温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ
超大型魚で顔つきも精悍である
鹿児島県産チャイロマルハタ
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温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。
・温暖化を感じる魚01 コショウダイ
・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ本ページ
・温暖化を感じる魚03 オオニベ
・温暖化を感じる魚04 テングダイ
・温暖化を感じる魚05 メイチダイ
・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイ
チャイロマルハタは現在、国内海域では、千葉県外房・山陰以南に生息、国外ではインド洋・西太平洋に広い生息域を持っているがもともとは熱帯に多かった。
ヤイトハタという非常に似ている大形のハタがいる。この2種は国内海域では非常に希で、古くは和名がなく、一般書で和名が掲載されたのは1984年のことである。
国内海域にいるハタ科アカハタ属で体長1m以上の超大型になるのは、主に沖縄・鹿児島県島嶼部以南にいるタマカイ、本州にもいるクエ、本種のチャイロマルハタ、ヤイトハタである。
同じハタ科マハタ属のマハタとマハタモドキを含めると、国内で揚がる超大型のハタ類は6種。九州以北で漁獲される超大型のハタは5種となる。
念のために、20世紀に漁業的に、九州以北のハタ科の超大型種は、アカハタ属のクエ、マハタ属のマハタの2種だけだった。これが5種になったのは明らかに温暖化のせいだ。
■鹿児島県産チャイロマルハタ。
2008年に手に入れたときには、飛び跳ねるくらいにうれしかった
高知市浦戸湾産チャイロマルハタの若魚
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チャイロマルハタと最初に出合ったのは高知県高知市浦戸湾の刺網で2008年のことだった。魚類学の世界では話題の魚だったけど、実は知らなかった。
高知県ではこの時点で決して珍しい魚ではなかったようだ。
なぜ話題に上ったのか、2000年初頭に鹿児島県でもめったに上がらなかったチャイロマルハタがじょじょに普通になり、宮崎県でも揚がり、四国太平洋側、紀伊半島を北上傾向を示していたからだ。
さて、2025年、東京都豊洲市場では、誰もが知る知名度の高い魚となっていて、もっとも高価な魚でもある。
同じく関東の相模湾北部ですら、決して珍しい魚ではなくなっているから当たり前だ。
ハタ類が希だった相模湾北部にハタ類が増えていること自体、温暖化の現れである。
そして2000年代初頭には沖縄やせいぜい奄美大島や種子島など鹿児島県島嶼部でしか見られなかったチャイロマルハタが、小田原海域(伊豆半島つけ根)でとれるというのは驚くべきことである。
■高知市浦戸湾産チャイロマルハタの若魚
鍋はクエ同様においしいし、他の料理もクエとかわらない
チャイロマルハタの酒塩鍋
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非常に大きくなるハタとしては古くからクエ(西日本九州などでは「あら」)が有名だが、旬のずれがあるとは思うが福岡県などクエを好む地域でもチャイロマルハタは人気がある。
要するにクエ同様に大形になり、同様においしいからである。
とれ始めていきなり高値で取引されたので、主に活魚もしくは活け締めで流通していることもあって、同じ大きさならクエと値段的にも変わらないと思われる。
鍋もの、刺身など、クエがハタ科の主人公とは言えなくなっていることに気づくはずだ。
また近年、関東ではチャイロマルハタという標準和名で取引されているが、九州などでは単に「あら」として出回っている可能性もある。
まあ、本種を食べてがっかりする人などいるはずがない。
■チャイロマルハタの酒塩鍋

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