コラム検索

検索条件
カテゴリ:
シリーズ:
関連する水産物等:
表示順:

該当するコラムが多い為ページを分割して表示します。
全407コラム中 401番目~407番目までを表示中

ゴマサバのしめさば
コラム

ゴマサバのしめ鯖

市場のあちこちに千葉県鴨川産の大ゴマサバが並んでいる。すべて1㎏前後あるので壮観である。あくまでゴマサバなので値段は安い。下氷の荷からできるだけ大きいのを選んでみた。1.07kgは見て驚き、手に取って驚くと言ったものだ。安さが申しわけなるといった上物であった。船上締めしたものなので、死後硬直したままで身が硬く感じるほどである。魚屋が下ろしているのを見ているとすべて、ほどよく脂ものっているようである。気になる点は下氷であることだ。これが最善の荷なのだと思うけど、刺身する気にはなれなかった。それで酢でしめる。もちろんサバ属の魚は刺身も好きだが、それに輪を掛けて「しめ鯖」が好きだというのもある。作り方は三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。べた塩に1時間、ここでは生酢で40分つけ、そのままビニール袋に入れて半日寝かせただけ。酢がほどよいと3、4日かけて食べられる。この酢の入り方の変化がいいのである。さて4日目の硬く締まったのが嫌いではない自分がいる。千葉県鴨川のゴマサバは脂があり、うま味豊か。4日目の「しめ鯖」でやけに酒がすすむ、すすむ。酒は旅先でもらった菊正宗樽酒のワンカップで、冷え冷えでやる。
コラム

カタボシアカメバルの鍋

本種は相模湾などではキンメダイやムツ釣り(乗り合い)にくる魚で、本命ではないものの、いい外道といったところだ。漁業的には深場の底曳き網にも来るが、ともに少なく、流通上で見かけることはほとんどない。一見、アコウダイを小型にしたようだが、赤地に濃赤色の斑紋が美しく、鰓蓋にぽつんと黒いドットが入る。一度だけ本種とは気づかず相模湾初島周りで釣り上げたことがある。非常に美しく、本命のアコウダイ、小キンメ以上にうれしかったと記憶する。我がデータベースで本種は、長い間ウケグチメバルとしてフィルムを保存していた。両種は形態学的に見ない限り非常に似ている。ウケグチメバルも千葉県勝浦沖で釣り上げたことがあり、当時は同じだ魚だと思い込んでいた。ともに1980年前後のことで、ウケグチメバルは記載済みだったが本種は2004年になるまで未記載だったのだ。さて、焼いて食べるよりも煮て食べた方が好きである。今回の個体は八王子総合卸売協同組合、マル幸のクマゴロウ様が下田沖で釣り上げたもの。体長21cm・244gと小振りだが、これで立派な成魚、見た目はきれいだけど、小魚の部類になる。魚屋が釣った魚は活け締めも完璧で鮮度抜群である。刺身という文字が頭をよぎったが、もったいない気がしてすぐに引っ込んだ。煮つけも浮かんだが曲がない。寒い夜なので鍋にしてみた。昆布だしに酒・塩のあっさり味の鍋だ。作り方は簡単。1 水洗いして適当に切る。肝や胃袋もとっておく。2 ゆどうしして冷水に落とし、残った鱗などをこそげ落とす。3 水分をよくきっておく。4 昆布だしに酒・塩で味つけした中で野菜と煮ながら食べる。小さいのい実にうま味豊か。煮ると軟らかく、舌の上で脆弱に崩れてくれる。皮に甘味がある。仕上げに雑炊を作ると食事としても完璧である。酒は旅先でもらった菊正宗樽酒のワンカップふたつ。
コラム

ニシン印籠焼き

市場は北海道産ニシンだらけだった。きっと関東のどの市場でも同じだと思う。一時は鮮魚での入荷すら減り気味であったのがここ数年持ち直している。しかもサンマでつちかった流通技術によって鮮度抜群、生で食べてもいけそうなものばかりだ。買い求めたのは節分前だけど、これは明らかに春ニシンだと思う。北海道根室産31cm SL ・386、420gは実に立派である。マリネや揚げ物も作りたいけど、初春ニシンは素直にいちばん食べたい塩焼きにする。筒状にして何かをつめて料理したものを印籠○○という。漬物の印籠漬け、イカの印籠煮などだ。印籠焼きというのがあるのかないのか、我が家の辞書類、起源辞典などには見つからないが、勝手に名づけて印籠焼きとした。要は数の子(鯑)、すなわち真子持ちを短い筒切りにし、振り塩をして焼き上げたものである。一般家庭では1尾丸ごと子持ちを焼くのは、真子の火が通りにくいので難しい。焼き台でもなければ無理だと思う。要は焼きやすい形に切って焼くだけだけど、形が印籠めいているというわけだ。子持ちのニシンは鱗をとり水洗いする。頭を落として真子を傷つけないように内臓を取る。筒切りにして水分をよくきり、振り塩をして、できれば密封して1日寝かせる。後は焼くだけである。全体が丸ごと香ばしく、身も真子もやたらにうまいが、真子だけ取り分けてちびちびと燗酒をやる。人生捨てたもんじゃないと思うときだ。酒は近所のスーパーで買った白鷹。この白鷹熱燗と印籠焼きで3日楽しめた。
コラム

