SL 17cm前後になる。側線して側面から見ると猫の目型。[雄]
オハグロベラの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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魚貝の物知り度
★★★★
知っていたら達人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ベラ亜目ベラ科オハグロベラ属外国名
学名
ー漢字・学名由来
漢字/お歯黒倍良
由来・語源/神奈川県三崎での呼び名。お歯黒をした女性を思わせるためか。Richardson
ジョン・リチャードソン(Sir John Richardson 1787-1865 スコットランド)、博物学者、魚類学者(ichthyology)。地方名・市場名
生息域
海水魚。藻場・岩礁域。
津軽海峡〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、伊豆諸島、房総半島〜九州南岸の大平洋沿岸、瀬戸内海。
朝鮮半島南岸、済州島、台湾、広東省、東沙諸島、南沙諸島。生態
ー基本情報
浅い岩礁域にいる小型魚で、群れを作らないためか、漁業対象ではない。むしろ関東では防波堤(波止)などで、潮がとまった条件の悪い時間帯にくる魚というイメージがある。
関東ではもともとベラ類を食べないためか、本種を食べようとする人は少ない。
味は決して悪くはない。見た目の悪さが、本種の価値を下げている。水産基本情報
市場での評価/流通しない。
漁法/
産地酢選び方
模様のはっきりして体色の濃いもの(退色していないもの)。触って張りのあるもの。味わい
旬は春〜夏ではないかと思っている。
鱗は薄く、取りやすい。皮は厚みがあり強いが熱に弱い。骨はあまり硬くない。
透明感のある白身で水分が多く、熱を通しても締まらない。
磯臭みなどはまったくない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
オハグロベラの料理法・調理法・食べ方/煮る(煮つけ)、生食(皮霜造り、刺身)、揚げる(唐揚げ)クリックで閉じます
オハグロベラの煮つけ 水洗いして湯通し、冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを酒・しょうゆであっさりと煮てみた。みりん、砂糖で甘味をつけてもいい。クセのない白身で水分が多い割りに硬く締まらない。磯にいる魚ではあるが臭味はなく、むしろ淡泊な味わいだ。
オハグロベラの皮霜造り 水分が多く、身にはあまりうま味がないので、単に刺身にしてもあまりうまくない。三枚に下ろして腹骨・血合い骨を抜く。水分をよくきり、皮目に湯をかけて、氷水に落とす。水分をよく拭き取り、刺身状に切る。クリックで閉じます好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/小林健志さん(宮崎県)、佐藤厚さん(長崎県雲仙市)
『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)