16mm SL 前後になる。貝殻は均一に茶褐色で堅牢。2、3本の太い螺肋があり、螺肋の間には太さの異なる間肋がある。成長脈は螺肋をまたがり希に立つ。内壁は雄では黄色がかった橙色、雌では黄土色。
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魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門腹足綱前鰓亜綱真腹足目エゾバイ科エゾボラ属外国名
学名
Neptunea intersculpta (Sowerby Ⅲ,1899)漢字・学名由来
漢字 蝦夷法螺擬
由来・語源 エゾボラに似ているため。「法螺」は巻き貝のこと。「蝦夷」は現在の北海道など北国を表す。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。水深180メートル〜500メートル。
鹿島灘以北、北海道〜ベーリング海。
エゾボラモドキは太平洋にいるエゾボラ属と考えている。チヂミエゾボラと同種であるとされるが、形態的には日本海、太平洋沿岸で貝殻の形態が異なる。生態
ー基本情報
流通上は「Bつぶ」である。ツブの中ではエゾボラに次いで評価が高い。
ただし北海道など産地でも種名で知られることはまずない。
非常においしいもので、値段も高く料理店向きとなっている。水産基本情報
市場での評価 エゾボラ(マツブ)に準じて値段が高い。入荷量は少なめ。
漁法 カゴ漁
主な産地 北海道ほか選び方
原則的に生きているもの。持ち重りして、蓋などを触ってよく動く、もしくは急激に引っ込むもの。味わい
旬は不明
足(刺身にする部分)はクセがなく、ゴマ状の模様もなく刺身にして美しい。
生で甘みがあり、食感もいい。
ワタなどから濃厚なだしがでる。栄養
ー危険性など
テトラミンは主にNeptunea(エゾボラ属)の巻き貝の唾液腺に含まれる。足を割るとクリーム色の柔らかなゼリー状の物体がある。これが唾液腺。ここにテトラミンが含まれている。Neptunea(エゾボラ属)以外にはスルガバイ(エゾバイ科エゾバイ属Buccinumのスルガバイ、フジツガイ科のアヤボラなどにも含まれる。発症する唾液腺の量は個人差がある。食べると後頭部の激しい痛み、目眩、酒に酔ったような状態になり、吐き気、眼底の痛みをともなう。食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
好んで食べる地域・名物料理
ー関連コラム(郷土料理)
マツブなどテトラミンのあるエゾボラ属の仕込み
ツブなど(エゾボラ属)は基本的に剥き身にして、足の中心部分にある唾液腺をとってから料理する。 唾液腺にはテトラミンが含まれる。 テトラミンは死亡例はない・・・ 続きを開く加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/黒住耐二(千葉県立中央博物館)
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)