タキベラ

Scientific Name / Bodianus perditio (Quoy and Gaimard, 1834)

タキベラの形態写真

体長80cm前後になる。頭部と体側前半にゴマ状の黄色い斑紋が散らばる。背びれ前半は黒く、後半は赤い。尾鰭は湾入し後部上部と下部は長くのびる。尾鰭は湾入する。小型は中上背の部分にある黄色い帯がはっきりと見え黒い斑紋がある。[雌 34cm SL ・1.054kg]
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体長80cm前後になる。頭部と体側前半にゴマ状の黄色い斑紋が散らばる。背びれ前半は黒く、後半は赤い。尾鰭は湾入し後部上部と下部は長くのびる。尾鰭は湾入する。小型は中上背の部分にある黄色い帯がはっきりと見え黒い斑紋がある。[雌 34cm SL ・1.054kg]体長80cm前後になる。頭部と体側前半にゴマ状の黄色い斑紋が散らばる。背びれ前半は黒く、後半は赤い。尾鰭は湾入し後部上部と下部は長くのびる。尾鰭は湾入する。小型は中上背の部分にある黄色い帯がはっきりと見え黒い斑紋がある。[雄 40cm SL ・1.978kg]体長80cm前後になる。頭部と体側前半にゴマ状の黄色い斑紋が散らばる。背びれ前半は黒く、後半は赤い。尾鰭は湾入し後部上部と下部は長くのびる。尾鰭は湾入する。小型は中上背の部分にある黄色い帯がはっきりと見え黒い斑紋がある。[雌 34cm SL ・1.054kg]体長80cm前後になる。頭部と体側前半にゴマ状の黄色い斑紋が散らばる。背びれ前半は黒く、後半は赤い。尾鰭は湾入し後部上部と下部は長くのびる。尾鰭は湾入する。小型は中上背の部分にある黄色い帯がはっきりと見え黒い斑紋がある。[雄 40cm SL ・1.978kg]あまり左右に側へんしない(平たくない)。背鰭下の明るい黄の斑紋は鞍掛状になる。口はあまり大きくなく犬歯がある。口はあまり大きくなく犬歯がある。あまり左右に側へんしない(平たくない)。口はあまり大きくなく犬歯がある。あまり左右に側へんしない(平たくない)。口はあまり大きくなく犬歯がある。あまり左右に側へんしない(平たくない)。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ベラ亜目ベラ科タキベラ属

    外国名

    学名

    Bodianus perditio (Quoy and Gaimard, 1834)

    漢字・学名由来

    漢字 瀧倍良 Takibera
    由来・語源 田中茂穂の命名。若い個体の体の中程に白い楕円形の白い斑紋がある。これが〈稍や瀧水の落ちているように見える為〉としている。

    滝に見える 田中茂穂の命名。〈軆の上半に白色の一黄帯があって、稍や瀧水の落ちているやのように見える為め〉。ただし大型はこの明るい横縞がはっきりしないものもある。田中茂穂は神奈川県三崎や東京市場(日本橋・築地)に呼び名がなかったので命名したのだと思われる。ときどき印象による名をつけるが、本種の和名は意外にわかりにくい。
    Tanaka
    田中茂穂(Shigeho Tanaka 明治11-昭和49 1878-1974 高知県)。東京帝国大学にて魚類の分類を始める。日本魚類学の父。170種前後の新種を記載。献名された種も少なくない。
    Quoy
    Jean René Constant Quoy(ジャン・ルネ・コンスタン・クア/1790年〜1869年)。フランスの医者であり動物学者。1817年、ジョセフ・ポール・ガイマールとともに探検航海をする。
    Gaimard
    Joseph Paul Gaimard (ジョセフ・ポール・ガイマール/1796年〜1858年)はフランスの博物学者で医者。1817年、ジャン・ルネ・コンスタン・クアとともに探検航海をする。

    地方名・市場名

    ホンカチョウ
    場所東京都八丈島 参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 
    カチョウ カチョー
    場所東京都小笠原 参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004)、荷 
    アカデー
    場所沖縄県南城市知念漁協 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 
    アカダー
    場所鹿児島県種子島 参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 
    アカレー
    場所沖縄本島、八重山 
    アマンフアヤー
    場所沖縄宮古 

