メバルの基礎知識4 メバルの主流は圧倒的にウスメバル
メバルの主流はとっても地味な姿をしている
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さて、本コラムはあくまで一般消費者のためのものです。高度な知識がある人が読んでも面白くしてあるつもりですが、一般性の高いものの比重が高いと思っていただきたい。関連ページは改訂を繰り返していく。
・メバルの基礎知識1 江戸時代の眼張とメバルと呼ばれる魚
・メバルの基礎知識2 もっとも一般的なメバル4種
・メバルの基礎知識3 元祖メバルは浅場にいる3種類
・メバルの基礎知識4 「メバル」の主流は圧倒的にウスメバルである(▼本ページ)
国内全域・消費地で考えると、単に「メバル」というとウスメバルになるという話をしたい。
要約すると、もともとの「メバル」は浅場にいる黒っぽいメバル3種だったが、それに取って代わったのが本種だということ。
今でも「メバル」の主流は本種だが、いつの間にか「メバル」は多様化している。
本種は関東では流通上でしばしば「竹の子」と呼ばれスーパーでもお馴染みである。サーモンなど自然に大きな負荷となる魚は避けて、一度食べてみて欲しいものだという話でもある。
ウスメバルは記載されたのも20世紀になってからで、標準和名も最初は明治期の規定通りに産地での呼び名を最初につけていた。
新潟県出雲崎の呼び名「ツズノメバチメ」である。「スズノメ」は「鈴の目」で、丸く大きな目のこと、「バチメ」は新潟県などでのメバル類の呼び名である。
ウスメバルは魚類学的な名で、漢字にすると「薄目張」で、体色の斑紋が先に標準和名がついた相模湾などに多いトゴットメバルよりも薄いためだ。
明治・大正時代などでは太平洋側には少なく、日本海側に多かった本種は少し遠くにいる、馴染みの薄い魚だったのがわかる。
沖合いに群れて生きているので獲量が多い。
浅場にいるメバル(クロメバル、シロメバル、アカメバル)は産地でもある関西以西・瀬戸内海などでは重要だが、全国流通の大動脈の行き着くところ関東では影が薄い。
東京豊洲市場などでは、浅場のメバルの方がウスメバルよりも高いが、数からすると比較の対象にはならない。
国内の3割近い人口がいる関東と日本海でもウスメバルをたくさん消費しているので、量的に圧倒していると言ってもいいだろう。
前回に述べたが、もともとの「メバル」は浅場にいるタイプであった。それがウスメバルに取って代わられたのは流通の発達による。
日本海側から大量に入荷してくる
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さて、ウスメバルは北海道南部から日本海全域、東京湾口周辺以北で水揚げがある。
水深100mくらいに大きな群れをつくっていて、広い海域を回遊することはない。
代表的な産地は青森県、秋田県、山形県、新潟県が多く、次いで富山県、福井県である。太平洋側でも揚がるが、明らかに日本海の魚だ。
1980年代くらいまで比較的庶民的な魚であり、食堂などでも食べることができた。
この頃から輸入魚が増えてくる。本種に代わって南半球のメバル属の魚、アラスカ産のナガメヌケなどだ。
これを詳しく述べると非常に長文になるので本稿では避けたい。
ウスメバルの魅力は鱗が取りやすく小骨が少ないなど、料理しやすいので関東では普通にスーパーにも並んでいることだ。
年間を通して入荷してくるが、取り分け若葉の季節ぐらいから増える。
産地である日本海側では刺身で食べる。鮮度がいいのでうま味はともかく食感がいい。
関東など消費地では煮つけ、塩焼き用の魚で、昔からの呼び名「竹の子」からウスメバルの隣に竹の子の水煮があったりする。
実に平凡な外見の魚で、話題性に欠けるなど近年の白身魚の価格低迷でお買い得感がある。
竹の子と煮ると豪華絢爛なのだ
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その上、スーパーでも魚屋でも煮つけ・塩焼き用に下ごしらえまでしてくれているのだからありがたい。
魚を日常生活に取り入れるなら、できるだけ手抜きすべき、がんばらないことだと思っている。
魚料理など簡単に出来る、と思う方がスーパーでも手が出やすい。
魚料理で、通ぶったり、こだわりを持つのは、百害あって一利無しである。
ウスメバルを見つけたら定番料理の煮つけを作ってみて欲しい。
下ごしらえされたメバルは鍋の大きさに合わせて切る。一度湯通しするときれいに煮上がるが、必須ではない。
調味料は酒・砂糖・醤油が基本、そして水である。仕上げにみりんを加えるとキレイだけど、まずは無視していい。
鍋に煮汁を合わせて入れる。冷たい内に混ぜ合わせて味見すべし。もの足りなくてもそのままで、辛いと思ったら水を足す。
沸騰させてから魚を入れた方がベストだけど、危険なので冷たい内に魚も入れてしまうといい。
後は火をつけて、しょうがの薄切りもしくはせん切りを加えて、やや強火で煮るだけだ。煮つけでいちばん気をつけなければいけないのは煮詰まることなので、煮汁は多めの方が失敗しない。
竹の子の時季には竹の子と一緒に煮つけると豪華である。
煮汁を何度か味見して調味料を加減するといい。
臭い消しはしょうがだけど、ごぼうも臭い消しになる。
嫌みがなく、身離れがいいのでとても食べやすい。
ご飯のおかずにもなるし酒の肴にもなる。
これほど重宝な魚はない。

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
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