温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイ
縦のラインが目立つ、ヨコスジフエダイ
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温暖化の魚を整理しているところです。以後改訂を繰り返していきます。
・温暖化を感じる魚01 コショウダイ
・温暖化を感じる魚02 チャイロマルハタ
・温暖化を感じる魚03 オオニベ
・温暖化を感じる魚04 テングダイ
・温暖化を感じる魚05 メイチダイ
・温暖化を感じる魚06 ヨコスジフエダイ本ページ
フエダイ科フエダイ属の魚である。千葉県・福井県以南に生息している全長50㎝前後になる魚だ。古く関東などでは小型が多く、日本全国から魚を集めている築地(東京市場)でも入荷量の少ない魚だった。築地でも知らない市場人が多く、ある意味、マイナーな存在だった。
それが2010年くらいから入荷量が急激に増えた。また関東でも大型が揚がるようになった。
本種を語る前に、まずフエダイ科の説明をしたい。フエダイ科の魚は世界的にみても非常に種類が多く、熱帯から温帯にかけて魚類の中でも取り分け繁栄している科である。
国内で白身の主流と思われていたタイ科の魚などと比べると、遙かに種も個体数も多い。
温暖化で、タイ科の魚からフエダイ科の魚へと日本列島の白身の主流は入れ替わりつつある。これからますますフエダイ科の魚が流通上でも、小売店で見かける機会も増えていくはずだ。
フエダイ科フエダイ属の魚は熱帯に多く、本州など温帯域には少なかった。それが急激に増えている。国内にまったくいなかったフエダイ属もいるが、昔々からいたものもある。
ヨコスジフエダイは昔々から関東などでも見ることが出来た魚である。1980年代など相模湾などでも小型をよく見かけている。ただし関東周辺では幼魚やせいぜい20㎝前後が多く、築地などではときどき九州などからやってくるだけの魚だった。
本種の標準和名であるヨコスジフエダイは非常に古い。体側にくっきりと走っているのは「横筋」ではなく、魚類学的には「縦筋」である。これは魚類学的には「縦筋」だが、例えば日本橋にあった魚河岸とか、関東の漁港では「横筋」と呼んでいた。そこにフエダイ科のフエダイをつけて「横筋笛鯛」となった。明治時代に始まった国内の魚類学では最初、実際に使われていた呼び名を標準和名にした、「横筋」にはそんな歴史がある。
余談だが、もっと遙かに熱帯に近い海域にタテフエダイがいる。ヨコスジフエダイとそっくりで違いは筋の後半にある丸い斑紋だけ。タテフエダイが北上してヨコスジフエダイと市場に並ぶと非常に不思議、だと思っている。
今や関東以南ではありふれた魚でしかない
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さて、今、関東の市場でありきたりになってしまっている。2010年くらいには本種の種名の問い合わせが頻繁にあったのが信じられないくらいである。特に九州の東西、熊本県と大分県で水揚げが多いためか入荷が多い。市場人曰く、今じゃ「イサキ並」だという。
一定の評価が出来上がっていて、同じフエダイ科のフエダイが超がつくほど高級魚となっているのに対して、値段も「イサキ並」である。
大型は1㎏を超えるので、少しは割高感があるものの、高級魚ではない。
関東の市場では標準和名ヨコスジフエダイで扱われているが、料理店からも、標準和名で注文がくる。

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
イラスト図解 寿司ネタ1年生



