10月、福島の旅1 相馬市、『JAふくしま未来 ふれあい旬のひろば』

相馬市には城下町と漁師町がある


2025年10月22日、福島県に入ると放射線量の表示板が高速道路に点々と続く。
放射線量は0.2μSv/hとかだけど、これはほぼゼロに近い数値だと思われる。
原発事故は未だに続いているが、放射線の脅威は現状ではないということだろう。

さて相馬市の相馬という言語、また言語のもとになった相馬氏の歴史は古い。
相馬氏は国内でももっとも古い家だ。桓武平氏で、平安時代、後三年の役(1083-1087)に戦功をたて下総千葉郡に下って千葉氏が生まれるが、その庶流になる。
房総平氏(平家ではない)は関東に広がった平氏の一群でほかには秩父平氏、相模平氏の武士群が存在した。
もちろん源義家とその弟、義満、藤原秀郷などの子孫が関東に勢力を持つ。
相馬氏の祖は下総相馬郡をおさめて相馬を名乗り、奥州合戦(奥州藤原氏と源頼朝のたたかい)、南北朝の闘いで手柄を立てて現在の南相馬市、相馬市に定着する
相馬氏は平安時代、鎌倉時代源氏・北条執権時代を生き抜き、南北朝時代の戦乱も、戦乱に次ぐ戦乱の室町時代も息抜き、徳川時代になって相馬、中村藩の藩主となり明治まで続く。

相馬市の直売所では『JAふくしま未来 ふれあい旬のひろば』が好き


ちなみに同じ相馬市でも市街地のある中村と、海側に面した松川浦、原釜と、まったく地域性が異なるのは城下町と漁業地域の違いである。
相馬に行くと、漁業地域の入り口、尾浜にある、『JAふくしま未来 ふれあい旬のひろば』に必ず寄る。
原釜には『相馬復興市民市場 浜の駅 松川浦』があり、新らしくて品揃え豊富だが、まったく地元の素のものがない。
当然、地元ならではのものは『JAふくしま未来 ふれあい旬のひろば』で探す。


こぢんまりした直売所だが、ほぼ地元のものばかりだし、買い物をしているのも地元の方達が主だ。
日々の野菜などを買う、地元密着の直売所だ。


青い柚子が売られているのには驚く。
こんなところにも青切りの酢みかんが定着しているようだ。
今回は地元のものは少なかった。
驚いたのはトウモロコシがあったこと。
並べていたバアチャンに聞くと、「もはや」だという。
福島県浜通り北部で「もはや」は野菜などの時季も終わりだ、という意味だ。

朝ご飯は直売所で地元の人が作った弁当を買って食べる


ここで栗御飯をかって朝ご飯にする。
取り立てて変わったところはないが、金時豆まで入っているのはうれしい限りだ。
旅先の朝ご飯は直売所で買うに限る。
しかも金時豆(大正金時だと思う)なのに、原材料に「おらんだ豆」とある。
まさかと思うけど、このあたりでは金時豆を「おらんだ豆」というのかも知れない。


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