アカメバル

Scientific Name / Sebastes inermis Cuvier,1829

アカメバルの形態写真

SL 25cm前後。胸鰭は15本軟条。身体は左右に側扁(平たい)して全体に黒味が強くやや赤味がかる。胸鰭軟条はアカメバル15、クロメバル16、シロメバル17。[下北半島産 21cm SL・226g]
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SL 25cm前後。胸鰭は15本軟条。身体は左右に側扁(平たい)して全体に黒味が強くやや赤味がかる。胸鰭軟条はアカメバル15、クロメバル16、シロメバル17。[下北半島産 21cm SL・226g]SL 25cm前後。胸鰭は15本軟条。身体は左右に側扁(平たい)して全体に黒味が強くやや赤味がかる。胸鰭軟条はアカメバル15、クロメバル16、シロメバル17。SL 25cm前後。胸鰭は15本軟条。身体は左右に側扁(平たい)して全体に黒味が強くやや赤味がかる。胸鰭軟条はアカメバル15、クロメバル16、シロメバル17。[写真だけで同定を試みていただいたものです。稚魚]SL 25cm前後。胸鰭は15本軟条。身体は左右に側扁(平たい)して全体に黒味が強くやや赤味がかる。胸鰭軟条はアカメバル15、クロメバル16、シロメバル17。[写真だけで同定を試みていただいたものです。稚魚]SL 25cm前後。胸鰭は15本軟条。身体は左右に側扁(平たい)して全体に黒味が強くやや赤味がかる。胸鰭軟条はアカメバル15、クロメバル16、シロメバル17。[写真だけで同定を試みていただいたものです。クロメバルである可能性もあります。稚魚]SL 25cm前後。胸鰭は15本軟条。身体は左右に側扁(平たい)して全体に黒味が強くやや赤味がかる。胸鰭軟条はアカメバル15、クロメバル16、シロメバル17。[写真だけで同定を試みていただいたものです。稚魚]
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★★
      一般的(流通量は普通)
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属(旧メバル)

    外国名

    学名

    Sebastes inermis Cuvier,1829

    漢字・学名由来

    漢字 赤目張 Akamebaru
    由来・語源 「目張」は「「目丸」でもあり、目が大きいという意味。
    「赤」は同一種とされてきたメバルが3種に分かれるとき、赤茶色のタイプであったため。
    メバルの小種名、 inermis をアカメバルが引き継ぐ。
    メバルの分類の歴史
    〈カサゴ科メバル屬メバル Sebastes inermis (Cuvier et Valenciennes)〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)・『魚類の形態と検索』(松原喜代松 岩崎書店 1955)
    〈アカメバル、クロメバル、キンメバルなどゝ區別せられ是等は多少住所が違っている為に各ゝを別種とする學者もあるが、是等は同一種の異型とみるべきである〉。『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)
    〈カサゴ目フサカサゴ科メバル亜科メバル 黒色型・赤茶型・白色型〉。『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会 2000年12月20日)
    2008年に3種に分かれる。
    黒色型=クロメバル/Sebastes ventricosus Temminck & Schlegel, 1843
    赤茶型=赤メバル/Sebastes inermis Cuvier, 1829
    白色型=シロメバル/Sebastes cheni Barsukov, 1988
    Cuvier
    バロン・ジョルジュ・レオポルド・クレティアン・フレデリック・ダゴベール・キュヴィエ(Baron Georges Léopold Chrétien Frédéric Dagobert Cuvier 1769-1832)。フランスの分類学者。キュビエとされることが多い。スエーデンのリンネ、フランスのビュフォンの分類体系に解剖学や古生物学などを加味して現在の形の礎を作った巨人のひとり。

    地方名・市場名

    メバル
    備考古くは。 

    生息域

    海水魚。沿岸のガラモ場、アマモ場。
    北海道〜長崎県の日本海側、岩手県、相模湾〜紀伊水道の太平洋側、瀬戸内海、宮崎県。朝鮮半島東岸。

    生態

    ■ 卵胎生。11月前後に交尾、12月から2月に出産される。
    ■ 浅い岩礁域・藻場に生息。
    ■ 北海道から九州、朝鮮半島。
    ■ 仔魚期には小型の甲殻類、成魚になると小魚、エビなどをエサとする。
    ●メバル3種(クロメバル、アカメバル、シロメバル)は共通。

