとしていることは重要な点である。北上して産卵のために秋になると南下するが、江戸時代、明治時代など動力船がないので、サンマが南下する経路に近い半島でしか漁ができなかった。南下してきたサンマが最初にぶつかるのが太平洋に突出した銚子だ。この秋のサンマは生殖巣が膨らんではいるが脂が乗っている。これが房総半島を過ぎ、相模湾、駿河湾と南下すると脂が抜ける。江戸時代以来、銚子のサンマは秋になると江戸にやってきていたが、もちろん北海道・青森東沖で揚がる今現在の夏から初秋のサンマと比べると脂は少ないが、江戸時代の漁法でとることのできる限りでは銚子のサンマは取り分け脂がのっていた。だから百姓屋(茶店)で焼くと煙が上がり、殿様の親戚筋の家来達は脂抜きをしたのだ。■写真は塩サンマ。
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サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ

意外に知られていないサンマの基本を整理して公開するが、以下の章をもうける。・サンマの基礎知識 1 サンマとは?・サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?・サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州・サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ(▼本ページ)・サンマの基礎知識 5 落語、目黒のさんまを掘り下げる・サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ・サンマの基礎知識 7 日本海のサンマ秋の声を聞くとサンマの塩焼きが食卓を飾る、というのは国内でも取り分け江戸(東京)を代表する光景であった。今、早まってはいるが、食卓にサンマの塩焼きがのると季節を感じるという意味では同じである。この銚子など産地で揚がったサンマは浜で塩をしたもので、「塩秋刀魚」と呼ばれるものだった。もちろん開き干しもあったはず。この「塩秋刀魚」から完全なる生(塩をしない)が増えるのは、まだ先、1970年代末の話となる。
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マイナー魚の基礎知識  1 魚はすべてマイナー

マイナー魚の基礎知識を少しずつ作りあげていく。改訂を重ねていく。知名度のない魚(魚類)がマイナー魚というのはとても変だ。なぜならば魚はほぼ全部、知名度が極端に低いからだ。普通に考えると食用魚総てがマイナー魚である。この国は魚貝類をよく食べてきたとされている。実際人の口に入ったもの、入ったであろう魚は1000種以上にのぼる。それなのに、もっとも一般的な食用魚を、名は曖昧でもいいので10種類を挙げられる人は少ないと思う。そして魚10種を挙げて最低限の説明ができる人はこの国の人の中で、ほとんどいない。限りなくゼロに近いと思う。だからマイナー魚というのは明確に区分しておくべきだ。これをふまえて、まず、マイナー魚を区分していく。食用魚の話なので、食に関しての話でもある。1、この国で水揚げされている魚のほぼ総てがマイナーである。これがマイナー魚問題ではいちばん深刻だ。この国のほとんどの人がおいしいものを食べることには興味があるが、自分が何を食べているか、という根本的なことには関心がないということ。非常に大量にとれても、普通にスーパーに並んでいても無視され、気がつかれない魚たちだ。最大の原因は以下に挙げた。■テレビやマスコミに登場している料理研究家は、たぶんだけどボクから見たら魚の知識は幼稚園レベル以下だと思う。なぜか? 魚料理は料理研究家には不要だからだ。せいぜいサーモンの切り身程度というが、料理研究家にはサーモンがなにか、すらわかっていない気がする。テレビや雑誌などのマスコミはほぼ総ての魚を排除している。なぜか、売れないからで、視聴率がとれないからだ。例えば料理雑誌の編集ページ(その雑誌の中心的なページ)にはイサキ程度の魚も載せようとはしない。■水産学(魚)を教える学校がない。水産学というのは水産物を利用するための一般的な知識のことで、常識と言い換えてもいい。水産系の大学など各論的になりすぎて、一般論的なものは無視している。その上、今現在、一般的な意味での水産学的知識を持っている人間は存在しない。もしも一般常識的な魚の知識を持っている人がいたら会ってみたいものである。マイナー魚の基礎知識  2地域性の高いマイナー魚へ ●https://www.zukan-bouz.com/article/1874
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サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州

意外に知られていないサンマの基本を整理して公開するが、以下の章をもうける。・サンマの基礎知識 1 サンマとは?・サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?・サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州(▼本ページ)・サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ・サンマの基礎知識 5 落語、目黒のさんまを掘り下げる・サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ・サンマの基礎知識 7 日本海のサンマサンマの食文化が国内で最初に繁栄したのは紀伊半島周辺である。太平洋に広く生息域をもつサンマには3系群(大きな産卵群)あるが、国内には太平洋北西系群と日本海系群の2つがいる。もっともたくさんとれて国内での生活に直結しているのは太平洋北西系群(太平洋沿岸を南北に回遊する)である。