アカモク

アカモクの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
4m前後になる。付着器は円盤状で皺が寄る。付着器から1本の茎を生じ、数mに伸びる。枝は必ず葉腋(ようえき/葉のつけ根)から出る。葉は膜状で葉脈にまで達する切れ込みで羽状になる。雌雄異株で雌性生殖器床は円柱状で長さ2-3cm・直径3mm、雄性生殖器床は細長く長さ4-7cm・直径2mm。気胞は円柱状で冠葉をつけ、長さ1-1.5cm・直径2-3mmあり、短い柄をつける。[向かって左/雌株 向かって右/雄株]
4m前後になる。付着器は円盤状で皺が寄る。付着器から1本の茎を生じ、数mに伸びる。枝は必ず葉腋(ようえき/葉のつけ根)から出る。葉は膜状で葉脈にまで達する切れ込みで羽状になる。雌雄異株で雌性生殖器床は円柱状で長さ2-3cm・直径3mm、雄性生殖器床は細長く長さ4-7cm・直径2mm。気胞は円柱状で冠葉をつけ、長さ1-1.5cm・直径2-3mmあり、短い柄をつける。[雌株]
4m前後になる。付着器は円盤状で皺が寄る。付着器から1本の茎を生じ、数mに伸びる。枝は必ず葉腋(ようえき/葉のつけ根)から出る。葉は膜状で葉脈にまで達する切れ込みで羽状になる。雌雄異株で雌性生殖器床は円柱状で長さ2-3cm・直径3mm、雄性生殖器床は細長く長さ4-7cm・直径2mm。気胞は円柱状で冠葉をつけ、長さ1-1.5cm・直径2-3mmあり、短い柄をつける。[雄株]
雌雄異株で雌性生殖器床は円柱状で長さ2-3cm・直径3mmでずんぐりしている。雄性生殖器床は細長く長さ4-7cm・直径2mm。雌の生殖床は成熟すると表面にニキビのような疣ができる。成熟の度合いが高くなると、この疣が大きくなる。卵もこの疣状の部分から吐き出され、後は葉や茎が硬くなり枯れ死する。[向かって左/雌株 向かって右/雄株]
4m前後になる。付着器は円盤状で皺が寄る。付着器から1本の茎を生じ、数mに伸びる。枝は必ず葉腋(ようえき/葉のつけ根)から出る。葉は膜状で葉脈にまで達する切れ込みで羽状になる。雌雄異株で雌性生殖器床は円柱状で長さ2-3cm・直径3mm、雄性生殖器床は細長く長さ4-7cm・直径2mm。気胞は円柱状で冠葉をつけ、長さ1-1.5cm・直径2-3mmあり、短い柄をつける。

全関連コラム

珍魚度・珍しさ★★
少し努力すれば手に入る
物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
植物界褐藻植物門褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科ホンダワラ属
外国名
学名
Sargassum horneri (Turner) C.Agardh
漢字・学名由来

漢字 赤藻屑 Akamoku
由来・語源 神奈川県での呼び名。赤く見えるモクの仲間という意味。モク(藻屑)は暖かくなると切れて海上を藻屑となって漂うため。

C.Agardh
Carl Adolph Agardh(カール・アドルフ・アガード 1785-1859 スウェーデン)。植物・数学・経済学者。藻類の分類で有名。
地方名・市場名

概要

生息域

海水生。低潮線付近〜漸深帯の岩上。
太平洋岸各地、八丈島、瀬戸内海、北海道奥尻島以南日本海沿岸。

アカモクの群落 寒い時期から春にかけて岩礁域で繁茂する。非常に丈が伸びるので船の航行にじゃまになると言う人もいる。[徳島県阿南市椿泊]

生態

一年草。雌雄異株。
春〜初夏に産卵、幼体を放ち、岩などに着底。
1年で大きく育ち、春〜初夏に成熟する。

基本情報

日本各地で見られるホンダワラの仲間。長く伸びて大きな群落を作るので、船の航行のじゃまになるとして嫌う地域も多い。
食べる地域と食べない地域にくっきり分かれる。食べない地域では主に肥料にしていたようだ。日本海側、新潟県、山形県、秋田県などでは古くから盛んに食べていた。これが徐々に日本各地に広がりつつある。新しく食べ始めた地域では標準和名のアカモクとして食べられていることが多い。
生殖器床が顕著になった晩冬から春にゆでるとネバリが出る。これを摘み取り、湯通しして、醤油、酢みそ、七味唐辛子などで食べる。
非常に味がよいので、海藻類のなかでも万人受けするものと思われる。また加工品も増えてきつつある。
フコキサンチン、滑り成分のフコイダンなどの有効成分、ミネラルや鉄分が豊富なので積極的に食べてもよさそうでもある。
珍魚度 古くは地域限定の海藻だったが、近年日本各地で採取、販売している。早春から初夏にかけての季節的な食材でもある。乾製品などは一年中手に入る。

水産基本情報

市場での評価 古くは限られた地域で主に流通していて、関東などには細々と入荷を見ていた。近年では産地も増えて、春の海藻として普通になっている。
漁法 採取
産地 新潟県、秋田県、富山県ほか、京都府、神奈川県、徳島県と続々と増えている

