家島諸島坊勢島の緑豆がゆ

食べ始めるととまらなくなるくらいおいしいのである


瀬戸内海周辺は「茶かゆ」をよく食べる。
家島諸島(兵庫県姫路市)坊勢島でも、「茶かゆ」を食べているのだとばかり思っていた。
実際に坊勢島に水揚げや水産物の話を聞きに行って、ついでと言ってはなんだが、「茶がゆ」のことを聞くと、島では「茶がゆ」ではなく「緑豆がゆ」だという。
坊勢漁業協同組合で教わって、「どんなものだろう、食べたいな」と言ったら、島のオカアサンが持って来てくれた。

朝煮て、冷たくして昼に食べようと思っていたものらしい。
それほど冷えてはいないが、喉ごしがいいので涼やかな味がする。
程よい塩味で、緑豆のもつ、青臭み(?)が実に好ましい。
気がついたら、オカアサンのお昼ご飯を全部平らげてしまっていた。
お昼ご飯、大丈夫だったかな?

「緑豆の入ったかゆは食べても、すぐ腹が空きます」
と言われたが、本当にすぐ腹が空いてきた。
坊勢島にはすしの名店があり、旅館のご飯も矢鱈においしかった。
鱈腹食べた後なのに、また「緑豆がゆ」が食べたくなった。

坊勢島はうまいもん多すぎ、の島なのだ


坊勢島は姫路から船で30分ほどのところに浮かんでいる。
小さな島だが、活気がある。
漁業の島で兵庫県内でも屈指の水揚げ量を誇っている。
スズキにマダイやヒラメ、「めぶと(テンジクダイ)」、「でべら(タマガンゾウビラメ)」、サルエビ、ウニ類(当日はムラサキウニを見た)、サザエなど水揚げされる水産物も多彩である。

朝ご飯に持って来いだし、冷たくすると昼にもいい


ここで食べた「緑豆がゆ」に魅せられて、試行錯誤の末に安定的に作れるようになった。
緑豆を洗い、数時間(2、3時間程度で大丈夫だが、半日つけても問題はない)水につける。
水に浸さないでそのまま煮てもいいと言う人もいるが、個人的にはつけた方がたきやすい。
これを洗った米と緑豆の5倍くらいの水でたく。
途中、水加減を何度かする。
だいたい25分〜30分でたけるので塩味をつける。
温かい内に食べてもいいし、冷たく冷やして食べてもいい。
ちなみに豆好きなのでついつい緑豆比率が高くなる。


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