カナガシラに包丁は不要1
産卵期の春にまとまって揚がり、真子白子がおいしいのに安い
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カナガシラの話は、以後改訂を繰り返していきます。
・カナガシラに包丁は不要1本ページ
・カナガシラに包丁は不要2 煮つけ
・カナガシラに包丁は不要3 酒の肴塩焼き
魚貝類の初心者、一般人は料理でがんばるな、できるだけ手抜きせよ、という話をしたい。
器用な人間の多いこの国にも、不器用な人間は決して少なくない。
ボクなどもその典型で、不器用ゆえの失敗は数知れずだ。
最初の失敗は魚貝類の料理で、本格派を目指してしまったことだ。
初心者には初心者なりのやり方があることに気づかなかった。
若いときは血気にはやり、自分自身が見えていなかったのである。
念のために非常に器用で包丁が使える人はここに含まれない。
魚貝類の料理でがんばって包丁をなんとか、やっとこさ使えるようになったものの、それでよかったかというと、そうでもない。
包丁使いにこだわりすぎる傾向に陥っていたのだ。
今ではほとんどの魚貝類を包丁であっと言う間に下ろせる。
ただ、ここ十数年、キッチンバサミの重要さにやっと気づいた。
そのキッチンバサミが生かせる魚は多く、棘の多いカサゴやカジカの仲間などは包丁よりもキッチンバサミの方が下ろしやすいはずだ。
今回のカナガシラなどその最たるもの。
新潟県村上市のスーパー『原信』で売っていたカナガシラは、3尾で税込み286円だった。
産卵期で水揚げが多く、鮮度落ちが早いとしても安すぎる。
今現在、カナガシラは明らかに値段が安すぎるという意味での未利用魚だ。
カナガシラは北海道から九州の全沿岸域に生息している。
底曳き網などでときどきまとまって揚がる魚で、非常に味がいいのに価格が低迷して、売れない魚の代表格である。
身(筋肉)が上質であり、味がある。
肝のおいしさでは魚類の中でも屈指の存在である。
味の評価に対して値段が低すぎる、未利用魚(この言葉はよくないが)だ。
鰭も鰭下の棘も、頭の棘もとても危険
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さてカナガシラを嫌うのは一般人だけではない。
意外に料理人や水産で、プロも嫌いだという人は少なくない。
鰭と頭部に棘があり、背鰭の左右つけ根にも強い棘がある。
その上、鱗も硬い。
キッチンバサミで下ろすべき典型である。
また頭部にも強い棘があるので、魚を支える方の手に軍手をして下ろした方が安全である。
最初に鰭も鰭下の棘の部分も切り落とす
背鰭は皮ごと深く切り放す
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背鰭は背鰭下の棘と一緒に切る。
切った後に身が帯状に露出しているのがいい。
写真は一番上が完成したもので全鰭を切り落としている。
少々力がいるが、ここまでやるとやっかいな鱗も取りやすくなる。
頭を手で支えて、ここで初めて鱗を取る。
後に述べるが、煮つけなどは鱗を取る必要がなく、塩焼きは取った方がいい。

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
イラスト図解 寿司ネタ1年生



