モエビ

Scientific Name / Metapenaeus moyebi (Kishinoue,1896)

モエビの形態写真

体長12mm、頭棟甲長33mm前後になる。全体に青みがかる。額角の上円に6-8本(通常7)。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目根鰓亜目クルマエビ科ヨシエビ属

    外国名

    学名

    Metapenaeus moyebi (Kishinoue,1896)

    漢字・学名由来

    漢字 藻蝦、藻海老
    由来・語源 アマモ場(藻場)に多いエビという意味合い。
    ザルエビ/「笊蝦」で1笊いくらで売るという意味合い。静岡県浜名湖周辺(20180707)
    Kishinouye
    岸上鎌吉(きしのうえ かまきち 慶応3年〜昭和4年 1867-1929)。東京帝国大学教授。動物学者・水産学者。水産学の黎明期に甲殻類、棘皮動物、魚類など様々な分野を研究した。

    地方名・市場名

    ザルエビ
    場所静岡県浜名湖 備考小さいエビなので笊(ざる)に入れて売られていたためか。 参考掛川スーパー 
    オオゾウエビ
    場所岡山県笠岡市 備考ヨシエビと混同している可能性がある。 

    生息域

    海水生。内湾の水深20メートル前後に泥底、アマモ場。
    東京湾以南、浜名湖、三河湾、伊勢湾、瀬戸内海、有明海、八代海。
    インド沿岸、東南アジア沿岸。

    生態

    産卵期は7月下旬から9月下旬。

    基本情報

    内湾に普通に見られた中型のエビ。クルマエビについで商品価値の高かったとも。今やヨシエビ属ではもっとも漁獲量が少ないのではないかと思う。

    水産基本情報

    市場での評価 非常に希に入荷してくる。主に産地周辺で取引されている。高い。
    漁法 底曳き網、定置網
    産地 岡山県、静岡県など

    選び方

    古くなると退色して白っぽくなる。

    味わい

    旬は不明。
    小エビとでもいえそうな大きさで殻は比較的柔らかい。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    モエビの料理法/揚げる(天ぷら、素揚げ)、煮る(塩ゆで)
    ザルエビの天ぷら
    モエビのかき揚げ むきえびにして、水分をよくきる。これを香りのある野菜(三つ葉、せり、玉ねぎ)などと合わせて、小麦粉をまぶして、衣に混ぜ込んで揚げる。ほんの少し殻を残すと香ばしくなる。エビらしい甘味が強く食感もいい。かき揚げ材料としては最上級だと思う。

    モエビの素揚げ 軽く水洗いして水分をよく切る。額角と尾羽根の先、剣を切り取る。これをそのまま油で素揚げにする。殻がとても香ばしく、とても甘味が強くエビらしい風味も強い。
    モエビの塩ゆで いちばん簡単な料理であるかも。水洗いして水分をよくきる。これをやや強めの塩を入れた湯で数分ゆでる。ゆでることで甘味がぐんと増える。殻が剥き安いので食べやすいのもいい。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    同定者/駒井智幸(千葉県立中央博物館)
    『日本産エビ類の分類と生態 Ⅰ.根鰓亜目』(林健一 生物研究社)
  • 主食材として「モエビ」を使用したレシピ一覧

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