ウネエゾボラ(Whelk)
Scientific Name / Neptunea iyrata phoenicea Dall,1891
殻長11センチ前後になる。貝殻は硬く、螺肋は肩の部分で畝状になっている。
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魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度 ★★★★★
知っていたら学者級★★
地域的、嗜好品的なもの★★★★
非常に美味分類 軟体動物門腹足綱前鰓亜綱真腹足目アクキガイ超科エゾバイ科エゾボラ亜科エゾボラ属外国名 Whelk学名 Neptunea iyrata phoenicea Dall,1891漢字・学名由来 漢字 「畝蝦夷法螺」。
由来 螺肋が肩の部分で畝状になるため。地方名・市場名 [?] 生息域 東北以北に棲息する。生態 身足の付け根、唾液腺にテトラミンという毒性分を持っている。食べるときには取り除くこと
基本情報 もの知り度/★★★★★=知っていたら学者級
刺身用ツブとしてオホーツク海などから入荷してくる。
真ツブと同様に味はいいのだが、値段からして知名度の低さを反映している。水産基本情報 市場での評価 入荷量は少ない。本種を認識できる人はまずいない。値段は真ツブよりも安い。
漁法 カゴ漁
産地(漁獲量の多い順) 北海道選び方 貝殻などから粘液のこぼれていないもの。臭いのしないもの。軟体のやせたいないもの。味わい 旬は不明
貝殻は硬く重い。
軟体は大きく歩留まりは悪くない。
足の部分にテトラミンを持つ。
含まれる毒・テトラミンについて
■ 足を割るとクリーム色の柔らかなゼリー状の物体がある。これが唾液腺。ここにテトラミンが含まれている。
■ 主にNeptunea(エゾボラ属)の巻き貝の唾液腺に含まれる。
■ Neptunea(エゾボラ属)以外にはスルガバイ(エゾバイ科エゾバイ属Buccinumのスルガバイ、フジツガイ科のアヤボラなどにも含まれる。
■ 発症する唾液腺の量は個人差がある。
■ 食べると後頭部の激しい痛み、目眩、酒に酔ったような状態になり、吐き気、眼底の痛みをともなう。栄養 ー寄生虫 ー食べ方・料理法・作り方 調理法刺身、煮る(酒蒸し、煮つけ、ゆで)
好んで食べる地域・名物料理 ー加工品・名産品 ー釣り情報 ー歴史・ことわざ・雑学など ー参考文献・協力 『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『北の貝の仲間たち』(樋口滋雄)、
『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)