コウイカの湯引き

コウイカのページを大改造しているが、料理の写真を整理するだけで息切れ状態になる。さて、立春前後になると市場にはやたら成イカが並んでいる。考えてみると昔、ていねいに洗ったコウイカは「墨烏賊」と呼ぶ関東では値がつかなかった。この迷信めいた値付けは最近になってやっと解消していると思うがいかがだろう。もしくは関東周辺のスミイカ(コウイカ)を八王子で最近見ないのは高値がついているせいなのか。さて改訂中なので見つけるとコウイカを買う。今回も愛知県産。料理は相変わらず刺身、湯引き造り、湯引き、煮つけ、干ものなどなどである。いろんな料理を作るが、やはりこれが一番かなと思うのは「げその湯引き」だ。ゆで時間が非常に短く半生なので刺身とゆでたもの両方の味が楽しめる。ボクなど好き嫌いがころころ矢鱈に変わる人間なので、絶対的な話ではないが、2月の初めのボクにとってはコウイカの部位ではげそがいちばん好きだと言っておきたい。嗜好がこのころころ変わるってのがボクの脳が老化していない証拠とも言えるだろう。変わらないのは舌が死んでいるせいだ。さて、水洗いして、頭部とげそ(腕、足と考えても間違いではない)の部分のげそだけにする。げその下ごしらえは頭部、鰭(みみ)と同じなので一緒に塩で揉み洗いして流水で塩を流し、水分をきる。これを湯(塩は入れなくてもいい)の中で一、二、三、と数えながら、今回は五数えて、まな板などの上に上げて放置しておく。この間にちょうどいい具合、芯の部分は生といった状態に火が通る。これをわさび醤油か、酢みそで食べるが、身(胴)よりも味があるし、何よりも食感が心地いい。酒は宮城県塩竃市の四季の松島で平凡ではあるが、常温で十分ウマシな酒だ。
コラム

利根川のウナギ漁

利根川の感潮域である利根川河口堰周辺で行われているのが、「うなぎかま漁(鰻鎌漁)」である。「うなぎかま(鰻鎌)」という長い竿の先に鈎状の鎌をつけて泥の中にいるウナギをからめとる。漁の獲物は「銀うなぎ」という海に下る直前のもので大きいものは1m前後になる。千葉県小見川(現香取市)ではこれを「ぼっか」という。天然のウナギはこの秋から冬にかけて産卵に下る直前をよしとし、東京都内の老舗ウナギ店なども買いに来る。
留萌産トヤマエビ
コラム

羽幌・苫前・留萌・増毛、北海道西岸はボタンエビどころ

一般的にボタンエビと呼ばれている標準和名のトヤマエビは山陰以北、北海道に生息している。山陰や本州日本海側でも揚がるが、北海道にはとても敵わない。北海道でもとくに日本海側は凄いとしかいいようがない。ボタンエビ(トヤマエビ)はタラバエビ属でも大型になる。100gを超える大型も珍しくない。だいたい50gを超えると値がぐんと跳ね上がり、100g超えは豊洲市場などで値を聞くのもはばかれる。ちなみに50gサイズは、いちばん知名度の高い甘えび(ホッコクアカエビ)と並べると親子に見えるほど大きいのである。ホッコクアカエビと違うのは食感が強く、ぷりっとして口に入れるとボリューミーであることだ。
コラム

長崎県小長井町産マガキの「華漣」がいい!

殻つきの活のマガキ選びは難しい。味の良し悪しは、正直な話、食べてみないとわからないと思う。それでも見た目で選ばざるおえないわけで、そのようなときは小振りで、殻がふくらんでいるものを選ぶ。こんな条件を満たすものを市場で見つけたら、必ず買うのが私流。今回の「華漣」は小振りでよくふくらんでいることなどから、これは「買い」だろうと、迷わず手が伸びた。そして大当たりだった。この見事なプロポーションを作り出すためには、よい種苗を使っていることや、垂下式(繋いで吊しておく)ではなくネット養殖であることなどが最大の要因だろう。ただ、それだけではうまいマガキは作れない。たぶん養殖海域である有明海北部が素晴らしいのだ

該当するコラムが多い為ページを分割して表示します。
全407コラム中 401番目~407番目までを表示中


関連コンテンツ

サイト内検索

その他コンテンツ