小田原魚市場、サルエビ・フトミゾエビ対決

ゆで色よし、味もよしだけど、少なすぎるのが超難点


大失敗! まさか、まさか、無意識にサルエビから手を出した。
いつもながらにエビらしい風味が豊かで後から来る甘味もたっぷり。
1尾で3gしかないとは思えないほど味がいい。
サルエビは東京湾でも昔はたくさんとれていて、横須賀の漁師さんは「おやつになるエビ」と言っていたっけ。
確かに10gではなく200g以上あったらとてもいいおやつになる。

普通評価の低い方を先にい食べるべき、なのに評価の高いサルエビの次ぎにフトミゾエビというのはダメだろう。
と、思ったが、今回、ボリュームがあるために、フトミゾエビも充分おいしく食べられた。
水産生物の味を比較するのは反対、しているボクなのに、ついつい比較してしまいそうになっていた。
フトミゾエビにあやまりたくなる。

相模湾西部は岩礁域や深場が多いのでクルマエビ科は少ない


10月4日、神奈川県小田原魚市場、二宮定置などを含めて大盛況だった。刺網ものも増えたし、釣りものもある。
そんななかボクは相変わらず二宮定置のお邪魔虫になりきっている。
今回、二宮定置の若い衆が拾ってくれたのがクルマエビ科のサルエビ雌1,雄2と、フトミゾエビ1だ。
さて相模湾奥西部にある小田原・真鶴海域にはあまりクルマエビの仲間はいない。地形のせいもあるが。漁業対象となるのは岩礁域に多いイセエビ科のイセエビと、セミエビ科のセミエビ、ゾウリエビくらいだ。
クルマエビ科はとれてもぽつんぽつんとなので、おかずにもならない。

3尾で10gでは味見でしかない


エビの本場、愛知県一色などでは小さいにもかかわらずサルエビは重用種で、あまりとれないフトミゾエビは雑エビでしかなく、味の評価もサルエビの方が上だ。

フトミゾエビだって12gしかない


フトミゾエビは非常に美しいエビで目立つ存在だけど評価は低い。
両種合わせても20gしかないので一緒に塩ゆでしてザルに上げて放冷する。

二宮定置のみなさん、Kai’s Kitchenのカイくんなどなど、お世話になりました。


関連コンテンツ

サイト内検索

その他コンテンツ

ぼうずコンニャク本

ぼうずコンニャクの日本の高級魚事典
魚通、釣り人、魚を扱うプロの為の初めての「高級魚」の本。
美味しいマイナー魚介図鑑
製作期間5年を超す渾身作!
美味しいマイナー魚図鑑ミニ
[美味しいマイナー魚介図鑑]の文庫版が登場
すし図鑑
バッグに入るハンディサイズ本。320貫掲載。Kindle版も。
すし図鑑ミニ ~プロもビックリ!!~
すし図鑑が文庫本サイズになりました。Kindle版も。
全国47都道府県 うますぎゴーゴー!
ぼうずコンニャク新境地!? グルメエッセイ也。
からだにおいしい魚の便利帳
発行部数20万部突破のベストセラー。
イラスト図解 寿司ネタ1年生
イラストとマンガを交えて展開する見た目にも楽しい一冊。
地域食材大百科〈第5巻〉魚介類、海藻
魚介類、海藻460品目を収録。