
SL 50cm前後になる。サバフグ属のなかでは比較的体高がある。鰓孔は黒くない。腹部と背部に小さな棘がある。頭部から背にかけてある小さな棘は背鰭起部(背鰭の一番前)近くまで続く。
ドクサバフグの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
-
魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★ 知っていたら達人級 |
★ 食用として認知されていない |
🤚 食用不可 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系フグ目フグ亜目フグ科サバフグ属
|
外国名 |
Lunartail puffer
|
学名 |
Lagocephalus lunaris (Bloch and Schneider, 1801)
|
漢字・学名由来 |
漢字 毒鯖河豚
由来・語源 毒のあるサバフグの意味。 Bloch Marcus Élieser Bloch(マルクス・エリエゼル・ブロッホ 1723-1799 ドイツ)。医師、博物学者。ヨハン・ゴットロープ・テアエヌス・シュナイダー(Johann Gottlob Theaenus Schneider)とともに『110の画像付分類魚類学』を刊行。 Schneider Johann Gottlob Theaenus Schneider(ヨハン・ゴットロープ・テアエヌス・シュナイダー 1750-1822 ドイツ)。博物学者。マルクス・エリエゼル・ブロッホ(Marcus Élieser Bloch)とともに『110の画像付分類魚類学』を刊行、完成させた。
|
地方名・市場名 [?] |
|
生息域 |
海水魚。
相模湾、駿河湾、静岡県浜名湖、鳥取県名和町、山口県深川湾、宮崎県延岡、長崎県生月島北西、鹿児島県串木野沖、東シナ海大陸棚域。
朝鮮半島、黄海、済州島、中国東シナ海・南シナ海沿岸、台湾、 |
生態 |
ー |
基本情報 |
身にも毒があり、食用不可のフグ。
問題なのは無毒のサバフグ類などに非常に似ていること。
南シナ海、インド洋などに生息するフグで、遠洋漁業に混ざったり、輸入フグに混ざって重大な中毒事故を起こしている。
また近年、日本近海でも北上傾向にあり、どこで漁獲されるか予測がつかない。無毒なサバフグ類の流通上の脅威となっている。
食用不可。フグの調理は一般人は原則的に行なわないこと。  ドクサバフグ(上)、クロサバフグ(中)、シロサバフグ(下)の見分け方
3種の共通点 鰓蓋をめくった内側も周辺部もはっきり黒くない。背中・腹部に棘もしくは棘条の突起がある。
背中の棘 ドクサバフグ のみ背中の棘は背鰭起部近くまで達する。
体高 ドクサバフグ がいちばん高い。当然同じ体長なら ドクサバフグ がいちばん重い。 |
水産基本情報 |
ー |
選び方 |
ー |
味わい |
猛毒/卵巣
強毒/筋肉、皮膚、肝臓、精巣、腸、胆嚢、脾臓、腎臓
食用不可。フグの調理は一般人は原則的に行なわないこと。 |
栄養 |
ー |
寄生虫 |
ー |
食べ方・料理法・作り方 |
ー |
好んで食べる地域・名物料理 |
ー |
加工品・名産品 |
ー |
釣り情報 |
ー |
歴史・ことわざ・雑学など |
■鹿児島県でもときどき水揚げされる。
■静岡県、長崎県、山口県、鳥取県などで見つかっている。また鹿児島県ではときどき水揚げがあるという。
■福岡市で1960年、ベトナム沖でとれた「サバフグ」と思われる冷凍魚肉を食べるなどして、死者を出す事件が起きている。このときはまだドクサバフグのことが知られていなくて、国内に筋肉に強毒のあるフグが皆無だったことにもよる。
■近年中国から輸入される食品が問題化されているが、そこに「ドクサバフグ」の文字がある。丸のままなら見分けようがあるが、フィレになったら科学的に分析するしかない。これなど気をつけようがない。 |
参考文献・協力 |
協力/小林健志さん(宮崎県) 伊東正英さん(鹿児島県南さつま市)
『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本近海産フグ類の鑑別と毒性』(厚生省生活衛生局乳肉衛生課 中央法規出版) |
-
-
関連コンテンツ