ブリ

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1mを超える。紡錘形。小離鰭がなく、測線上に稜鱗がない。主顎背後角は角張る(ヒラマサでは角が丸い)。胸鰭と腹鰭は同じ長さ。[12月06日 85cm・10.2kg]
1mを超える。紡錘形。小離鰭がなく、測線上に稜鱗がない。主顎背後角は角張る(ヒラマサでは角が丸い)。胸鰭と腹鰭は同じ長さ。[羅臼 7月12日 83cn・8kg]
関東でイナダ、関西でツバス、ハマチ、九州でヤズ、富山県氷見でフクラギと呼ばれる30cm〜40cmサイズ。
関東でワカシ、静岡県でワカナゴ、富山県氷見でコズクラ、徳島県でツバスと呼ばれる15cm〜30cmサイズ。
山形県、富山県でアオコ、愛知県でアブコ、九州北部でワカナゴ、高知県でモジャコ(藻雑魚)と呼ばれる10cm以下のまだ縞模様の残るもの。
主顎背後角は角張る。ヒラマサでは角が丸い。
胸鰭と腹鰭はほぼ同じ長さ。ヒラマサは腹鰭の方が長い。
稜鱗(ぜんご)は尾の部分のみにあり、背鰭・尻鰭と尾鰭の間に離鰭(小さな鰭)はない。

ブリとヒラマサは見た目がそっくり

全関連コラム

珍魚度・珍しさ
いつでも手に入る
魚貝の物知り度
知らなきゃ恥
食べ物としての重要度 ★★★★
重要
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
動物門脊椎動物門硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目アジ科ブリモドキ亜科ブリ属
外国名
Japanese amberjack
学名
Seriola quinqueradiata Temminck and Schlegel, 1845
漢字・学名由来

漢字 鰤 Standard Japanese name / Buri
由来・語源 基本的にブリという種の大型に対する呼び名。
魚へんに「師」とかくのは旧暦師走に美味であるからは俗説だと思う。
『魚鑑』に〈唐韻(唐の時代に作られた発音の書)にいふ鰤(し)は老魚なり。鰤(し)の字ぶりと訓す〉。
■「ぶり」は大型になると脂が多く、死んでもあまり早く死後硬直しない。だから手に持って「ぶらぶら」するために「ぶら」がブリに転訛したもの、ではないかという説もある。
■ 「『大言海』にあぶらの転訛であり、脂肪の多いことから〈あぶら〉→〈ぶら〉→〈ぶり〉」
■ 「江戸時代の『日本山海名産図絵』に〈老魚の意をもって“年経(へ)りたるを”“老(ふ)り”により『ふり』の魚という。濁音にいいならわしたり〉」
■ 「身が赤くて“ぶりぶり”しているため」
■ 「雪の降る頃によく捕れて、味もよいので〈降りの魚〉の意」
■ 「頭魚、丸い頭の魚、丸くて大きな頭の〈丸〉を〈つぶり〉というの〈つ〉を省いたもの。
〈アヂ科ブリ亜科ブリ屬 ブリ〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)
シーボルト 日本動物誌/ファウナ・ヤポニカ(Fauna Japonica ) フィリップ・フランツ・フォン・シーボルトとその後継者、ハインリヒ・ビュルゲルなどが標本を持ち帰り、川原慶賀(江戸時代の長崎の絵師)が図を書いたもののひとつ。オランダライデン王立自然史博物館のシュレーゲルとテミンクが記載。

Temminck
コンラート・ヤコブ・テミンク Coenraad Jacob Temminck(1778-1858 オランダ) シュレーゲルとともにシーボルトの持ち帰った脊椎動物を整理、記載。『Fauna Japonica』(日本動物誌)を執筆。
Schlegel
ヘルマン・シュレーゲル(Hermann Schlegel 1804-1884年)はドイツの動物学者。テミングとともにシーボルトの持ち帰った脊椎動物を整理、記載。『Fauna Japonica』(日本動物誌)を執筆。
地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。
北海道〜九州南岸、[鹿児島県種子島]、希に沖縄県、オホーツク海、太平洋、瀬戸内海、日本海、東シナ海。
朝鮮半島南岸・東岸、済州島、千島列島の太平洋沿岸、ピーター大帝湾。

生態

産卵場は房総半島、能登半島以南。
産卵期は南ほど早く2月から7月。
1年で32センチ前後、2年で50センチ前後、3年で65〜70センチ、4年で75センチ前後、5年で80センチを超える。
稚魚期は甲殻類、その後はイワシ類、アジ類、イカ類など食べる肉食魚になる。
水温の上昇とともに北に回遊、水温が下がってくると南下する。

