
体長1m前後になる。側扁(左右に平たい)し、背鰭とその基部に顕著な黒い斑文がある。
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系ベラ亜目ベラ科イラ属
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外国名 |
英名/Blackspot tuskfish, 台湾/邵氏豬齒魚
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学名 |
Choerodon shoenleinii (Valenciennes)
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漢字・学名由来 |
漢字 白鞍倍良?
由来・語源 小さい固体の尾鰭の前に白い斑文(鞍をかけたように左右に振り分けた)があるためか? |
地方名・市場名 [?] |
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生息域 |
海水魚。沖縄以南。〜西太平洋。
浅い岩礁、砂礫地。 |
生態 |
生まれて、ある大きさまでは雌、もっと大きくなると雄に性転換する(雌性先熟)。
浅いサンゴ礁域で貝、甲殻類、棘皮動物類などをエサとしている。 |
基本情報 |
国内では沖縄の特産魚で「沖縄三大高級魚」のひとつ。
浅場に多く、1メートルを超える大型魚。
とても美しい白身で、まったくクセがない。
比較的薄味の沖縄料理に相性のいい魚でもある。 |
水産基本情報 |
市場での評価 沖縄の特産魚で「沖縄三大高級魚」のひとつ。沖縄県内での取引に限定されており、高級なもの。
漁法 釣り、刺し網
産地 沖縄 |
選び方 |
体色のしっかり濃いもの、鰭の赤味、青い筋などがくっきりして、目が澄んでいるもの。 |
味わい |
旬は不明
非常に大型になる。鱗は柔らかく大きく、手でも剥がすことができる。皮は適度に丈夫。
パールホワイトの身で、肉はやや締まっている。まったくクセがなく、微かに甘みがある。
熱を通すと、ふっくらとふくらむ。 |
栄養 |
ー |
寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
調理法 生食(皮霜造り、刺身)、汁(みそ汁、潮汁)、煮る(煮つけ、まーす煮)、ソテー(バター焼き)、揚げる(唐揚げ)
皮霜造り 沖縄で刺身というと「皮をいかして」造る。特にサンゴ礁などの浅場にいるブダイ・ベラ類は皮を引かない、が基本的なものだろう。皮の歯触り、噛みしめたときに味わいに、身の甘さがあってとてもおいしい。 魚汁 沖縄ではハタやベラ類などを魚汁にする。ようするに魚のみそ汁であるが、汁も魚自体も楽しむもので、魚の旨みのあるなしで味の良し悪しが左右される。この魚汁に用いてもっとも美味なもののひとつ。 まーす煮 少量の塩水で強火にして短時間で煮あげたもの。熱で皮がふくらみ、この皮がまことにうまい。身には甘みがあり、うまく箸でとれてこれまた美味。「まーす煮」の最高峰だと思う。  マクブのバター焼き
マクブのバター焼き 三枚に下ろして塩コショウ。バター(マーガリンでも)でこんがり焼き上げたもの。熱を通すと身が崩れやすくなるので要注意。仕上げにしょうゆをたらすとおかずに持って来いになる。  マクブの潮汁
マクブの潮汁 これほどうまいだしの出る魚もないだろう。その上、クセのない白身に味がある。味つけは出来るだけ簡単に酒と塩のみがいい。  マクブの唐揚げ
マクブの唐揚げ マクブを下ろしたときに出た腹身の骨の多い部分に片栗粉をまぶし揚げる。揚げたてに塩コショウを振り、食べるととてもうまい。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
マクブー(マクブともシロクラベラ)、アカジンミーバイ(アカジンとも/スジアラ)、アカマチ(ハマダイ)は沖縄三大高級魚とされる。 |
加工品・名産品 |
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釣り情報 |
沖縄では人気のある釣魚。ぶっ込み釣りでエサはエビ、カニ。 |
歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本の海水魚』(岡村収、尼岡邦夫編・監修 山と渓谷社)、『沖縄の釣り魚』(城一人 フィッシング沖縄社)、『沖縄の漁具・漁法』(沖縄県漁業振興基金 編集沖縄県水産試験場) |
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