太平洋側のサンマは水温が下がる秋から春に、温かい南の海域で産卵をし、孵化した稚魚、幼魚は黒潮(暖流)にのって北上する。エサの豊富な北海道・青森県東沖で成長する。そしてまた夏から春にかけて産卵のために南下する。脂がもっとものる時季は8月から10月にかけて、北海道・青森県の東沖だが、岸から非常に遠い位置に群れている。サンマは昔々から食べられていたが、江戸時代から昭和になっても、原始的な漁法では岸に近づいてきた個体群しか漁獲できなかった。現在のように脂ののったサンマが食べられるようになったのは現代になってからなのだ。日本列島でもっとも古くからサンマを食べていたのは、南下する群れが陸に近づいてきたところ、半島、もしくは島だ。日本海の佐渡島、また能登半島のある富山湾、朝鮮半島に島が連なる長崎県。■日本海のサンマに関しては別項をたてる。太平洋側では伊豆半島、紀州(和歌山県南部と三重県西部)、高知県室戸岬東岸であるが、多くが紀州(紀伊半島)を目指して南下してくる。紀伊半島の東側の熊野灘は江戸時代以来の産地と言えるだろう。もっとも陸地に近づくのが旧紀州藩の紀伊半島熊野灘側で、いちばん漁獲していた地域は紀州の熊野灘にそった三重県と和歌山県だ。この地域ではサンマを、サイラ、サイリ、サイレ、サイロ、サエラ、サイレなどと呼ぶ。学名のCololabis saira (Brevoort, 1856)の種小名「saira」も採取した地域の呼び名サイラから来ており、マシューペリーのペリー艦隊が採取して故国アメリカでジェイムズ・カーソン・ブレボートが記載したときの個体も、紀伊半島周辺のものかも知れない。紀州は漁業先進地であり、江戸時代延宝年間(1673-1681)までには群れを作って回遊するサンマなどをとる漁法が生まれていた。16世紀~17世紀初頭に近畿地方、尾張地方などで綿花栽培が始まり、菜種の栽培も盛んになる。この綿花栽培は衣料の革命でもあって、人々の暮らしを大きく変えた。それまでの繊維である麻は保温性が低く、羽織っても寒く着心地が非常に悪い。保温性が高く、洗える木綿は急速に普及し、畿内で始まった綿花栽培は急速に広がっていく。ここで必要となったのが干鰯(マイワシをゆでて干したもの)である。干鰯の需要のもとに網漁である紀州漁法が生まれたのだ、ともいえるだろう。17世紀に生まれた紀州漁法は巻き網のひとつで、主にサンマをとるので「さいら網」という。紀州の多獲性魚類の漁は干鰯の原料であるマイワシに始まり、マサバもとるようになる。やがて時季にはブリをとり、サンマをとるというように発達してくる。この紀州漁法は17世紀に醤油醸造などの技術とともに千葉県銚子にも伝わる。千葉県銚子が江戸時代に漁業が盛んな地となり、サンマの産地になったのはこのためだ。■関東でのサンマの食文化は次回に持ち越す。
サンマ
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サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?

意外に知られていないサンマの基本を整理して公開するが、以下の章をもうける。・サンマの基礎知識 1 サンマとは?・サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?(▼本ページ)・サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州・サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ・サンマの基礎知識 5 落語、目黒のさんまを掘り下げる・サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ・サンマの基礎知識 7 日本海のサンマ明治時代の初め、非常に限られた地域でサンマはサンマと呼ばれていた。サンマは関東などの一部で使われていたもので、主流ではなかった呼び名である。なのになぜ、サンマをサンマということになったのか?日本の近代的な動物学(生物学)は明治時代はじめ、東京市にあった東京大学で始まる。このとき動物学者は国内で共通して使うための動物の名前を大急ぎで決めなければならなかった。これを標準和名というが、実際に使われている呼び名を採取して採用した。当然、東京大学は東京にあったので東京周辺で大急ぎで呼び名を集めた。サンマは当時、明らかに西の魚だったが、東京を始め関東の呼び名サンマとなったのには、このような経緯があったためだ。余談だが、標準和名のアカアマダイは東京では雑魚に近い扱いでくずしもの(練り製品)にするのが関の山だった。比べると京都を始め近畿では「ぐじ」と呼び、盛んに、様々な料理法で食べる。なのに「あまだい」となったのも東京大学で動物学が始まったせいだ。後に述べるが、サンマ漁は紀伊半島南部の旧紀州藩の紀州、三重県・和歌山県の熊野灘で江戸時代に始まる。これが熊野灘から紀伊半島の山岳地帯、伊勢地方、近畿へと送られた。当然、呼び名と一緒に送られたので、紀州での呼び名を使う地域が広がる。昭和17~19年までに発刊された、『日本魚名集覧』第一部、第二部、第三部(アチック・ミューゼアム、のちに日本常民文化研究所)などでも標準和名サンマの地方名は紀伊半島南部周辺に多い。そこから供給を受けていた紀伊半島山間部、和歌山県西部、三重県東部・北部、滋賀県、奈良県、大阪府には鮮魚も送られていたと思うが、主に塩蔵品で、もっとも多かったのが丸のまま硬く干したものだろう。〈このころ(秋)になると、伊勢(三重県伊勢地方)の行商人が生のさよりを持って回ってくる〉というのが『聞き書 岐阜の食事』の「美濃〈御嵩の食〉」(農文協)にある。この熊野灘から供給を受けていた地域ではサイラ(呼び名もカタカナ表記とする)、サイリ、サイレ、サイロ、サエラという呼び名が広く使われ、三重県、和歌山県の一部地域でサヨリと呼ぶ。熊野灘から遠い三重県伊勢地方鈴鹿などではカドという。
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サンマの基礎知識 1 サンマとは?