基本情報

北海道から九州の沿岸域に生息している。比較的生息域の広いブリ属の中では極端に生息域が狭く、北海道から九州周辺に多い。成長すると1m以上になる大型魚だ。
多くの地域で大きさによって名前が変わる出世魚。手の平に乗るサイズからワカシサイズは値がつかず、直接人の口に入らないという点では未利用魚となり、イナダから値段がつき、流通、食用となる。
年取魚は西日本(富山県・長野県・岐阜県・愛知県を境にして)のブリ、東日本のサケと、年取り魚は東西で分かれる。粕汁の材料も西ではブリ、東ではサケが使われることが多い。
また産卵場所も回遊海域も北上傾向にあり、2009年にはオホーツク海の定置網にも入っている。2010年からは急激に漁獲量が増え、北海道が漁獲量で日本一になる。
歳時記では冬だが、実際にはむしろ春の魚だ。年取魚というのも旧暦で考えた方がわかりやすい。また北海道が一大産地となってからは明らかに夏から秋の魚でもある。
また瀬戸内海などではハマチといわれる50センチ以下の若魚を好んでいた。このハマチを養殖することは香川県で大正から昭和にかけて始まった。これが海水養殖の始まりとなる。そのため、ハマチは養殖魚の代名詞ともなっていた。この養殖はますます盛んとなり、現在ではスーパーなどにも年間を通して並び、養殖ブリの切り身のない日はないといった状況になっている。
ブリは天然ものも養殖物も全般に安いこともあり、刺身、照り焼きなど、総菜としても人気がある。
養殖魚もいいのだが、幼魚から成魚にかけて味が変わり、また季節によっても味が変わる。これをもっと楽しんでもらいたい。
珍魚度 いつでもどこでも手に入る日常的な魚だ。

養殖ブリ スーパーに並んでいた養殖切り身。この切り身は今では小売り店の必須アイテムといってもいい。安くてボリュームがあって脂がのっている。昔は養殖といえば「はまち」だったが、今は「ぶり」だ。

水産基本情報

市場での評価 天然ものは入荷量が増えている。まとまってとれる若魚などは非常に安く、ほとんど市場価値のないときもある。5㎏以上は高値となり、10㎏以上はときに超高級魚ともなる。
養殖ものは年間を通じて入荷量が多く、安定した価格を維持している。
漁法 巻き網、定置網、釣り
天然産地 北海道、長崎県、新潟県、富山県、石川県、京都府、島根県、鳥取県、千葉県
養殖産地 鹿児島県、愛媛県、大分県、長崎県、香川県、熊本県
● ブリ養殖(ハマチ養殖)は昭和の初めに香川県引田町(現東かがわ市)安戸池で野網和三郎によりはじめられた始められた。
北海道産ブリ 国内でももっとも早く旬を迎え、晩夏から秋にかけて市場を席巻するほどとなっている。特に羅臼産など高値をつけることがあり。ブリは西日本という概念はとても古い。

選び方・食べ方・その他

選び方

全体に丸みがあり、身に張りのあるもの。鰓が鮮紅色であるもの。

味わい

産地産地で旬が異なる。旬は北海道の夏から本州、四国、九州の春で、近年4月、5月でも脂の乗った個体が揚がる。消費地では、じょじょに年間を通して脂ののった個体が手に入るように変わりつつある。
ブリサイズ(1メートル前後)/ブリの旬は産地で変わる。
北海道オホーツク海側で7月から初冬。
本州では年末から春が旬だが、量的なことを加味すると旬は2月、3月になってからだ。産地によっては晩春になってとれはじめ非常に脂がのっているものがある。
40cm〜70cm/やはり秋〜春で寒い時季の方がいい。
養殖ものは常に脂がのっている。
鱗は細かく取りにくい。大型はすき引きしてもいい。皮は厚くしっかりしている。
白身で血合いが赤く美しい。大型は前部に脂が多く真ん中は筋が少なく均質だが、やや脂は少ない。尾に近い部分は食感が強く別種のうまさがある。
熱を通しても硬く締まらない。アラなどからいいだしが出る。

栄養

良質のタンパク質を豊富に含む。養殖ものの方が天然ものよりも脂が多く、脳を活性化させるDHA、血栓などを防ぐ働きをするEPAを豊富に含んでいる。ビタミンBIとB2が多いのも特徴で不眠症の緩和や疲労感を和らげ、中性脂肪を下げる、皮膚を健全に保つなどの働きをする。

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ブリの料理法・調理法・食べ方/生食(刺身、漬け、カルパッチョ、セビーチェ)、煮る(ぶり大根、煮つけ)、焼く(照り焼き、幽庵焼き、みそ漬け、塩焼き)、汁(吸い物、鍋、しゃぶしゃぶ、粕汁)、ソテー(フライパン照焼、ステーキ、ごま油焼き)
ブリの刺身 1月に揚がった10kg近いブリの刺身。本種は締めたばかりでも脂が馴染み、うま味がある。脂がのっているためにあまり硬くない。血合いにまで脂を感じるほどで室温で表面が溶ける。口に入れると脂から来る甘味に魚らしい微かな酸味が感じられる。しょうゆとわさび、一味唐辛子としょうゆ、大根下ろしとしょうゆで食べてもいい。しょうゆをはじくほどに脂が豊かであまりたくさんは食べられないが美味。

