10cm SL 前後になる。軟体(足)には黒い斑が入る。殻はやや厚みがある。縫合下に不規則の皺があり、肩から周辺に太さがまちまちの2〜5のはっきりした紐状の螺肋があるが、弱い顆粒状の部分がある。所々に赤褐色の斑紋のある個体がいる。外唇は外側に反転する。貝殻口内は白。
ヒモマキバイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)






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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★★
一般的(流通量は普通)味の評価度
★★★
美味
分類
動物門軟体動物門腹足綱前鰓亜綱新生腹足上目新腹足目アクキガイ超科エゾバイ科エゾバイ属ヒモマキバイグループ外国名
学名
Buccinum inclytum Pilsbry,1904漢字・学名由来
漢字 紐巻貝 Himomakibai
由来・語源 平瀬與一郎の命名。体層に2〜4本の紐状の螺肋があるため。Pilsbry
Henry Augustus Pilsbry (ヘンリー・オーガスタス・ピルスブリー 1862-1957 アメリカ)。軟体類(貝類)学者。平瀬與一郎が送った標本をもとに国内の多くの貝類を記載、発表。
平瀬與一郎
hirasei, hiraseana, Neohirasea(平瀬與一郎 安政6-大正14 1859-1925 兵庫県淡路島福良)。京都で『平瀬商店(平瀬種禽園)』をいとなみ標本、特に貝殻を商い海外に輸出。貝類学の嚆矢。同郷の黒田徳米は同商店で丁稚をしながら貝類学を学ぶ。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。潮下帯〜水深20メートル。
東北〜千島。(主に道東太平洋沿岸ではないかと考えている)生態
ー基本情報
主に北海道東部から入荷するやや大型でのっぽの巻き貝。北海道では背高のっぽで褐色の巻き貝を「灯台つぶ(トウダイツブ)」という。これが関東でも使われて、築地などで「灯台つぶ」と呼んで売られている。
エゾバイ科の中では比較的安く剥きつぶなどでも流通する。水産基本情報
市場での評価 入荷量はあまり多くはない。安い。
漁法 バイカゴ漁
産地 北海道選び方
むき身は粘液などの出ていないもの。活けは生きがよく活発に足などが動くもので、粘液などが出ていないもの。味わい
旬は春から秋
貝殻は薄く、あまり硬くない。
足(筋肉)に黒い不定形の斑が入っている。わたも美味。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)、『北の貝の仲間たち』(樋口滋雄)