サンマは古くはとても地域的な魚であった。江戸時代以前には伊豆、紀伊半島、高知県室戸などの半島、岬だけのもの。それがまとまってとれるようになり、紀州(三重県西部・和歌山県東部)で食文化が生まれ、関東の銚子から江戸(東京)に伝わる。1945年以降に棒受け網などの普及で全国で食べられる大衆魚となる。大衆的な魚だったサンマが2000年前後に一部高級なものへと生まれかわる。意外に知られていないサンマの基本を整理して公開するが、以下の章をもうける。・サンマの基礎知識 1 サンマとは?(▼本ページ)・サンマの基礎知識 2 サンマはなぜサンマになったのか?・サンマの基礎知識 3 江戸時代からサイラをとっていた紀州・サンマの基礎知識 4 東京を始め関東がサンマっ食いになったわけ・サンマの基礎知識 5 落語、目黒のさんまを掘り下げる・サンマの基礎知識 6 1945年以降、そして2000年以降、塩焼きから刺身へ・サンマの基礎知識 7 日本海のサンマ
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ほとんどの地域で価値が低すぎる、コノシロ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。コノシロは北海道南部から九州までの汽水域や内湾に生息している。内湾にたまった泥を飲み込み、中にいる珪藻や甲殻類などを食べている。「子代」という漢字を当てることがある。下野に住んでいた娘と有間皇子(ありまのみこ。孝徳天皇の悲劇の皇子。640年-658年)が登場するわざとらしい話があるなど、話題豊富な魚である。大都市圏のある内湾域に多い魚なので知名度は高い。古くからの共通固有名詞があるので、なんらかの形で古代に流通していたはずである。この魚の問題点は食べる地域が狭すぎるということだ。関東では全長20cmくらいまではすし種に使うが、それ以上になると流通量がぐっと減り、最底辺の価格帯になる。当然、産地で水揚げされても廃棄(フィッシュミール)などになることが多い。■写真は全長25cm以上の「このしろサイズ」のコノシロ。
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食文化が消滅しそうなアカエイ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。日本列島のエイの食文化には北のガンギエイ科の「かすべ」と、南のアカエイ科がある。今回はアカエイの話である。アカエイは北海道、本州、四国、九州の内湾や川の河口域などの浅場に生息している。夏、干潟や漁港などで観察していると簡単に見つけることのできる、ありふれた魚だ。非常に原始的な軟骨魚類の仲間で、体に硬い骨はなく、全体に柔らかい。体は上下に平たく円盤形で細長い尾を持ち、尾の中ほどに太くてざらざらした棒状の毒を持つ棘がある。ちなみにアカエイはとても大人しい魚であり、攻撃してくるようなことはない。また誤って刺された経験のある漁師さんに聞いた限りでは、非常に痛かったが、数日で痛みは引いたらしい。棘を踏んでしまったときなどは確かに危険であるが猛毒で人を死に至らしめる、というのは極端な例である。市場に出回るものは棘のある尾を切り落としているので安全である。目は背中についていているが一見、目のように見えるのは噴水口で目は近くにあるが目立たない。鰓と口は体の下に開いている。1980年代に築地(東京都東京中央市場。現豊洲市場)に行き始めたとき、箱単位で売る仲卸に高く積まれていたのを見ている。場内でアカエイをぶつ切りにしている光景を見て、メモをとっていたら、「買わねーのか?」と言われたので、買っている。それ以前、江戸川区小岩の食堂で煮つけを食べているし、魚屋やスーパーで切り身が普通に売られていた。東京都内では「えいの煮つけ」は至って普通の食べ物だったのである。東京では食堂など庶民的な店だけではなく、料亭などでも使うもので、夏の魚として欠かすことの出来ない魚であったという。江戸時代には適当に切って行商していたようで、これを「赤えいのたちうり(断ち売り)」といった。どんな切り身だったはわからないが、裏長屋での売り買いの情景が浮かんでくるようだ。夏でも体に保持する尿酸のために腐敗しにくいために、江戸の町だけではなく、山間部にとっても貴重なたんぱく源であったはずだ。明らかに高度成長期には「アカエイの煮つけ」は「カレイの煮つけ」と同じように日常的な魚だった。一般に馴染みのない魚となったのは2000年前後くらいからではないか、と思う。アカエイの未利用魚化を食文化衰退型としてもいいだろう。関東のスーパーなどではほとんど並ばなくなっている。比較的見る機会が多い地域と少ない地域が斑模様となっているが、全体の消費量は急激に減っている。アカエイを食べる食文化が消費地から消え、いつの間にか普通の食用魚ではなくなりつつあるのだ。この食文化衰退の原因をアカエイが不気味だからだという人がいる。そう行ったリアクションをするタレントなども見かけるが、牛や豚と比べてもそれほど不気味だとは思えない。昔はアカエイ専門の空バリ漁が国内各地で行われていた。それほど需要が高かったのだと思われる。今では底曳き網や刺し網、定置網などで混獲されているだけだ。それでも漁獲量は決して少なくない。漁港などで見ている限り、その多くが廃棄されている。
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うまいのに嫌われているオニカジカ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。オニカジカは体長30cm前後になる。北にいる魚で日本海や東北太平洋側以北に生息しているが、取り分け北海道に多い。本種の問題点はその姿形である。非常に棘が長く強く、漁のときに非常にやっかいなのである。漁師にもっとも嫌われている魚でもある。いきなり横道にそれるが、国内では、西日本においては、そんなに問題のない魚なのに、未利用魚だとしてあれこれ騒いだりする。逆に北海道に深刻な未利用魚が多々あるのにあまり騒がない。これがお国柄なのか? というと違うのではないかと考えている。北海道は大量にとれる魚が何種類もいて、漁業的にも安定していた地域だったので、細かいことまで気が回らなかっただけだ。サケ、スケトウダラ、カレイ類、今では少なくなったとはいえニシンなど、数え切れないくらい多獲性魚類やそれに準じる魚が存在する。その多獲性魚類のために見逃されてきた深刻な未利用魚、問題のある魚は少なくない。実際、国内的にみても、北海道は未利用魚銀座そのものなのだ。