秋・北海道産ブリの刺身 10月に北海道から入荷してきたもの。サケの定置網にブリということで最初は戸惑いもあったようだが、最近では北海道を代表する秋の味覚に。思った以上に脂がのっていてしかも味も抜群にいい。秋になると北海道産を探す人も多い。
ワラサの刺身(ガンドの刺身、メジロの刺身) 年明けに相模湾で揚がった60cm級。秋になると脂がのりはじめ、冬にピークを迎える。脂の甘さに血合いの酸味、ほどよい食感と、ブリの中でもワラサ級の刺身が好きという人多し。
ツバスの刺身(イナダの刺身) 全長35cmほどの兵庫県明石産ツバスを刺身にしたもの。適度に脂があって酸味に魚らしい味を感じることが出来る。ここではわさびじょうゆだが、しょうがとも一味唐辛子とも生の青唐辛子との相性もいい。ていねいに出荷されてきたものはあなどれぬ味だ。
わかしの刺身(ブリの若魚の刺身) それぞれのお国の呼び名で考えていただきたい。今回のものは全長30cmほどだが、感覚的には関東ではワカシくらいかなと考えた。人によってはイナダかも。まだ水っぽいはずだが、小田原の優秀な定置網が活け締めにしたもので、非常に味わい深い。とてもブリの若魚だとは思えないうまさだ。
ブリ尾の身の刺身 イナダ以上で寒い時季の脂がのったものがいい。尾柄部(尾鰭の前方)から大きさによって違うがブリサイズなら10cm以上の部分は筋と血合いが多い。この部分はあら煮や揚げ物に使われることが多いが、実は身(筋肉)の中でももっとも味のある部分なのだ。しかも食感が強く、体幹部分とは別種のうまさが楽しめる。
わかしの刺身隠し塩(ブリ幼魚の刺身隠し塩) 全長20cm前後、重さ120g前後のサイズを刺身にする。水洗いして三枚に下ろし、腹骨を取り皮を引く。血合いを切り取る。まな板などに並べ、かなり上の方から焼き塩などを振る。そのまま食べてみて塩を感じない程度の塩加減だ。これで少々味わいに欠ける小型のブリが上々の味になる。
ワカシのセビッチェ(わかなごのセビッチェ) 30cmクラス以下はやはりうま味も脂の甘味も少なくもの足りない味わい。これをセビッチェにする。小さめに切り、ライムと塩、辛い唐辛子とマリネにしたもの。テキーラに合う。
ワラサのづけ(ガンドのづけ、マルゴの漬け) 相模湾産ワラサを刺身にして残ったものを、しょうゆ、みりん、半殺しのごま、しょうがで漬け込んだもの。そのまま食べてもいいし、丼飯にのせて食べてもいい。また湯をかけて食べると朝ご飯に最適である。

鰤大根(ぶり大根) あらと大根をしょうゆ、みりん、酒の味つけでじっくり煮たもの。長時間煮込むと骨まで食べ尽くすことができる。ブリのだしがしみた大根の味はブリよりも美味とも言われている。酒の肴にもいいし、なによりもご飯に合う。2日、3日と煮返しながら食べてもうまい。