選び方・食べ方・その他

選び方

触って藻体のしっかりしているもの。藻体の溶けているもの退色しているものは古い。

味わい

旬は2月後半から3月くらいまで。成熟したときが旬。受精して卵ができると硬くなる。
湯通しして刻むとしゃきしゃきとした歯触りがあり
よく刻むと粘りけが出る。
成長がすすむと硬くなり、渋味が出る。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

アカモクの料理・レシピ・食べ方/ゆでる(塩ゆで)、汁(みそ汁、すまし汁)、揚げる(天ぷら)、煮る(煮つけ)
アカモクをゆでる 藻体をていねいに洗う。甲殻類アレルギーがある場合には、ワレカラなどをていねいに洗い流す。甲殻類にアレルギーのある方はていねいにワレカラなどを取り除くといい。熱湯にくぐらせると褐色から鮮やかな緑にかわる。これをまな板などの上でとんとんとたたくとネバリが出てくる。
ゆでアカモク ゆでて冷水などであら熱を取り、たたいてネバリを出したもの。きじょうゆだけか、柑橘類としょうゆ、ポン酢などでいただくと無類のうまさである。もともと食べていた秋田県や新潟県ではご飯にのせて食べていたが絶品だと思う。
アカモクのみそ汁 藻体をていねいに洗う。甲殻類アレルギーがある場合には、ワレカラなどをていねいに洗い流す。甲殻類が着いていることがあるのでアレルギーのある方は要注意。これを細かく叩いてカツオ節だし、煮干しだしなどに入れてみそを溶く。簡単にできてとても味のいいみそ汁になる。
アカモクの天ぷら 藻体をていねいに洗う。甲殻類アレルギーがある場合には、ワレカラなどをていねいに洗い流す。ふきんやペーパータオルに挟んで水分を取る。これに小麦粉をまぶし、衣をつけてやや低温であげる。海藻らしい香りに、噛みしめると少なからずねばりがありとてもおいしい。
アカモクの煮つけ 藻体をていねいに洗う。甲殻類アレルギーがある場合には、ワレカラなどをていねいに洗い流す。水分をよくきり、水・酒・醤油で煮る。茎が硬いのでワカメなどよりも長めに煮るといい。

好んで食べる地域・名物料理

古くから食用にしていたのは、秋田県、山形県、新潟県
富山県●古くは食用にはしていなかったが、約1970年代後半から1980年代前半に富山県氷見市に秋田の業者が肥料用だと買い求めに来たのをきっかけに食べるようになった。非常に安い値段で買っていっていたが、そのうち食べていること、しかも秋田では高級品であることが判明して、氷見周辺で食べる習慣が生まれた。[濱野功さん 富山県氷見市藪田浦漁業協同組合]

加工品・名産品


乾燥あかもく 生殖器ができた最盛期に取り、乾燥させたもの。水でもどすだけでみそ汁にご飯のおかずになる。[隠岐海産物加工センター・海の駅 松島 島根県隠岐郡]
佃煮 アカモクをあっさりと上品に煮上げた佃煮。アカモク特有のネバリを抑えていて食べやすい。[野村佃煮 京都府宇治市]
松島漬け アカモク、にんじん、スルメイカのするめを合わせて味つけしたもの。食べ飽きない味でお土産に最適である。[海士町漁業協同組合 島根県隠岐郡海士町]
湯通しアカモク 秋田県では「ぎばさ」などと言う。ゆでて細かく叩いたものでとても便利でおいしい。推奨したい加工品のひとつ。[大高食品 秋田県山本郡八峰町、道の駅 松島 島根県隠岐郡海士町、かねしち丸 神奈川県横須賀市]
ながも 「ながも(アカモク)」をゆでて味つけしたもの。そのままおかず、酒の肴になりおいしい。[佐渡漁業協同組合 新潟県佐渡市]

釣り情報

歴史・ことわざなど

地方名・市場名

モク
場所北海道 
バチモ
場所岩手 
ギバ
場所岩手県 
シジュッピロ
参考中上光さん 場所島根県隠岐西ノ島 
マメタワラ
場所新潟 
ナガモ
参考20240227市場 場所新潟県佐渡・新潟市 
ギンバサ
場所秋田 
ジョンダレモ
備考平戸市度島では「だらしない」事を「ずんだれ」といいそれが少し訛って「ジョンダレ」に。ねばりのある胞子が出来てだらしなく感じるためか。箱メガネ磨くときに使って重宝した。 参考福畑敏光さん 場所長崎県平戸市度島 
ギバサ
場所秋田県 
ギンバソウ
場所新潟県 
ナガモ
場所新潟県佐渡 
ナガラモ
場所富山県氷見市・魚津市 
ハナタレ(ハナタレモク)
場所島根県隠岐、神奈川県 
ジンバソウ[神馬草] ギンバソウ[銀葉草] ギバソ
場所日本海沿岸新潟など 
ガラム ナガラモク
参考文献