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うまいのに売れない、新産地のテナガダラ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。テナガダラはとてもおいしい魚だがまとまってとれることがなく、しかも見た目が不気味なので正しい評価がなされてこなかった。またその必要もなかった。ただ、北海道苫小牧のように大量にとれたら、一刻も早くこのおいしさを伝え、売れる魚にしなくてはならない。全長70cm前後になる黒一色の魚で北海道以南の深海に生息している。生息域はともかく、北海道や三陸であまりとれたという話は聞かなかった。むしろ駿河湾から遠州灘、熊野灘、土佐湾などでお馴染みの魚である。まとまってとれないが、味のよさはそこそこ知られている。静岡県沼津などの競り場で見ていても、引き取り手はいるものの、好んで持って帰りたいという人は少ないという微妙な魚でもある。それなりに馴染みのある駿河湾以南ですら微妙な魚なのに、苫小牧のように、一度も出合ったことのない地域でテナガダラがいきなりトン単位でとれたら漁師さんも困ると思う。苫小牧では当然、地元での呼び名がないので標準和名を使うしかない。漢字にすると「手長鱈」だが、どこが手なんだろう、と思うはずだ。手は胸鰭である。胸鰭まわりの骨格と筋肉が脊椎動物が陸上に上がるときに前足、すなわち手になることから来ている。広い意味ではタラの仲間で、分類学的にはタラ目ソコダラ科トウジン属の魚である。トウジン属の中では胸鰭が取り分け長いので「手長鱈」だ。トウジン属の魚は関東などにくると、みな「トウジン」で取引されてもいる。魚体のほとんどが頭と腹でまるで巨大なオタマジャクシのようだ。その上、体がトゲトゲしくて扱いにくいのもあり、見た目で損をしがちである。怪異な姿が先に立ち、見た目が似ているので、流通上で同定できないのもある。
オキザヨリ
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突然とれ始めた深刻な未利用魚、ダツ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。未利用魚として問題になるダツとは、標準和名のオキザヨリとテンジクダツと、ダツの3種である。とりわけ前2種が深刻である。国内海域にいるダツ科の魚は、サンマ、ハマダツ、ヒメダツ、ダツ、リュウキュウダツ、タイワンダツ、オキザヨリ、テンジクダツと8種類である。需要が高く水揚げ量の多いサンマ以外はすべての魚が未利用魚である。ハマダツは本州青森でも見つかっているが、いまだに四国、九州以南に多く、全国的にみてそれほど問題のある存在ではない。ヒメダツ、リュウキュウダツ、タイワンダツも国内では比較的珍しい。
カタボシイワシ
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突然とれ始めた深刻な未利用魚、カタボシイワシ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。魚類を調べ始めたときの、魚類学事始めは魚類図鑑を暗記することだった。そこから人と関わりのない魚を捨てる作業をしたが、カタボシイワシは捨てたことすらおぼえていなかった。国内では非常に影の薄い存在でしかなかった。鹿児島県南さつま市笠沙の漁師で魚類学者の伊東正英くんから2005年に「突然、大量にとれ始めたんです」といって、送られてくるまで、魚類検索の絵でしかなかった。1955年の『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)に新称とあるが、このときの個体は標本として残っていない。1955年なので、いまだに1945年以前の標本である可能性があり、台湾の個体である可能性も捨てきれない。とすると、南さつま市笠沙で見つかった個体が、国内海域初の個体である可能性もある。カタボシイワシはニシンの仲間(ニシン目ニシン科サッパ属)でニシンに似ているが、触るとニシンより左右に平たく、体がニシンよりも硬い。カタボシイワシなどサッパ属の特徴は魚の体の底部分に棘のある鱗が並んでいることだが、この部分がとても刺々しい。インド洋、インドネシアからオーストラリアと生息域の広い魚である。国内では1955年以前には標準和名がなかった。これが2012年には相模湾にも現れ、2021年には千葉県鴨川市でも見つかっている。ちなみに、2005年前後に鹿児島県に現れる以前、1900年から2000年にかけて国内では採取されていなかったようだ。(『千葉県から得られた分布東限記録のニシン科魚類カタボシイワシ』畑晴陵 、佐土哲也、中江雅典)。この謎だらけの魚が国内で大量に揚がるとどうなるか? すでに見つかって20年以上になるのに流通上ではほとんど見ることがないのだ。かといって無視できる量ではない。他の魚に混ざる程度ならいいが、トン単位で未知の魚が揚がるととてもやっかいである。ほぼ魚粉などになり、直接人の口に入らないという意味で2025年現在明らかに未利用魚である。
シイラ
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問題点がいっぱいの、シイラ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。低価格で安定しており、小型はまったく取引の対象になっていないという意味で、シイラはもっとも深刻な未利用魚である。また、輸入飼料、輸入魚の高騰から、利用することで国内の需給と需要のバランスがとれる可能性がある。シイラは世界中の暖かい海域に生息する、生きているときはコバルトグリーンに輝く美しい魚である。ヘミングウェーの『老人と海』に登場することでも有名である。成長すると2メートルにもなり、その形はスケートボードのようで左右に極端に平たい。温かい海域を回遊していて、小さな時には甲殻類を、大きくなると魚を主に捕食する肉食魚である。世界中の温帯域と熱帯域にいる魚だ。国内では本州の温かい海域に生息していたが、温暖化で今や北海道に生息域を北上させている。生息域の広がりと、とれる時季が長くなっているので、水揚げ量も増えているはずである。魚へんに暑いと書いて鱪である。夏の魚で夏にとれる魚であった。これが東北、北海道でこそ夏の魚であるが外房以南では周年見られるようになっている。北海道など夏にサケがとれなくなり、シイラが大どれという悲劇的な状況になっている。サケはどんなに豊漁でも需要が高く、お金になるが、シイラは十分なお金を生み出さない。■写真は売りにくい全長1m以下の小型。