ワカナゴの煮つけ 尻尾まで含めても手のひらサイズのワカナゴを酢、しょうゆ、酒、少量の砂糖で煮つけたもの。辛みの強い三重県尾鷲市の唐辛子「虎の尾」を一緒に煮た。酢が利いているので暑い夏にさっぱりして爽やかな味。唐辛子の辛みもまた暑気を払う。
ワラサの塩煮(マルゴの塩煮・ガンドの塩煮) 全長60cmほどのを水洗いして切り身にする。これを強めの塩水で短時間で煮上げたもの。あっさりしたなかにブリらしいうま味が感じられる。ほぐしならが柑橘しょうゆ、ポン酢などで食べる。
ワラサのうおすき(がんどのすき焼き・マルゴのへか焼き・メジロの煮食い) ワラサなどのやや大きめサイズを水洗いする。これを三枚に下ろして一口大の切り身に。これを酒、しょうゆ、砂糖味の煮汁で煮ながら食べる。味つけはお好みで。適度に甘辛く煮上げた切り身が非常に美味。コンニャクは必須。
ブリのはりはり鍋 昆布だしに酒塩味。この煮汁で水菜と切り身を一緒に煮ながら食べる。煮加減はお好みで、水菜がはりはりとし、ブリの真ん中あたりは生というのがオススメだが、これもご自由に。一度に入れたものは必ず食べきりにして、また煮てまた食べきるのがいい。
ブリのしゃぶしゃぶ 個人的におすすめなのが「しゃぶしゃぶ」。脂の強い養殖ものや脂の強いブリを、お好みの火の通し方で、昆布だしのなかで洗いながら火を通して食べる。刺身よりも食べやすく、野菜などもとれるので健康的でもある。また刺身を多めに作り、生で食べ、しゃぶしゃぶで食べるというのもいい。
イナダのルーローハン風(魯肉飯) 豚肉などを八角を聞かせて炒め煮、ご飯にのせた台湾料理を魚に変えたもの。やや小さく切った魚の切り身をねぎやしょうが、にんにく、八角などと炒める。少し煮つめたらご飯にかける。甘辛い味と八角の香りが食欲をそそる。
ブリの真子煮 春になると九州などのスーパーに並ぶのがブリの真子。これを適宜に切り、煮汁のなかで花を咲かせるように煮る。春に成熟して脂の抜けたら本体よりも真子の方が人気があったりする。卵粒が小さくて甘味がありとてもおいしい。
ぶりかまの塩焼き うま味が一番強い部分は頭部と、胸鰭周り(かま)だ。ここに振り塩をしてできれば半日ほど寝かせる。これを炭火でじっくりと焼き上げていく。脂がにじみ出て炎があかがるのを避けながらていねいに焼き上げる。中は非常にジューシーで表面が香ばしい。思った以上に食べ出があるはず。
ブリの西京漬け(みそ漬け) できればワラササイズ以上で寒い時季の油がのったものがいい。水洗いして背の部分を切り身にする。振り塩をして1時間以上置き、表面に出て来た水分を拭き取る。白みそ(みそはなんでもいいが、基本的に関西の白みそが使いやすい)・みりんを合わせた地に1日程度つけ込む。焦げないように慎重に焼き上げる。ご飯のおかずにも、弁当のおかずにもいい。
ブリの照焼 水洗いして三枚に下ろし、ブリサイズは背と腹をわけて切り身にする。水分をよくきり、振り塩をする(必須ではない)。水分が出て来たら拭き取り、醤油・みりん・酒の地に半日から1日つけ込む。これを焦がさないように焼き上げる。最後にみりんを塗りながら仕上げる。酒の肴にもご飯にも合う。
ブリの醤油汁 中骨を適当に切る。湯通しして冷水に落として水分をよくきり、醤油洗いする。これを少し落ち着かせて水から煮出して、酒・醤油もしくはみりん・醤油で味つけして仕上げに振りショウガ。ネギたっぷりで食べると脂が豊かなので体が温まる。
ブリのみそ汁 ブリ(ワラサでもイナダでもいい)のあらを湯通しして、残った鱗やぬめりを流す。これを水(昆布だし)から煮てみそを溶く。野菜、みそなどはお好みのものを。ここでは三州みそを使った。強いうま味が出て、酒の肴にもご飯の主菜にもなる。
ブリのフライパン照り焼き 焼きものとしての照り焼きの難易度は高く、難しいが、フライパンを使って、照り焼き風にすると簡単。 切り身に小麦粉をまぶして多めの油でソテー。表面が香ばしくソテーできたら取りだし、そこに酒、しょうゆ、砂糖を加えて少し煮つめる。ここに切り身をもどしてからめる。
ブリの船場汁 本来はサバで作る「船場汁」をブリで作ったもの。中骨や切り落としの部分を集めて置き、振り塩をして水分が出て来たらきれいにぬぐう。これを水から煮出して、酒を加え大も入れて煮えたら出来上がり。驚くほどうま味豊かな汁になり、酒の後などにいい。
ワカシのごま油焼き 水洗いして三枚に下ろし、血合い骨を抜いて水分をよく噴いておく。これに小麦粉をまぶして、卵白を絡めてごま油でソテーする。ここではコチュジャンと酢を合わせたものをかけたが、塩味をつけて食べてもいい。

好んで食べる地域・名物料理

富山県、石川県など北陸、福井県、京都府、岐阜県(一部)、長野県(松本など一部)。山陰。北九州。太平洋側よりも日本海側で大小を問わずよく食べられている。
鮮魚 ハレ
刺身、焼きものなど 長野県松本市では古くは塩ぶりを食べていたが、近年は鮮魚を好んで食べている。ブリ(ふくらぎクラス以下も多いよう)の消費量も多いという。古くは産地から来ていた塩ぶりも今ではわざわざ鮮魚で作っている。
刺身 徳島県徳島市内ほか県西部では「一夜明けて元旦はぶりの刺身で祝う」。残ったぶりは塩焼きにして、白いごはんのおかずにいただく。『聞き書 徳島の食事』
いなだ 室生犀星『杏っ子』(1958)に〈盆にはそうめん何把とか、歳晩にはいなだの一尾とかを……〉とある。この「いなだ」はブリの塩漬け、もしくは塩漬けして干したものと思われる。
雑煮
雑煮 ●福岡県福岡市、岐阜県、長野県などではブリの入った雑煮が定番。
雑煮(岡山県備中町黒鳥)●正月に食べる雑煮では戦後に食べたブリを入れたものがおいしかった。ほかにはサケ、はいの子(オイカワの幼魚)も使った。野菜は大根とニンジン。[杉田成子さん 昭和2年生まれ]
塩鰤
盬鰤の煮ぶたし 「葱、大根、トウ芋(唐芋 サツマイモか?)などを使い、その上に切り身を置き、かぶるほどの水を入れて煮る」(中村汀女 1900〜1988 熊本県飽託郡画図村[現熊本市])『ふるさとの料理』(近藤永之介ほか 中央公論社 1955)