    生息域

    海水魚。やや深い岩礁域、サンゴ礁域。
    伊豆諸島、小笠原諸島、硫黄島、静岡県土肥、和歌山県[串本]・南部、高知県、屋久島、琉球列島、南大東島。
    台湾、東沙諸島、南アフリカナタール〜南半球モーリシャス、オーストラリア東岸〜バヌアツ諸島。

    生態

    基本情報

    伊豆諸島、駿河湾以南の岩礁名サンゴ礁域に生息している大型のベラである。相模湾などでは伊豆諸島域以南にいて、なかなか北上してこない。冷たい海域を極端に嫌うのだと思われる。東京都である伊豆諸島、小笠原に多いので関東の市場でもしばしば見かける魚だ。非常に派手派手しく目立つ魚である割りに水揚げ量が少ないためもあり、流通のプロでも知らない人が多い。
    大型のベラで姿が派手な割りに上品な白身魚である。見た目で判断しないでもっと活用すべきだと考えている。
    珍魚度 珍しい魚ではなく東京都などでは量的には少ないが食用となっている。小売店などに並ばないので、手に入れるためにはがんばらないとダメかも。

    水産基本情報

    市場での評価 熱帯の食用魚。やや高値。
    漁法 定置網、釣り、刺し網、銛
    産地 小笠原、沖縄l県、鹿児島県

    選び方

    大きいものがおいしい。目が澄んでいて赤みのあるもの。触って張りのあるもので鰓の赤いもの。

    味わい

    旬は夏。大きい個体ほど味があり、脂がのる傾向がある。
    鱗は柔らかく大きく取りにくい。皮は厚く、骨は頭部は非常に硬く、体幹部分は硬い。
    白身でやや水分が多い。くせのない味わいで、熱を通しても締まりすぎない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    タキベラの料理・レシピ・食べ方/煮る(まーす煮、煮つけ)、ソテー(ポワレ)、汁(潮汁、みそ汁、鍋)、生食(カルパッチョ、セビチェ、焼霜造り)、揚げる(唐揚げ)、焼く(塩焼き)
    タキベラの蒸し魚
    タキベラの蒸し魚 中華料理の蒸し魚は、魚の頭などを蒸して、たれをかけ、香りのある野菜を乗せて煙が出るくらいに熱した油をかけ回したもの。白身魚にはこれ以上ないといった出合いの料理である。
    タキベラの頭部は梨子割りにする。ベラ科の頭部には皮膚に埋もれた鱗があるので熱湯をかけて浮き上がらせる。鱗を取り。15分ほど蒸す。蒸し上がったらタレ(醤油・魚醬・紹興酒・砂糖・八角を一煮立ちさせたもの)をかけ、香りのある野菜を乗せて熱した油をかけ回す。
    本種は厚みのある皮で、蒸し上げるとゼラチンのようにぷるんとする。身はねっとりと練り絹のような舌触りで甘味がある。これで何ばいでも飯が食えるといった味である。