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寒天のようにぶにぶに三陸のゲンゲ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。ゲンゲという言葉から説明しないとだめだろう。明らかに一次的魚名(それ自体には意味がない)だが、「げ」には明らかに漢字「下」に通じるところがあり、この漢字を「げ」と読ませるのも低級であるとか、まずいとか、お金にならないとかの意味があるだろう。漢字にすると「下下」である可能性もある。ゲンゲ科(スズキ目ゲンゲ亜目ゲンゲ科)の魚は比較的海水温の低いところに生息している。細長く背鰭・尾鰭・臀鰭が繋がっていて、すべてぶよぶよしているのも特徴である。数え切れないほど多くのゲンゲ科のゲンゲが存在している。■写真上、シロゲンゲ、下、カンテンゲンゲ。
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煮干しは絶品。ネンブツダイとクロホシイシモチ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。高知県や徳島県で、「赤じゃこ」とか「はりめ」と呼ばれている煮干しが作られている。原材料はスズキ目テンジクダイ科のネンブツダイとクロホシイシモチである。でもほとんどの地域で直接人の口に入らないという意味での低価格魚。釣り人にとっては釣れて釣れて困るという意味での嫌われ者である。
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メバルの基礎知識1 江戸時代の眼張とメバルと呼ばれる魚

さて、本コラムはあくまで一般消費者のためのものです。高度な知識がある人が読んでも面白くしてあるつもりですが、一般性の高いものの比重が高いと思っていただきたい。関連ページは改訂を繰り返していく。・メバルの基礎知識1 江戸時代の眼張とメバルと呼ばれる魚 (▼本ページ)・メバルの基礎知識2 もっとも一般的なメバル4種・メバルの基礎知識3 元祖メバルは浅場にいる3種類・メバルの基礎知識4 「メバル」の主流は圧倒的にウスメバルである「めばる」と呼ばれた魚は多種であり、時代とともに変わっている。『本草綱目』(1596年、明の李時珍の作った人に有益な動植物鉱石などの百科事典)が、江戸時代初めに国内に持ち込まれる以前に生き物を詳しく述べた書はない、と考えているので、「めばる学」は江戸時代から始めたい。江戸時代にはこの『本草綱目』に習って様々な書が作られる。これを本草書とする。〈目張魚 正字は未詳 △思うに、目張魚の状は赤魚に類していて、大へんみ張った目をしている。それでこういう。……播州赤石(明石のこと)の赤目張は江戸の緋魚(たぶんアコウダイ)とともに有名である。……黒目張魚 形は同じで色は赤くない。微黒である。大きなもので一尺あまり。赤黒の二種ともに蟾蜍(ひきがえる)の化したものである。〉『和漢三才図会』(寺島良安 東洋文庫 平凡社 正徳2年 1712)〈めはる 状あかを(緋魚)に似て、目大にはり(張)いだし、闊口(おおぐち)ならず、味わいほぼ同じ、赤黒の二種あり諸州に多し〉『魚鑑』(武井周作 天保辛卯 1831) この2書が江戸時代の本草書の中でも「めばる」にはいちばん詳しい。『和漢三才図会』は江戸時代の絵の入った百科事典と考えるべきで、『魚鑑』は魚に特化した辞典的なものだ。『本草綱目』に「めばる」はないので、「眼張(めばる)」は俗である。「めばる」の体色は赤であること、口はそんなに大きくないことから、現在のカサゴとウッカリカサゴ(メバル科カサゴ属カサゴ)に当たる。「黒目張魚」が現在のメバル3種(クロメバル、アカメバル、シロメバル)だろう。この4種の特徴は目がまん丸で大きく、口はそんなに大きくない。大きくなっても一尺あまり(全長30cmほど)にも当てはまる。■写真はカサゴ。
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臭味を抜けば高級魚、イスズミ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。「問題のある魚」の「問題」は臭いだろう。雑食性の魚は多かれ少なかれ臭味がある。腸管が長いのも共通点だと思う。臭味のある魚としてはイスズミ科、アイゴ科、ニザダイ科、タカノハダイ科、マンジュウダイ科(ツバメウオ類)などが揚げられるが、イスズミ科、アイゴ科が量的にいってもいちばん深刻だと思っている。中でも臭い問題でもっとも難易度が高いのがイスズミ科の魚だ。国内にいるイスズミ科にはコシナガイスズミ属とイスズミ属の2属があるが、問題なのはイスズミ、ノトイスズミ、ミナミイスズミ、テンジクイサキの4種がいるイスズミ属である。もともとは関東海域までの魚だったが、今や東北でも見られるようになっている。種としては圧倒的にノトイスズミが多いものの、この4種の総称としてイスズミを使いたい。もちろん臭味のない個体もいるが、この4種は、かなり高い確率でとても臭くて食べるに耐えられない個体がいる。また海藻を食べる魚なので磯焼け(海藻類が消滅すること)の原因である可能性もある。磯焼けは温暖化とも相まってこれからますます深刻になるだろう。海藻自体の消滅も問題だが、海藻がなくなると生物の再生産の障害ともなる。原因を取り除くという意味では、本種の利用を考えずにはいられないと思う。ときどき冬のイスズミ(イスズミ属)は臭くないという人がいるが、それは産地での話、とってすぐに食べるからだ。翌日、翌々日に食べ手に渡る消費地の話ではない。昔、東京都八丈島で釣りました、「今(12月)なら食べられるから」と、送ってもらったものも、取り出してみると臭味が出ていたことがある。臭味がない固体もいるが、例えば50固体に1固体臭いだけでも流通は難しいと思う。