塩鰤
10kg上のブリを使い作ってみたもの。内臓を出し、腹骨の基部に包丁を入れる。全体、内臓の入っていた内側に塩をすり込み5日ほど寝かす。軽く水洗いして2〜3日干して水分を抜いた。冷蔵技術の未発達のとき富山湾、北陸、山陰など日本各地の産地で作られていたと推察する。消費するのは長野県、岐阜県、兵庫県、岡山県など山陽地方、九州北部など。
塩鰤
塩鰤焼き 暮れに買い込んだ塩鰤を焼き上げたもの。脂がのっていて実に濃厚な味。正月に食べる、年取の魚でもあるが、サケと比べても贅沢なものだった。[長野県松本市]
鮮魚
炊きこみ 「秋にさばやはまちがたくさんとれたときに作る」。「はまち」は三枚に下ろして小骨を取り、生じょうゆに20分くらい漬け込む。ご飯が炊けたら蒸らしの途中で漬け込んだ「はまち」を入れて混ぜ、ふたをしないでまた蒸らす。[『聞き書 徳島の食事』阿南市]
鮮魚
ブリの内臓の煮つけ(わたの煮つけ) 徳島県南部のブリの盛漁期は春だ。定置網に大量に入る。これを海南町宍喰では1尾丸ごとさばき、内臓をていねいに取りだして甘辛く煮つける。特に幽門垂(房状に垂れ下がった部分)は内部にある黄色い液体をていねいに押し出して、水洗いして使う。こってり甘辛く煮て、数日にわたって食べるのが宍喰流だ。[徳島県海部郡海陽町宍喰]
鮮魚
りゅうきゅう・あつ飯 生の魚の切り身(刺身)をたれ(しょうゆ、みりん、酒、ねぎ、しょうが、すりごまを合わせたもの)に漬け込んで置き、温かいご飯(熱々のご飯)にのせて食べるものなので「熱飯」という。お茶などをかけて食べてもいい。魚はマアジ、サバ、ブリ、カンパチ、サワラ。[大分県佐伯市、大分県北部]『酒と肴の文化地理 大分の地域食をめぐる旅』(中村周作 原書房)[大分県全域]『酒と肴の文化地理 大分の地域食をめぐる旅』(中村周作 原書房)
鮮魚
ヤズゴ・ヤズの背切り(皮つき刺身) 小型を三枚に下ろして腹骨・血合い骨を抜き、薄く切り離した刺身。全長40cmくらいまでを使うとのことだが、小さい方が皮が柔らかくておいしい。またこれに塩をして甘酢に漬けるものを、「酢漬け」という。酢漬けに大根やにんじんを加えたものを「なます」という。[長崎県平戸市度島]

鮮魚
博多雑煮 福岡県福岡市の元旦に食べられる豪華な雑煮。塩ブリ、かまぼこ、福岡特産のかつお菜、さといも、にんじん、干しシイタケ、だいこんなどブリ以外に3種の具を使う。だしは干し焼きあご(あごの焼き干し/ツクシトビウオもしくはホソトビウオを焼いて干したもの)でとる。福岡県福岡市の元旦に食べられる豪華な雑煮。
鮮魚
ブリのあんかけ ブリの切り身は塩を振り、半日ほどおく。鰹節だしに、酒、しょうゆ(薄口しょうゆ)で味つけ。吸い物よりもやや濃いめの味つけにする。これを水溶き片栗粉でとろみをつけてあんを作る。塩をしたブリの切り身をゆでて、皿に盛り、あんをかける。天盛り(上に)おろししょうがをのせる。『今も伝わる大阪のごはんとおかず』。大阪で寒い時期に食べる料理。(宮本智恵子編著 創元社 1984)
鮮魚
吸いもの(椀種) 吸いもの(吸いもん)●冠婚葬祭にでる吸いもの(すまし汁)にはまち(ブリ)を入れる。徳島県ではサワラとともに多用される。これは徳島県だけではなく西日本で広く作られているものだと思われる。[徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)、美馬町(現美馬市)]
鮮魚・塩鰤
粕汁うどん 正月に食べた塩鰤(塩ブリ)、また鮮魚のあらなどで作られる。みそと酒粕のまったりした味わいで、食べ飽きない味わい。この粕汁にうどんを入れるとまた食事としても成り立つ。正月の骨休みに大量に粕汁を作り、温めてうどんを入れる。まことに合理的だ。[兵庫県明石市『ピコ』]
塩鰤
鰤雑煮(長野県松本市) 「正月三が日の雑煮はきまっていた。おすましといって母が十二月ごろ味噌を煮て、その絞り汁を使った。短冊に切ったニンジン、大根、昆布、凍り豆腐と、鰤の小さなコマ切れのゆでたのを入れて、鰹節をかけて汁をそそいだ」(『松本そだち』丸山太郎 秋桜舎)
塩鰤
博多雑煮 博多(福岡県福岡市)では雑煮にブリの切り身を入れる。「焼きあご(ホソトビウオ、ツクシトビウオを焼いて干したもの)」でだしをとり、塩ブリ、かつお菜、サトイモなど具だくさん、贅沢に作る。

