エアコンのきいた部屋で小さなメアジをみりん干しに

硬く、強く干し上げたみりん干しを手づかみで食らう


比較的硬く干すのがボク好みなので、ガスコンロの魚焼きグリルの前に立ち、出したり閉めたりしてこがさないように焼き上げる。
みり干しは焼きたてがまずいわけではないが、少し冷めてから食べても味が落ちない。
ちゃんと皿に盛り、偽ビールをでっかいグラスに注いで、手づかみで食べる。

ボクは甘い人間であるためか、みりん干しが大好きである。
今回は本物の、みりんを使ったみりん干しだけど、砂糖・醤油の偽みりん干しだって好きだ。
みりんと砂糖の違いは後味だと思う。
砂糖の方が軽く、みりんの方が醸したときのうま味が加わるのでやや重い。
どっちでもええけど、このところみりんでみりん干しを作っている。

メアジはみりん・醤油味の中にあってもアジ科らしいうま味と皮の風味が感じられる。
干ものはむしゃむしゃあっと言う間に食べてしまって、後からどんな味だったか想い出したり、いろいろ考えたりする。
でも、考えなくてもいいやも知れぬ。

刺身はもう少し大きくなってからね


9月20日、小田原魚市場、二宮定置はやや低調であった。
そんなときに限ってボクが好きなものが揚がる、というアンバランスな状況となる。
そんな中、秋だなと思ったのがメアジの大小である。
小は体長15cmでいちばん多く、大の20cm以上は少ない。
メアジは20cm以上になると脂が乗り、いちだんとうまくなる。
この小が徐々に成長していくのが、楽しみである。

みりん多め、甘い甘いみりん干し


今回持ち帰った体長15cm・50gくらいの小さなメアジである。
この小さなメアジでみりん干しを作る。
近年、干作りは、外干しは我が家では12月から3月初めまで。
室内でエアコンなし扇風機干しは秋の場合10月から11月いっぱい。春には4月から5月いっぱいまでだ。
ということで9月20日のみりん干しはエアコンをつけて扇風機で作る。
2008年には室内でエアコンをつけての干もの作りは梅雨明けから8月下旬までだった。
こんなところにも、たいへんなことが起こっていて、温暖化が急激に足を速めているのがわかる。
背開きにして水分をよくきりみりん3・醤油1くらいの地に30分くらいつける。
ザルに上げてそのまま数時間放置する。
この間に味が過不足なく入る。
水分をよくきり、半日から1日干し上げる。

二宮定置のみなさん、Kai’s Kitchenのカイくんなどなど、お世話になりました。


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