
殻長40mm前後になる。ミクリガイ属でももっとも小型。螺肋にそって黒い斑紋(ゴマ状)があり微かに盛り上がる。地域による変異はほとんどない。
シマアラレミクリの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
動物門軟体動物門腹足綱前鰓亜綱新生腹足上目新腹足目アッキガイ超科エゾバイ科ミクリガイ亜科ミクリガイ属
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外国名 |
Pfeffer's Whelk
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学名 |
Siphonalia pfefferi Sowerby,1900
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漢字・学名由来 |
漢字 縞霰三稜
由来・語源 『介志』より。縞模様(螺肋)がはっきりしていて、規則的な白い凸があり、規則的な褐色半がある。
ミクリについて
「みくり」は「実栗」すなわち栗の実に似ているため。
「みくり」は植物のミクリ(単子葉植物ミクリ科ミクリ属)の実に似ているため。ミクリの果実は若いときには栗のように毬があり、老成すると毬が取れる。 介志 畦田伴存著。江戸時代後期。15属2233種の貝を図示。目八譜よりも後に成立。多くの和名を創出している。
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地方名・市場名 [?] |
チンコベ チンコベガイ 場所鹿児島県鹿児島市・志布志 参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 聞取 |
生息域 |
海水生。水深10メートル〜50メートル。
紀伊半島、四国〜九州、宮崎県、鹿児島県大隅半島。 |
生態 |
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基本情報 |
小型の巻き貝で、浅い海域での底曳き網に入ったり、カゴでとる。太平洋側の紀伊半島以南の各地で少ないながらとれている。
非常に小振りながら味がいいので産地では人気が高い。全国的には流通しないので、知名度は低い。
また標準和名を知っている人はほとんど皆無。 |
水産基本情報 |
市場での評価 関東の市場にはほとんど入荷してこない。主に産地周辺のみの流通。比較的安い。何種類かが混ざって入荷することもある。
漁法 底曳き網、カゴ漁
産地 鹿児島県、宮崎県、高知県 |
選び方 |
原則として生きているもの。 |
味わい |
旬は不明
貝殻は丈夫で厚みがある。
小振りなミクリガイのなかでも小さいもの。
生きているとき、よだれ状の液体を出す。 |
栄養 |
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寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
シマアラレミクリの料理法・調理法・食べ方/煮る(塩ゆで、酒蒸し、煮貝)  シマアラレミクリの塩ゆで
シマアラレミクリの塩ゆで ザルなどに入れてていねいに洗い。しょうゆ、酒などを加えて、煮ものにしてもいいが、貝自体が非常においしいので塩味だけでゆでる。これを基本形と考えている。塩味が軟体の甘味を強くして、ワタのうま味も際立つ。貝好きにはたまらない味だと思う。
 シマアラレミクリガイの煮つけ
シマアラレミクリの煮もの ザルなどに入れてざくざくと洗い、少量の酒と水、しょうゆで煮上げる。中途半端に煮ると抜けず、煮すぎると硬く締まりすぎる。基本的に7分〜10分で、味見しながら煮るといい。筋肉の甘味、ワタのうまみとも巻き貝でもトップクラス。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
高知県、鹿児島県 |
加工品・名産品 |
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釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市)
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局) |
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