加工品・名産品

いなだ 石川県。ブリを開いて干し上げたもの。酒などに浸して食べる。
塩ぶり 富山県などで作られる。これが岐阜県飛騨地方に送られて「越中鰤(えっちゅうぶり)」と呼ばれるようになり、飛騨から長野県などに運ばれて「飛騨鰤(ひだぶり)」と呼ばれるようになり年取りの魚となる。
塩ぶり 岡山県倉敷市や備中町(現高梁市)では正月に塩ぶりを食べる。
開き干し 静岡県などで作られている。わかし、いなだ(若魚)クラスを開き干しに。
みりん干し 島根県松江市。小振りのものを半身にしてみりん干しに。
粕漬け 天然ブリを粕漬けにしたもの。非常に味がいい。『山下水産(福井県越前町)』
ふくらげの飯ずし 「ふくらげ(ブリの若魚)」を塩漬けにし、糀、ご飯、にんじんなどと漬け込んだもの。『千春丸(青森県鰺ヶ沢町 海の駅 あじ・彩・感)』
ぶり味噌煮 意外に珍しいのではないだろうか? 缶詰とは思えない美味しさだ。『気仙沼ほてい(宮城県気仙沼)』
三陸産ぶり 西京漬け やや甘めの味つけながら、ブリ自体が上質でとても美味しい。[阿部長商店 岩手県大船渡市]

巻鰤 塩をして乾かしたものを藁などで巻いたもの。薄く削り取って食べる。[味の近岡屋 石川県金沢市]
ぶりみりん干し ブリの切り身にしょうゆ、砂糖などで味つけして干し上げたもの。あっさりとした甘さでとても味がいい。[ぬしま鮮魚 徳島県海部郡海陽町宍喰浦]
ぶり焼き漬け ブリの切り身を焼き、しょうゆ、酒、砂糖などの地に漬け込んだもの。昔は新潟県の郷土料理だったが、市販品が多く見受けられる。[まえた 新潟県新潟市]
ぶり西京漬 ブリの切り身を酒、西京みそ(白みそ)、みりんなどを合わせたものに漬け込んだもの。甘さがほどよくとても両品である。[阿部長商店 岩手県大船渡市]
能登寒ぶり胃塩辛 ブリの胃を糀、塩、いしり(魚醬)などに漬け込んだもの。食感がよく、クセのない味で日本酒に合う。[玉地幸広 石川県鳳珠郡能登町]

釣り情報

関東では初夏の「わかし釣り」から、夏の「いなだ」、秋の「わらさ」、と季節を追って釣り方が変わる。小さな「わかし」ならサビキ釣りでも充分であり、コマセに群がるように数釣りができる。これが「いなだ」「わらさ」になるとオキアミの餌釣りに変わり、カッタクリになる。なかでもバラフグや種々の魚皮を材料とした疑似バリを使い手釣りするカッタクリは型もよい上に釣りとしての面白さ、奥の深さでファンも多い。また冬になるとイカ、アジ類など生き餌を使った「ぶり」釣りが伊豆半島などで行なわれる。

歴史・ことわざなど

季語歳時記/冬
歳暮鰤 年末年始の贈答用などとしても重要。糸魚川静岡構造線の東西で別れ、東はサケ。また前田家(石川県、富山県)では初代前田利家の頃から年取り魚としてブリをお歳暮に送る習慣があった。こては現在でも娘が結婚すると、その年は嫁ぎ先と、仲人に大きなブリをそれぞれ1尾送るならわしがある。嫁ぎ先ではこの半身を嫁の実家に返した。
嫁御どのぶり、婿どのぶり 「年末、大きな盬鰤が、勝手元にぶら下ると、すっかりゆたかな気持になったもので、新しい嫁先から、年末のつけ届け「嫁御どのぶり」「婿どのぶり」のしきたり、大きく吊された魚を、そんな家の奥に見出すのはほほ笑ましく、なんと巧い名前にしたものかと、感じ入ったものも子供時代のなつかしい思い出」(中村汀女 1900〜1988 熊本県飽託郡画図村[現熊本市])『ふるさとの料理』(近藤永之介ほか 中央公論社 1955)
嫁ぶり・嫁さんぶり 嫁ぎ先の家から嫁の実家にブリを1本丸ごと送った。これ嫁の実家では「押しずし」にして重箱に詰めて親戚縁者に配った。[島根県松江市]
年取り魚・正月魚
主に西日本で年取りの魚となる。徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)・徳島市などでもブリを年末、正月に塩焼きにして食べた。
恵比須と塩鰤の尾鰭 12月31日「恵比須大黒のほこらの前には鰤のヒレが一切皿にのせてそえてあった。どうぞ来年はヒレだけではなく、切り身が供えられるようにしてくださいという願いであったと思う」『松本そだち』(丸山太郎 秋櫻舎 増補復刻版 2011)
飛騨鰤 「年越し肴はぶりで、昔は牛の背で富山から飛騨高山を通って来たので『ひだぶり』と呼んでいた。」、「ゆでたぶりに人参、大根のなますが付いた」。『松本そだち』(丸山太郎 秋櫻舎 増補復刻版 2011)
鰤街道 越中富山(富山湾)水揚げされたブリは山越えで飛騨(岐阜県)、信州(長野県)まで運ばれた。この輸送路をさす。
越中鰤、飛騨鰤 飛騨では越中からくるブリを「越中鰤」、信州では飛騨から送られてくるブリを「飛騨鰤」という。
としとり 岐阜県古川(岐阜県飛騨市古川町)では〈正月よりもむしろこの「としとり(年取、大晦日)」に重きが置かれる。「ぶりや煮いかやカマボコなど、普段では食べられないようなご馳走を食べる習慣があった」〉飛騨古川 八ツ三旅館 女将 池田加津美『サライ』(1990 12/20)
北房ぶり市 2月の第1日曜日に開催される。300年以上の歴史を持つ、歳の市。岡山県真庭市下呰部]
歳とり・お節 〈大晦日の……。そして晩飯には歳とり料理として鯨汁や鰤・蒟蒻・昆布・鯣の煮付け、大根鱠といった組み合わせをやはり犬山椒の箸で食べる。〉、〈〔お節〕歳神さんに供える正月料理をお節という。飯と汁、大根・昆布・人参・牛蒡・里芋・塩鰤・蒟蒻・大根鱠などを木地椀も盛り、折敷に並べて供える〉。島根県安来市比田(広瀬町)。『能義奥の民俗』(畑伝之助 島根県文化財愛護協会 1967)
祭事・歳時
鰤分け神事(鰤読神事) 富山県射水群下村(現射水市)賀茂神社で元旦に営まれる。地区ごとで塩鰤が献納され、献納された魚を読み上げる。神事のあとに氏子全戸に分け配られる。
鰤市 飛騨に送られたブリは毎年太陰暦の12月19日(太陽暦の1月下旬から2月初旬)に高谷まで市をして売られた、これを鰤市という。
ぶりおこし 富山では11月〜12月にかけて雷が鳴り、北西風が吹き、海は荒れ模様となる。この嵐とともに富山湾にブリが入って来るので、これを「ぶりおこし」という。