    タキベラの湯がけタキベラの湯がけ 「湯がけ」は長崎県での呼び名で皮付きのまま刺身にして、まな板などに並べて湯をかけて氷水にとって水分をきったもの。身にも皮にも平均して熱が通る。タキベラは皮にうま味があり、身に甘味がある。この両方のよさを余すところなく引き出す。酢みそでもわさび醤油でもお好みのものをつけて食べるといい。
    タキベラの焼霜造りタキベラの焼霜造 刺身もおいしいが、皮目を生かす方が端的にうまい。水洗いして三枚に下ろし、血合い骨・腹骨を取る。皮を上に向けて置き、バーナーであぶって氷水に落とす。水分をよくきり刺身状に切りつける。皮は焼くと香ばしく、皮下の脂、身の甘さと非常に味わい深くなる。
    タキベラの皮霜造りタキベラの皮霜造 水洗いして三枚に下ろし、血合い骨と腹骨を取る。皮を上にして置き、湯をかけて氷水に落とす。水分をよくきり、刺身状に切る。皮が強く縮むのは残念だが、皮自体の味がよくわかる。身に甘みがあり美味。
    タキベラの刺身タキベラの刺身 秋から冬にかけて身に張りがあり、ほどよく脂ものっている。刺身にするならこの時季かも知れない。水洗いして三枚に下ろす、腹骨・血合い骨を取り、皮を引いて刺身状に切りつける。この時季の身には味があり、ベラ科なのでそれほどわかりやすくはないが脂が感じられる。
    タキベラの鍋タキベラの鍋 非常に上質の身で皮に味がある。硬く締まらず、ふんわり柔らかく煮えるところも鍋に向いている。水洗いして二枚下ろしにして適当に切る。湯通しして氷水に落として残った鱗とぬめりを流す。今回は「あご煮干し(トビウオ)」に酒・塩で味をつけたつゆで煮ながら食べた。好みで韓国唐辛子を振ると、まさに韓国風になる。とても味わい深く、終いの雑炊もおいしい。
    タキベラの煮つけタキベラの煮つけ(兜煮) 水洗いして頭部を梨子割りにする。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりをていねいに流す。。これを酒・砂糖・醤油・水を煮立たせた中にしょうがと入れて煮上げる。思った以上に身がついており、食べでがある。皮のうまさは例えようがない。
    タキベラのまーす煮タキベラのまーす煮 沖縄の郷土料理。水洗いし、水分をよくきっておく。中央部分が丸くくぼんだ中華鍋やフライパンなどに少量の水、塩、水洗いした本種を置き、火をつける。強火で短時間に塩水をかけ回しながら火を通す。このとき豆腐を入れると、これが主役級になるから不思議だ。上質の白身のおいしさを堪能できる。
    タキベラのポワレタキベラのポワレ 三枚に下ろして皮付きのまま塩コショウする。鍋につぶしたにんにく、多めのオリーブオイルを入れて香り出しをする。にんにくを取り出して、皮を下にして切り身入れて火を通す。このときフライ返しなどで押さえてふくらまないようにするといい。8分通り火が通ったら返して、一度取り出す。バルサミコと白ワインでデグラッセしてソースにする。
    タキベラのみそ漬け(西京焼き) 水洗いして三枚に下ろし、切り身にする。水分をよくきり、振り塩をして水分が出て来たら拭き取る。これを白みそ・みりん・酒をねった地に1日以上つけ込む。みその塩分濃度によって漬け込む時間を変える。こがさないようにじっくり焼き上げる。くせのない白身で皮目に味がある。これをみそが引き出してとても味わい深い。
    タキベラのグリル オリーブオイル・白ワイン・ハーブ類でマリネして天火で焼いたものだ。本種は塩焼きにしてもおいしいが、どこにも曲がない。それを補うのが調味料とハーブだ。水洗いして三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を取る。塩をしてオリーブオイル・白ワイン・ローズマリー・粒コショウで1日マリネする。これを天火で焼き上げる。
    タキベラの酒焼き 水洗いして三枚に下ろし、切り身にして塩を振る。1時間以上置く。これをじっくりと焼き上げていく。9割方火が通ったら酒を塗りながら仕上げる。上質ではあるがやや単調な味に、酒の香りが適度な変化をつけてくれる。
    タキベラのフライ 非常に上質な白身で脂もあるので、熱を通しても硬く締まらない。筋肉内にうま味豊かなエキス分の存在を感じる。今回は短時間で火を通すためにフライにしてみた。三枚に下ろして皮を引き切身にする。塩コショウして小麦粉をまぶし溶き卵をくぐらせ、パン粉をつけてやや高温で揚げる。身が豊潤で味があり、非常に美味。
    タキベラの沖縄風天ぷら 尾に近い部分が刺身にしてあまった部分を皮付きのまま揚げたもの。適当に切った身に塩コショウする。小麦粉をまぶして、沖縄の天ぷら粉をつけて揚げる。揚げるとふんわりした食感で、ほどよい甘味がある。冷めてもおいしい。
    タキベラの潮汁 中骨や刺身で出た皮などを集めて置く。適当な大きさに切り、湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよくきり、昆布だしで煮て酒・塩で味つけする。非常に味わい深い汁となる。嫌みがなく口直しにもなる。
    タキベラのみそ汁タキベラのみそ汁 あらなどを集めて置く。湯通しして氷水などに落とし、残った鱗やぬめりを流す。水から煮出してみそを溶く。野菜などはお好みで豆腐を加えてもいい。やや濃い目の味つけにしてとても味がいい。

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    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「タキベラ」を使用したレシピ一覧

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