オキカサゴ

Scientific Name / Helicolenus avius Abe & Eschmeyer, 1972

オキカサゴの形態写真

体長25センチ前後になる。やや側扁し側線の上下に不定形の暗色斑がある。浮き袋がない。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★
      知っていたら達人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★★
      一般的(流通量は普通)
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系カサゴ目カサゴ亜目メバル科ユメカサゴ属

    外国名

    学名

    Helicolenus avius Abe & Eschmeyer, 1972

    漢字・学名由来

    漢字 沖笠子、沖瘡子
    由来・語源 ユメカサゴに比べて遙か沖合に生息するため。「ゆめかさご」は田中茂穂の命名したもの。由来などは不明。地方名にユメカサゴはなく田中茂穂の独創だと思う。
    Abe
    阿部宗明(あべ ときはる Abe Tokiharu 1911-1996)。魚類学者。田中茂穂の後継者。多くの魚を記載。国内だけではなく、「新顔の魚」にて輸入、海外で漁獲される魚の魚名も多数つけている。

    地方名・市場名

    カサゴ
    備考単に。 

    生息域

    海水魚。天皇海山。水深450メートル〜600メートル。

    生態

    基本情報

    ユメカサゴ属で近海のユメカサゴは小売り店などで見かけることがほとんどなく、輸入もの、遠洋ものが主流となっている。
    天皇海山でとれる本種もスーパーなどでしばしば見かけるもの。
    主に開き干しなどになって、やや高価。
    また冷凍流通し、煮つけ用などとして売られている。
    飲食店などの煮つけ用食材としても重要。
    オキカサゴの斑紋全体に赤く側線の上下に褐色の不定形の斑文がある。
    オキカサゴの歯上あごの吻端に歯(歯塊)が突出している。

    水産基本情報

    市場での評価 冷凍魚、加工品として流通。値段はやや高め。
    漁法 底曳き網
    主な産地 アメリカ、宮城県

    選び方

    ほとんどが冷凍品、加工品。冷凍焼けして乾いていないもの、変色していないものを選ぶ。

    味わい

    冷凍流通する。
    鱗は取りやすく、皮はしっかりしている。
    皮周辺にゼラチン質の層がある。
    白身でほどよく繊維質で身崩れしにくい。
    身離れがいい。
    いいだしが出る。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    調理法 煮つけ、塩焼き、汁(潮汁、潮汁、鍋物、ブイヤベース、トマト煮など)
    煮つけ 煮つけは絶品。甘辛く煮つけるといい。
    塩焼き 非常に美味。皮目が香ばしく焼き上がり、みはしっとりとして甘みがある。
    みそ汁、潮汁などにしてよいだしが出て、身、皮なども美味である。洋風にトマトで煮込む、ブイヤベース、鍋物にも利用できる。
    オキカサゴの煮つけ煮つけ 近海のユメカサゴに負けず劣らず、非常においしい。特に冷凍流通が多いので煮つけには最適。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品


    オキカサゴの開き干し開き干し やや高値の干物として流通する。商品名は「カサゴ」。

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『原色魚類大図鑑』(安倍宗明 北隆館)
  • 主食材として「オキカサゴ」を使用したレシピ一覧

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