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専門家すらしらない低価格魚、ミギガレイ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。ミギガレイはカレイ科の小型の魚だ。北海道南部から九州までの日本海と、これまた北海道南部から千葉県銚子市あたりの、やや深場に生息している。韓国沿岸にもいるが、ほとんど日本固有種といっても間違いではない。カレイ科の中でもっとも小さく、育っても全長25cmくらいにしかならない。高級カレイのマコガレイが全長50cm以上になることからも小ささがわかると思う。ミギガレイという標準和名はどうにも馴染めないでいる。カレイの仲間(カレイ目カレイ科)は、海底に体の左側つけて暮らしている内に、海底についている方の目が、つけていない右側に移動してきた。目が右にしかないという不思議な生き物である。遙か昔々は普通の魚の姿をしていたのが、なぜこんな姿に変身してしまったのか? は神のみぞ知る、だ。ミギガレイは漢字にすると「右鰈」であるが、姿形に「右」を探しても、どこにも「右」に思える部分はない。カレイ科の魚全種が基本的に2つ目がとも右にあるのが特徴なので、目が右にあるから本種の標準和名の意味が「右」なのだ、としてら、これもまた変なのだ。記載は、20世紀の初め頃、国内の魚をたくさん記載したことで有名な、アメリカの魚類学者、デイビッド・スター・ジョーダンとエドウィン・チャピン・スタークスである。学名(基本的にラテン語)には属名と小種名がある。属名が人の苗字だとしたら、小種名は名前である。このカレイの属名(苗字)のラテン語の意味が「右」なので、苗字、Dexistes は「右」さん、なのである。ついでに小種名(名前)、rikuzenius、は「陸前」で、宮城県陸前にあたる松島で揚がったもので記載さたための名前だ。この属名の「右」からミギガレイになった。標準和名を決めたのは、ジョーダンらと関わりの深い、田中茂穂である可能性が高いが、本種の特徴をまったく鑑みない標準和名はいただけない。福島県相馬市で「にくもちがれい」、岩手県では「目玉がれい」という。ミギガレイの仲間、ミギガレイ属にはミギガレイ1種しかいない。ミギガレイは天涯孤独なカレイなのである。
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未利用魚とはなにか? 1

多くの人(一般人)が、未利用魚とは、とっても焼却処分にしてしまうとか、埋め立てに使うとかする魚だろうと思っているはずだ。そんなものあるんだろうか?ほとんどないはずである。今問題になっている魚は、未利用魚としながら、未利用ではない、魚たちだ。水産庁のホームページを見てみる。〈水産物の流通過程においては、魚体のサイズが不揃いであったり、漁獲量が少なくロットがまとまらないなどの理由から、非食用に回されたり、低い価格でしか評価されない、いわゆる「未利用魚」が発生しています。しかしながら、近年、この未利用魚を有効活用しようとする動きが広がっています。未利用魚の活用は、食べ物を粗末にしない、資源を無駄なく利用していこうという点で、「MOTTAINAI」の精神につながるものです。また、これまでは採算が合わないということで有効利用されていなかった未利用魚を、関係者の創意工夫や加工技術により商品化することで新たなビジネスチャンスにつなげている事例もみられます。産地の手取りの向上、魚介類の消費拡大を通じた食料自給率の向上のためにも、水産物の生産から流通、消費に至る各段階の関係者の積極的な取組が重要です。〉抜粋すると。1、魚体のサイズが不揃いである。2,漁獲量が少なくロットがまとまらない。3、非食用に回されたり。となると、未利用魚とは、利用魚そのものだとなる。魚食普及センターとはいったいどのような団体なのかわからないが、ホームページを見ると。1、価値がない・価値が低いので「低利用魚」2、目的の魚に混じるので「混獲魚(コンカクギョ)」3、雑多に獲れるので雑魚(ざこ・じゃこ)4、メジャーでないので「インディーズフィッシュ」。「MOTTAINAI」とはなんだろう? 「インディーズフィッシュ」とはなんだろう? 初めて聞く言語だ。このような低級な流行り言葉や、低級な言語は作らない方がいい。言語を勝手に作り出すのは世の中にとってマイナスである。ちなみに水産庁の「1、魚体のサイズが不揃いである。」・「2,漁獲量が少なくロットがまとまらない。」と、魚食普及センター「2、目的の魚に混じるので『混獲魚(コンカクギョ)』」・「3、雑多に獲れるので雑魚(ざこ・じゃこ)」は同じかも知れない。でもこれは20年くらいまえから、水産荷受け(大卸)で入合(何種類かの魚を混ぜて流通させる)を増やすなどで、やっていることで、目新しくない。また水揚げ港でもいろんな努力が行われている。水産庁と魚食普及センターはこの分野では新参者である。この流通上に行われている努力を無視しているかのようだ。個人的には長年取り組んでいる多くの産地や水産流通を無視して、今更なにを言っているんだろうと思う。水産庁の「3、非食用に回されたり。」は魚粉になるということで、家畜の餌になることだろう。これなどむしろ、利用されている魚といえそうである。ただ、ここでわかることは未利用魚は廃棄する魚ではないということだ。未利用魚とは、水産庁・魚食普及センターによると、安い魚、売れ残りやすい魚、クセのある(臭味がある)のでで売れない魚、直接人間の口に入らない魚、ということになる。お金にならないと言い換えてもいい。未利用(廃棄する)の魚ではなく、お金にならない魚と言い換えた方がわかりやすい。なぜならより多様な魚をお金になるようにする、ということは、漁獲物の無駄がなくなるということだからだ。未利用魚ということを考えるなら日本全国の魚の嗜好や価値観、古い食文化、新しい食文化を考えないといけないけど、そんなことはどこにも出てこない。このあたりも実に残念でなならない。続く!
