ヒレグロメヌケ

Scientific Name / Sebastes borealis Barsukov, 1970

代表的な呼び名メヌケ

ヒレグロメヌケの形態写真

SL 67cm前後になるとされるが、もっと大きくなると思う。メヌケ類ではいちばんずんぐりしている。胸鰭の上後半は丸い(全体に丸く見える)。背鰭・腹鰭・尻鰭・尾鰭の縁辺は黒い(はっきりしない場合もある)。頭部背の部分に暗色横縞がない。眼窩下縁に棘がない。頭頂に棘(細長く表面だけが出ている)がある。涙骨の棘は下に向かって棘状に伸びない。[38cm SL ・1.715kg]
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SL 67cm前後になるとされるが、もっと大きくなると思う。メヌケ類ではいちばんずんぐりしている。胸鰭の上後半は丸い(全体に丸く見える)。背鰭・腹鰭・尻鰭・尾鰭の縁辺は黒い(はっきりしない場合もある)。頭部背の部分に暗色横縞がない。眼窩下縁に棘がない。頭頂に棘(細長く表面だけが出ている)がある。涙骨の棘は下に向かって棘状に伸びない。[38cm SL ・1.715kg]SL 67cm前後になるとされるが、もっと大きくなると思う。メヌケ類ではいちばんずんぐりしている。胸鰭の上後半は丸い(全体に丸く見える)。背鰭・腹鰭・尻鰭・尾鰭の縁辺は黒い(はっきりしない場合もある)。頭部背の部分に暗色横縞がない。眼窩下縁に棘がない。頭頂に棘(細長く表面だけが出ている)がある。涙骨の棘は下に向かって棘状に伸びない。頭部背の部分に暗色横縞がない。頭頂に棘(細長く表面だけが浮き出ている)がある。眼窩下縁に棘がない。口腔膜、腹腔膜は黒い。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属

    外国名

    学名

    Sebastes borealis Barsukov, 1970

    漢字・学名由来

    漢字/鰭黒目抜 Hireguromenuke
    由来・語源/背鰭・腹鰭・尻鰭などの縁辺が黒いことから。

    地方名・市場名

    メヌケ[目抜け]
    場所関東周辺の市場 

    生息域

    海水魚。水深100-600mに多く1200mよりも浅場。
    北海道オホーツク海沿岸、北海道〜岩手県までの太平洋沿岸。
    オホーツク海、千島列島、カムチャツカ半島南岸〜ベーリング海・アリューシャン列島、アラスカ湾〜カリフォルニア州南部。

    生態

    基本情報

    東北でも希に揚がるが生息域は国内産目抜け類の中でもっとも北に生息域をもち、主に北海道羅臼などが産地だ。メヌケ類のなかでもっとも大きくなる。
    1970年まで学名がなく、和名はその後についたはずだ。古く北洋漁業などで20kgもある大型の「目抜」が水揚げされていたという人がいるが、その正体が本種であった可能性が高い。
    オオサガと比べると入荷量は少なく、オオサガと比べると少しだけ安い。
    珍魚度 流通量はメヌケ類の中ではいちばん少なく。羅臼など産地でなければ手に入りにくい。

    水産基本情報

    市場での評価/入荷量は「目抜け」のなかでもいちばん少ない。非常に高価。
    漁法/刺網
    産地/北海道、青森県、岩手県

    選び方

    触って張りのあるもの。赤が強いもの。鰓が赤いもの。

    味わい

    旬は秋〜春ではないかと思う。
    鱗は細かく薄く取りやすい。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くはない。
    透明感のある白身だが、時間が経つと少し白濁する。束状の筋繊維はなくスポンジ状で脂などは混在して熱を通すと液化する。血合いはやや強い。熱を通しても硬く締まらない。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ヒレグロメヌケの料理・レシピ・食べ方/煮る(煮つけ、鍋、内臓などの塩ゆで)、焼く(漬け魚、塩焼き)、生食(皮霜造り、刺身)、汁(潮汁、みそ汁)、揚げる(みそ汁)

    ヒレグロメヌケの煮つけ 頭部、かま下などと肝、胃袋などを集めて置く。切身使ってもいいが、大型なのであらを使った方が合理的だ。湯通しして、冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを酒・しょうゆ・水で煮る。みりん、砂糖を使ってもいい。要するに煮つけは好みに仕立てるのがいいのだ。皮も身も柔らかく、どことなく脂の存在を感じる。非常に味わい深い。

    ヒレグロメヌケの鍋 水洗いして刺身にしたりムニエルにしたりしたときの切れ端、あらを集めて置く。湯通しして冷水に落として残ったぬめりや鱗を流す。水分をよく切っておく。昆布だしに酒・塩で味つけする。場合によってはだしを使ってもいい。このつゆで野菜と一緒に煮ながら食べる。食べるときはつゆと一緒に。もの足りなかったらポン酢か柑橘しょうゆで食べる。
    ヒレグロメヌケの潮汁 あらや鰭際、中骨などを集めて湯通しする。冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを昆布だしで煮だして酒・塩で味つけする。濃厚でいながら後味のいい上質の汁になる。みそ味にしてもいい。
    ヒレグロメヌケの白みそ漬け(西京漬け) 目抜け類は古くから漬け魚の材料として重要であった。今では高すぎてとても加工業者が使えるものではなくなったが、自家用にはぜひ作ってみて欲しい。振り塩をして表面の水分をだし、白みそ(ここでは京都市内の白みそ)をみりんでゆるめた時に1日以上漬け込む。焼いても硬くならず、筋肉の層にばらけて甘味がある。非常に美味だ。
    ヒレグロメヌケの塩焼き 焼いても硬くならず、筋肉・皮周辺がとてもジューシーでゼラチン質に富んでいる。ここではカマの部分に振り塩をして1時間以上寝かせてじっくりと焼き上げた。皮の香ばしさと、ゼラチン質の食感、身の甘さが感じられてとても味わい深い。
    ヒレグロメヌケの天ぷら 身(筋肉)は筋繊維があまり感じられず、スポンジのようで網目状の中に脂が混在している。切り身にして小麦粉をまぶして衣をつける。高温で揚げる。身はふんわりとふくらんで中に空洞ができ、食べると豊潤で甘みがある。実にうまい。
    ヒレグロメヌケの皮霜造り 身色は微かに赤みがかり、繊維質にかけて食感が単調である。ここに皮目のうまさをプラスする。三枚に下ろし、血合い骨と腹骨を取る。皮に湯をかけ氷水に落として粗熱をとり、水分をよくきる。これを刺身状に切る。皮に味があり、また食感がある。嚙むほどにうま味が出てくる。
    ヒレグロメヌケの刺身 水洗いして三枚に下ろして血合いを切る。ここでは背の方を皮を引き刺身にした。これが実にうまい。柔らかく食感がいいとは言えないが、これは市場流通してきたからだろう。産地では食感もいいのかも。うま味性分からくる甘味と、魚らしい風味が感じられてとてもうまい。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)
  • 主食材として「ヒレグロメヌケ」を使用したレシピ一覧

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