地方名・市場名

アオコ ツバス イナダ ハマチ マルゴ ブリ
場所京都府舞鶴市舞鶴魚市場 
ヒデリコ
サイズ / 時期30~40cm 参考香住漁港聞取 場所兵庫県香美町香住 
ワカナ
サイズ / 時期小型 参考聞取 場所宮城県石巻市、島根県出雲 
アオ
サイズ / 時期25cm前後まで 参考『石巻の四季のさかな』(石巻魚市場株式会社) 場所宮城県石巻市石巻魚市場 
マルゴ メジロ
サイズ / 時期中型 備考ハマチ・ツバス・ヤズ、マルゴ(メジロ)、ブリ。 参考島根県 場所島根県出雲地方 
ブリ
サイズ / 時期大型 備考【出世魚】ハマチ・ツバス・ヤズ、マルゴ(メジロ)、ブリ。 参考島根県 場所島根県出雲地方 
ハマチ ツバス ヤズ
サイズ / 時期小型 備考ハマチ・ツバス・ヤズ、マルゴ(メジロ)、ブリ。 参考島根県 場所島根県出雲地方 
ナル
サイズ / 時期70~80cm 備考1mに届かないブリより小さいサイズ。 参考武井ちひろさん 場所福井県坂井市三国町 
モジャコ[もじゃ子] ヤズコ ヤズ ヤズコブトリ[やず子ぶとり] ブリ
備考【出世魚】モジャコ[もじゃ子]稚魚で流れ藻についているもの→ヤズ(30-40cm)→ヤズコブトリ[やず子ぶとり](50-60cm)→ブリ(60cm以上) 参考福畑敏光さん 場所長崎県平戸市度島 
ヤズ
サイズ / 時期やや小型 備考関東でイナダクラスだと思われる 参考福畑敏光さん 場所長崎県平戸市度島 
ヤズゴブトリ[ヤズゴ太り]
サイズ / 時期中型 備考関東だとワラサクラスではないか? 50cm-70cm。 参考福畑敏光さん 場所長崎県平戸市度島 
ヤズゴ
サイズ / 時期小型 参考福畑敏光さん 場所長崎県平戸市度島 
ヤナ
サイズ / 時期大型 備考10kgに迫る、いわゆるブリサイズ。 参考福畑敏光さん 場所長崎県平戸市生月島 
ショッコ イナダ フクラゲ[フクラギ] ワラサ ブリ
備考成長するに従い。 参考野呂恭成さん 場所青森県 
アオコ イナダ ワラサ
備考【出世魚】アオコ→イナダ→ワラサ。 場所山形県鶴岡市由良漁港 
ワカシ ワカナ
ワカナゴ サイズ / 時期10~15cm 
イナダ サイズ / 時期30~40cm 
備考【出世魚】ワカシ→ワカナ→ワカナゴ(10~15cm)→イナダ(30~40cm)。 場所東京 
ワカシ イナダ サンパク ワラサ ブリ
場所相模湾(関東) 
アブコ
サイズ / 時期小型 備考【出世魚】アブコ(小型)→イナダ(3kg前後)→ワラサ(4~10kg)。鳥羽市では25cm前後。アブコ→ハマチ→ワラサ→ブリ。 参考日比野友亮さん/和具の方言 場所愛知県西浦など、三重県鳥羽市小浜・和具・鳥羽市 
イナダ サイズ / 時期3kg前後 
ワラサ サイズ / 時期4~10kg 
備考【出世魚】アブコ(小型)→イナダ(3kg前後)→ワラサ(4~10kg)。 場所愛知県 
ツバス サイズ / 時期10~15cm 
ハマチ サイズ / 時期20~40cm 
メジロ サイズ / 時期50~60cm 
ブリ サイズ / 時期80cm以上 
備考【出世魚】ツバス(10~15cm)→ハマチ(20~40cm)→メジロ(50~60cm)→ブリ(80cm以上)。 場所関西(大阪など) 
ワカナゴ サイズ / 時期10~15cm 
ツバス サイズ / 時期20cm前後 
イナダ イナラ サイズ / 時期25~30cm 
ハマチ サイズ / 時期30~40cm 
メジロ サイズ / 時期50~60cm 
ブリ サイズ / 時期60cm以上 
オオイオ サイズ / 時期70~80cm 
ドタブリ サイズ / 時期1m以上 
備考【出世魚】ワカナゴ(10~15cm)→ツバス(20cm前後)→イナダ・イナラ(25~30cm)→ハマチ(30~40cm)→メジロ(50~60cm)→ブリ(60cm以上)→オオイオ(70~80cm)→ドタブリ(1m以上)。 場所和歌山県 