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行政や専門家が未利用魚にしている、アイゴ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。本州以南、赤道を越えてオーストラリア沿岸までの広い生息域をもつ。浅い沿岸域にいて海藻など植物でも、甲殻類や小魚などでも、なんでもかんでも食べる雑食性の魚である。雑食性なのでやたらに腸管が長い。この長さが臭味の原因でもあり、珍味でもある。尾鰭と胸鰭以外の鰭に強く鋭い棘があり、毒がある。刺されると、ボクの場合、9時間くらい苦しんだ。海藻を食べるので、磯焼け(海藻がなくなり、石灰藻などがはびこる)の原因とも言われている。本当はアイゴが悪いのではなく、悪いのはヒトなのに可哀想な魚である。沖縄以南、西太平洋ではときどき高値がつく魚でもある。人気があるので養殖の研究もしている。西日本各地で人知れず人気がある魚でもある。沖縄の郷土料理、「まーす煮」など非常にうまいし、干ものなど絶品だと思う。基本的に魚類中もっともうまい魚でもある。さてアイゴは未利用魚なのか? どうも行政と、未利用魚の専門家と言われている無知な人達が作り出している、わざわざ未利用魚にさせられた魚だ、と言っておきたい。最初から臭味のことを出してくるが、この未利用魚に関わりを持つ人達よ、徹底的にアイゴを食べたことがあるんかい、と言いたい。産卵期のアイゴは信じられないくらいいい加減な扱いをしても比較的臭味がないし、この夏のアイゴはとても脂がのっている。手のひらサイズの若い個体は瀬戸内海の一部では高級魚なのだ。アイゴを食べていない愚か者は未利用魚を語るなかれ。
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扱い次第で高級魚、ニザダイ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。今や青森県でも揚がっているが希で、太平洋側では房総半島、日本海側では能登半島以南で水揚げが多い。尾に近い部分に大きな棘が並んでいることと、鱗が皮膚と一体化してサンドペーパーのようになっているのが特徴である。浅い岩礁域に多く、雑食性で石灰藻や甲殻類などを食べている。腸が長く複雑なのは雑食性だからかも。過去に体長50cmという、釣り人がモンスターというのに出合っている。なーんだそんなに大きくない、と思ってはいけない。マサバの50cmとニザダイの50cmは大違いなのである。いきなり渡されたときにあまりの大きさにビックリ仰天している。銭州(伊豆半島の真南にある岩礁域で大物釣り場として有名)で釣った本人はシマアジのつもりが「さんのじ(ニザダイ)」が来てがっかりしたようだ。ちなみにニザダイは魚類の中でももっとも「釣り味」のいい魚(釣って引きがよく面白い魚)だとされている。釣ったものの、なんの処理もしていないので、食べる気にもなれなかった。要するに釣っても、突いても、網(定置網)でとっても、後の処理が悪ければ食べられたものではないということだ。特に腸管の長いニザダイ亜目の魚である本種、アイゴなどはできるだけ早く内臓をとってしまうことだ。また海域によっては臭い個体がいるが、逆に臭味のない個体のいる海域もある。このあたりの見極めも重要である。
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日本海の売れない魚、アオミシマ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。ミシマオコゼ科という見た目の悪い、マイナーな魚群の中では比較的水揚げの多い魚である。太平洋沿岸でも水揚げがあるものの、本州日本海側での水揚げが圧倒的に多い。太平洋側ではあまりまとまってとれないので未利用魚ではなく、日本海側の未利用魚と考えるとわかりやすい。砂地にいる魚のなかでは比較的大きくなる。当然、目立つ、だけれど人気がないという魚である。色や姿は途方もなく悪い。見た目からして手が出ない。見た目が悪い魚ほどうまいというけれど、味も今ひとつおいしいとは思えない。しかもこのミシマオコゼ科にはミシマオコゼがいる。こちらも売れない魚ではあるが、同じように並べて同じように調理すると、どうにもこうにもアオミシマに箸が伸びない。身に味がないのである。味が劣るので売れない、使われない未利用魚である。
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大は安くて小は売れないエゾメバル

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。今回の主役は「がや(エゾメバル)」だ。この魚は選択的な魚食による未利用魚(「選択的」はできるだけ大きな、できるだけおいしい魚を求めるである。利用されているものの安すぎるのだ。石川県や宮城県以北の比較的浅い海域にいるメバルの仲間で、水揚げ量が圧倒的に多いのは北海道である。北海道や青森県のメバル類(中型のメバル属)の水揚げ量は、基本的に専門漁がないので不明である。メバル類の種類は非常に多いものの、メバル類では日本海のウスメバルくらいしか専門の漁はなく中には標準和名不明のまま処理されている種さえある。エゾメバルなど種名がわかっているだけでもいい方だ。上質の白身でくせがない。身質がいいので煮ても焼いてもそこそこおいしい。ある意味、食用魚界の優等生といった魚なのである。料理の仕方によっては非常においしい魚でもある。残念なことに最近、この上品な白身が嫌われ始めている。メバル類の優等生であったウスメバルさえ、他の魚の価格が急激に上昇しているときに高級魚ではなくなっている。本種で問題なのは大きくても安く、小さいと、競り場などでは厄介者であることだ。今現在の、同じ用途の資源(魚)があるのに、大西洋やアメリカアラスカから同じ用途の資源(魚)が輸入されている。アメリカのナガメバル、大西洋のタイセイヨウアカウオなどなどを手に取るときには、少しは温暖化などのことを考えて欲しいものだ。この資本主義的な現状は「資源を無駄なく使い。エネルギーを節約する」というSDGs(エスディージーズ)の考え方に反している。今、SDGsという言葉を本気で使っている人間をひとりも見ていない。バカ丸出しなのはオシャレだから使っているという愚か者までいる。言葉は意味がわかって使わなくてはならないのに、マスコミすらちゃんと使っていない。裏ネタだが、SDGsを歌っているタレントが馬鹿でかい車に乗っているそうである。せめて軽に乗ってからSDGsをうたって欲しい。嘘つきはいかんよ、と言いたい。
