タヌキベラ

Scientific Name / Bodianus izuensis Araga & Yoshino, 1975

タヌキベラの形態写真

13.5cm SL 前後になる。あまり強く側扁していない。背鰭に鱗はない。体側に2-3本の黒い縦帯がある。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ベラ亜目ベラ科タキベラ属

    外国名

    学名

    Bodianus izuensis Araga & Yoshino, 1975

    漢字・学名由来

    漢字/狸倍良
    由来・語源/確かによく見ると英名の「pigfish(豚魚)」よりも、タヌキ(狸)に似ている。もしくは同属のキツネベラに対しての和名かも。
    学名の「izuensis」はタイプ標本が伊豆半島産だからだ。『原色魚類大図鑑 南日本の沿岸魚』(益田一、荒賀忠一、吉野哲夫 東海大学出版会 1975)に新種新称とある。相模湾静岡県伊東市富戸の伊豆海洋公園地先より5固体(益田グループ)、沼津市静浦および西浦(小林払治・日置勝三)より各1固体が得られたとある。
    荒賀忠一
    荒賀忠一(あらが・ちゅういち 1932年大坂生まれ) 魚類学者。京都大学理学部附属瀬戸臨海実験所
    Yoshino
    吉野哲夫(よしの・てつお 1945年大阪府生まれ) 魚類学者。熱帯性沿岸魚類などを研究。

    地方名・市場名

    生息域

    海水魚。岩礁域。
    伊豆諸島、ゼニス群島、神奈川県三浦半島西部〜高知県柏島の太平洋沿岸。
    台湾、オーストラリアシドニー湾、ニューカレドニア。

    生態

    基本情報

    生息域すらはっきりしない魚なので個体数自体が少ないか、漁をしにくい場所に生息しているのではないかと思う。
    小型ではあるが味がいい魚だ。

    水産基本情報

    市場での評価/流通しない。
    漁法/
    産地/

    選び方

    赤身や黒みの強い退色していないもの。触って張りのあるもの。

    味わい

    1固体だけしか手に入れていないので旬は不明。
    鱗は薄く取りやすい。皮は厚みがあって強い。骨は硬くない。
    白身で熱を通しても硬く締まらない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    タヌキベラの料理法・調理法・食べ方/塩焼き

    タヌキベラの塩焼き 1固体だけなので、単純に塩焼きにしてみた。水洗いをして1時間以上寝かせてじっくりと焼き上げる。キュウセンに似た味わいで非常に皮目の風味がいい。クセのない白身で焼いても硬く締まらず非常においしい。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/マルコウ水産(東京都八王子市)
    『原色魚類大図鑑 南日本の沿岸魚』(益田一、荒賀忠一、吉野哲夫 東海大学出版会 1975)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)
  • 主食材として「タヌキベラ」を使用したレシピ一覧

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