ツバエソ ツバイソ サイズ / 時期6cm前後 
コズクラ サイズ / 時期9~15cm 
フクラギ[福来来] フクラゲ[福来来] サイズ / 時期30~45cm 
アオブリ ハナジロ ガンド ブリ オオブリ
備考【出世魚】ツバエソ・ツバイソ(6cm前後)→コズクラ(9~15cm)→フクラギ・フクラゲ(福来来)(30~45cm)→アオブリ→ハナジロ→ガンド→ブリ→オオブリ。 場所富山県 
アオコ コズクラ フクラギ ガンド サンカ[三年] ブリ
備考【出世魚】アオコ→コズクラ→フクラギ→ガンド→サンカ(三年)→ブリ。 場所富山県氷見市藪田浦漁業協同組合 
モジャコ ショウジンゴ ハマチ メジ マルゴ ブリ
備考【出世魚】モジャコ→ショウジンゴ(ツバス・ワカナ)→ハマチ(ヤズ)→メジ→マルゴ→ブリ。 場所島根県 
モジャコ ハマチ
サイズ / 時期10cmまで 備考【成長魚】体長10cmまでの稚魚をモジャコ→25cmまでをツバス→重さ3.5kgまでをハマチ→重さ8kgまでをメジロ→それ以上をブリという。 参考『宍喰の民俗』(徳島県文化振興財団 2004) 場所徳島県海部郡海陽町宍喰町 
ツバス サイズ / 時期25cmまで 
メジロ サイズ / 時期3.5~8kg 
備考【出世魚】体長10cmまでの稚魚をモジャコ→25cmまでをツバス→重さ3.5kgまでをハマチ→重さ8kgまでをメジロ→それ以上をブリという。 参考『宍喰の民俗』(徳島県文化振興財団 2004) 場所徳島県海部郡海陽町宍喰町 
ブリ
サイズ / 時期8kg以上 備考【成長魚】体長10cmまでの稚魚をモジャコ→25cmまでをツバス→重さ3.5kgまでをハマチ→重さ8kgまでをメジロ→それ以上をブリという。平戸市度島では大型を。 参考『宍喰の民俗』(徳島県文化振興財団 2004) 場所徳島県海部郡海陽町宍喰町、長崎県平戸市度島 
モジャッコ サイズ / 時期6cm以下 
モジャコ サイズ / 時期10cm前後 
ワカナゴ サイズ / 時期12~20cm 
ハマチ ヤズ サイズ / 時期30~40cm 
メジロ サイズ / 時期40~50cm 
ブリ サイズ / 時期60cm以上 
備考【出世魚】モジャッコ(6cm以下)→モジャコ(10cm前後)→ワカナゴ(12~20cm)→ハマチ・ヤズ〈土佐清水〉(30~40cm)→メジロ(40~50cm)→ブリ(60cm以上)→オオイオ(80cm以上)。 場所高知県 
オオイオ
サイズ / 時期80cm以上 備考モジャッコ(6cm以下)→モジャコ(10cm前後)→ワカナゴ(12~20cm)→ハマチ・ヤズ〈土佐清水〉(30~40cm)→メジロ(40~50cm)→ブリ(60cm以上)→オオイオ(80cm以上)。 場所高知県 
ワカナゴ サイズ / 時期9~12cm 
ヤズ サイズ / 時期15~20cm 
ハマチ サイズ / 時期30~40cm 
メジロ サイズ / 時期50~60cm 
備考【出世魚】ワカナゴ(9~12cm)→ヤズ(15~20cm)→ハマチ(30~40cm)→メジロ(50~60cm)→ブリ(80cm以上)→オオウオ(1m)。 場所九州北部 
ブリ
サイズ / 時期80cm以上 備考【出世魚】ワカナゴ(9~12cm)→ヤズ(15~20cm)→ハマチ(30~40cm)→メジロ(50~60cm)→ブリ(80cm以上)→オオウオ(1m)。 場所東京都、神奈川縣、九州北部など日本各地、鹿児島県種子島 
オオウオ
サイズ / 時期1m 備考ワカナゴ(9~12cm)→ヤズ(15~20cm)→ハマチ(30~40cm)→メジロ(50~60cm)→ブリ(80cm以上)→オオウオ(1m)。 場所九州北部 
フト
部位胃袋 場所石川県鳳珠郡能登町