    基本情報

    北海道〜九州、朝鮮半島の浅場に生息する。旧メバルであるクロメバル、シロメバル、アカメバルは流通上、区別しない。むしろ沖合にいるウスメバルが「沖めばる」、本種など3種類が「めばる」のまま流通している。
    浅場にいるメバルはやや高値安定で関東などではあまりスーパーでは見かけなくなっている。
    珍魚度 珍しい魚ではないがメバル3種は同定が難しい。その分、種をはっきりさせての入手は難しい。

    水産基本情報

    市場での評価 入荷量はあまり多くはない。高値。
    漁法 刺し網、定置網、釣り
    産地 千葉県
    クロメバル、シロメバル、アカメバルは共通。

    選び方

    味わい

    クロメバル、シロメバル、アカメバルは共通。
    旬は初夏。冬から春は漁の最盛期で比較的安いのでもうひとつの旬。旬はわかりにくい。夏の魚とされていたこともあるが、必ずしもそうとは言えない気がするので、調べているところ。
    鱗は軟らかくて取りやすい。皮はしっかりしている。骨は軟らかい。
    透明感のある白身。熱を通しても硬くならない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    アカメバルの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ)、焼く(塩焼き)、汁(潮汁、しょうゆ汁、みそ汁)、生食(刺身、焼霜造り、皮霜造りなど)、揚げる(唐揚げ)

    アカメバルの煮つけ メバルは関東では煮つけ魚という認識がある。これがまことに妥当なところで、煮つけて硬くならず、身離れがいい。クセのない白身なのに調味料に負けないうまさがある。
    水洗いしてずぼ抜きにして内臓を取る。肝などは腹にもどしておく。湯通しして冷水に落とし、ぬめりや残った鱗を流す。水分をよくきり、酒・砂糖・醤油・水(調味料はお好みで)でこってり甘辛く煮る。

    アカメバルの塩焼き 水洗いして水分をよくきる。肝などは腹にもどしておく。振り塩をして1時間以上寝かせて焼き上げる。皮にうま味があり、身に甘味と上品な味がある。身離れがよく非常にうまい。1尾ではもの足りなく感じる。
    アカメバルのみそ汁 小型などは汁にするといい。みそ、酒塩などお好みで。ここでは小振りのものを水洗いする。水分をよくきり半割にして湯通しする。冷水に落として残った鱗とぬめりを流して水分をよくきる。これを水から煮出してみそを溶く。
    アカメバルの唐揚げ 唐揚げはメバルの定番料理だ。水洗いして水分をよくきり、大型は開き、小型はそのままで切れ目を入れるだけでいい。片栗粉をまぶしてじっくり二度揚げする。硬い頭部から中骨までじっくり揚げると丸ごと食べられ、とても美味。
    アカメバルの刺身 7月の活魚を使って刺身にした。水洗いして三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を取る。皮を引いて薄く切りつける。活魚なので当日は硬いと感じるほどだが、脂が豊かで非常においしい。2日以上置くとうま味が増してくる。
    アカメバルの焼霜造り 旬の初夏や活魚でなければ刺身よりも皮を生かした焼霜がいい。水洗いして三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を取る。皮目をあぶり、冷水に落として粗熱をとって水分をよくきる。皮と皮直下にうま味があり、身(筋肉)に甘味がある。

    好んで食べる地域・名物料理

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    加工品・名産品

    釣り情報

    メバル竿というのがある。2メートル上の柳のように軟らかな竿である。これに胴つきの2~3本のハリをつけ、小エビやときにドジョウ、活けのカタクチイワシ、イカナゴなどを餌に釣る。素晴らしいヒキ込みに竿は弓なりになる、1匹、待って2匹と連になると折れんばかりに曲がるのを耐えて総てのハリにかけるのがこの釣りの醍醐味である。

    歴史・ことわざ・雑学など

    ■ 山形県鶴岡市で「天口ふじな」は「大きな口あけて上を向くな」という意味だという。[いな舟 山形県鶴岡市]

    参考文献・協力

    協力/小嶋純一さん(千葉県)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)
  • 主食材として「アカメバル」を使用したレシピ一覧

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