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絶滅危惧、鹿児島の、つけ揚げ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。今回の主役はサメである。また未利用魚は漁業者だけの話ではなく、そのバックヤード、魚の利用者(加工業者)の話だということを語っておきたい。写真の物体を間違っても「薩摩揚げ」などと言ってはならない。最近、「薩摩揚げ」と呼ばれているすり身を揚げたものは、もともとは東南アジアから台湾、そして沖縄から鹿児島(薩摩)にやってきたのだと考えている。東京には鹿児島から伝わった、それで東京では「薩摩揚げ」と呼ぶ。それを愚かにも一般用語化してしまったのだ。最低限、鹿児島県人にだけは「つけ揚げ」と言って欲しい。さて、昔、このすり身を揚げたり蒸したりする業界が至って元気だった。産地での水揚げされた多種類の魚の最後の引き受け手だった。全国津々浦々にこの「くずしもの」と呼ばれる揚げ蒲鉾や蒸し蒲鉾、ゆで蒲鉾を作る店があった。鹿児島市内にも多くの業者があったことは、向田邦子(1929-1981)のエッセイにもある。今、大問題なのが、この「くずしもの」を作る業者が急激になくなっていることだ。生き残っている業者に共通点がある。地元の材料を使わないことだ。鹿児島県の「つけ揚げ」の材料として挙げられるものは、サメ類、ブリ、シイラなどである。安いものはなんでもよかったのかも知れない。これらなんでもかんでもすり身にして「つけ揚げ」にする業者が急激に消えて行っている。問題になるのは昔は引く手数多だったサメ類、シイラなどが未利用魚になることだ。そしていちばんの問題点はサメ類だとも言える。イタチザメ科のイタチザメ、メジロザメ科のスミツキザメ、ネズミザメ科のアオザメ、オナガザメ科のシロシュモクザメ、アカシュモクザメ、などなどだ。これら練り製品の衰退で生まれるものを「伝統的食文化衰退による未利用魚」としたい。
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黒くて何が悪い、クロダイの話

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。国内の閉鎖的な水域ではアサリの減少がクロダイの食害だと考えられていたり、養殖ノリ(スサビノリ)の収穫減少もクロダイが食害しているからだとされている。水産資源減少の犯人としての問題魚である。現在、汽水域や内湾は貧栄養で苦しんでいるのである。浜名湖などではアサリだけではなく岸壁などに大量に付着しているはずの二枚貝が減少しているようである。クロダイが本来エサとしないはずのアサリを食べているのは、エサの欠乏からだろう。ノリの問題も、同じようにクロダイのエサが減少しているからだと思っている。
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利用されないミニな魚の丸干しがすこぶるウマシ

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。6月7日早朝、神奈川県小田原市、小田原魚市場、二宮定置はたいへんだった。水揚げされた魚にたくさんのマイワシの破片が混ざっており、しかも小型の魚がわんさかあった。この小型の魚の大部分は直接人間の口に入らないという点で未利用魚である。ちなみに未利用魚という言語は曖昧すぎる。こんな曖昧な定義では未利用魚の活用は推進できない。選別すれば売れなくはない。これをなんとか選別できないかと考える人は漁業を知らないか、もしくは斬新なアイデアをもっている人かだ。ていねいに選別してもお金にならないし、過重労働を漁師に強いることになる。国はコンクリートよりも人にお金を使っていかなければならない。さて、体長10cm前後で、ウルメイワシ、カタクチイワシ、マイワシ、+タカベだった。タカベは二宮定置の若い衆がちょんと投げてくれたものだ。
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小イサキごっそりの季節がすぐそこに

さて、魚食普及に重要なのは水産物の知識である。最近、未利用魚、未利用魚と騒がしいが、ちゃんとわかっている人いるんだろうか。厳密な意味での未利用魚は存在しないのに未利用魚という言葉が一人歩きしている。むしろ低価格魚としたほうがいい。当然国内各地で聞取をする必要があるが、例えば漁業者に聞いてもいいが、加工品業者、買受人(大卸・仲卸)、小売業の話も重要であり、消費者も重要だということを忘れている人がいる。むしろいちばん未利用魚がわからないのは行政、そして漁業者かも知れないという現実も知るべきだ。また最近、未利用魚にマイナー魚を加えるなど、魚価の変動を知らずにいろいろ語る、間違ったことを言うヤカラまでいる。魚価を知らなければ、未利用魚はわからない。そのためには、日常的に魚を買っていないとダメだが、そんな人間見た事がない。神奈川県小田原市、小田原魚市場、二宮定置を見ていると、まさに夏到来と感じる魚が少なからず登場してきている。その魁のひとつが小イサキである。とれるときは半端な量ではなく、ごっそりとれるので「ごっそり」と呼ばれている。2024年は夏だったが、時季が夏とは限らないのも問題である。
イサキ
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イサキは孤立無援で淋しい魚なのだ・分類編

イサキとはひとりぼっちで悲しい魚だという話をしたい。本州、四国、九州にいる魚で、漁獲量は多獲性魚類(サバ類、マアジ、サンマなど)であるマイワシなどと比べると少ないが、決して魚全体からみると決して少なくはない。外洋に面した磯(岩などが多い浅いところ)にいる魚で、漁港や岩場などから海をのぞくと小型なら見られるくらい在り来たりの存在である。しごくおとなしい顔をしており、歯は小さく、エサは甲殻類や小さな軟体類であるイカタコなどで、食い殺すのではなく飲み込むタイプである。小エビなどにとっては優しい悪魔だ。ここまではイサキの解説だが、まずは食用魚イサキって知ってますか? から始めなくてはいけない。たぶんだけど、この国に住むほとんどの人は知らないだろう。昔、マスコミ関係の話し合いで、食の専門家ですらイサキを知らない人がいてビックリしたが、これが現実だろうなと思ったものだ。ちなみにこの国の料理研究家は最低限の植物(野菜)と、鶏肉と豚肉、牛肉だけ知っていて、ご飯が炊けて、パンでも焼ければなれそうだと思う。間違いなく水産物の知識はゼロでもやっていける。この国のほとんどの人が食べ歩きには興味があるが、料理にも食材にも興味がないのだから、仕方がないだろう。
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