
SL 40cm前後。稜鱗(ぜんご)は後方の測線平行部分の後半にのみある。小離鰭がない。胸部に無鱗域がない。
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★★★ 究極の美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目アジ科ヨロイアジ属
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外国名 |
Barcheek Trevally
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学名 |
Carangoides plagiotaenia Bleeker, 1857
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漢字・学名由来 |
漢字/印度貝割
由来・語源/インド洋に多いからか。
台湾名/橫帶若鰺 Bleeker Pieter Bleeker(ピーター・ブリーカー 1819-1878 オランダ)。医師、魚類学者。『東インドオランダ領の魚類図鑑』(Atlas Ichtyologique des Indes Orientales Netherlandaises 1862-1878)。軍医としてバタビア(現インドネシアジャカルタ)に赴任。インド洋、西太平洋の魚を採取。
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地方名・市場名 [?] |
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生息域 |
海水魚。サンゴ礁外縁部。
小笠原諸島、鹿児島県笠沙、奄美大島以南の琉球列島。
幼魚/伊豆半島大瀬崎
インド洋、マーシャル諸島までの太平洋。 |
生態 |
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基本情報 |
国内ではほとんど水揚げがない。主に熱帯域で食用となっている魚。 |
水産基本情報 |
市場での評価/また流通上見ていない。
漁法/
産地/ |
選び方 |
触って張りのあるもの。鰓が赤いもの。 |
味わい |
旬は不明。6月下旬の個体は抱卵していた。
鱗は細かく取りやすい。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
透明感のある白身で血合いはあまり濃くない。熱を通しても硬くしまらない。 |
栄養 |
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寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
インドカイワリの料理法/生食(刺身、セビッチェ)、焼く(塩焼き)、煮る(煮つけ)、揚げる(フライ)、汁(みそ汁) インドカイワリの刺身 三枚に下ろして背と腹に分けて血合い部分を切る。皮を引き、刺身にする。血合い部分、皮下に強いうま味があって、後から甘味が来て味がダレない。そのくせ後口がいい。非常に上質のアジ類の刺身である。ある意味シマアジを超える味だ。
インドカイワリのセビチェ 刺身にしたときに形にならない部分、切り落としの部分を集めて同じくらいの大きさに切りそろえる。塩とライム、辛い青唐辛子、好みの野菜などと合わせて1時間ほど寝かせる。これを豆類、じゃがいも、アボカドなどと合わせて盛る。食事としてもいい。  ガーラの塩焼き
インドカイワリの塩焼き 二枚に下ろして頭部に近い方を適宜に切る。振り塩をして1時間以上置き、じっくりと焼き上げる。焼くと鮮度がいいので皮がはじけてしまったが、この皮下に独特の風味が感じられる。身にも強いうま味があってとてもおいしい。  ガーラの煮つけ
インドカイワリの煮つけ(あら煮) 刺身などにした残りの頭部、尾に近い部分を集めて置く。適当に切り、湯通しする。冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよく切り、水・酒・しょうゆ味でこってりと煮る。水・酒・塩、水・みりん・酒・しょうゆなど味つけはお好みで。汁の一滴も残したくない、そんな味。
 がーらのフライ
インドカイワリのフライ 背の青い魚のうま味と白身両方のよさがある。血合いにも独特の風味がありながら嫌みがない。三枚に下ろして血合い骨を抜き、塩コショウして小麦粉をまぶして溶き卵にくぐらせる。パン粉をつけてかりっと揚げる。アジフライ同様にこくのある味わいで、身がしまらないで豊潤。
 がーらのみそ汁
インドカイワリのみそ汁 刺身やフライにしたときのあらを集めて置く。これを湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを取る。水分をよくきり、水から煮出してみそをとく。だしなどを使う必要はない。要するに沖縄の「がーら汁」だ。ご飯のおかずとしてとてもいい。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
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加工品・名産品 |
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釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
協力/河村雄太さん(沖縄県石垣市)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226) |
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