タイラギ

代表的な呼び名タイラガイ

タイラギの形態写真一覧 (クリックで下に拡大表示)
35cm前後になる。貝殻が三角形、薄く黒もしくは濃いオリーブ色。1990年代にタイラギは2種に分類しなおされていて、「貝殻の表面に放射状にはっきりした筋が入り、やや棘立つものをリシケタイラギ」、「表面が滑らかなものをタイラギ」とされている。35cm前後になる。貝殻が三角形、薄く黒もしくは濃いオリーブ色。1990年代にタイラギは2種に分類しなおされていて、「貝殻の表面に放射状にはっきりした筋が入り、やや棘立つものをリシケタイラギ」、「表面が滑らかなものをタイラギ」とされている。35cm前後になる。貝殻が三角形、薄く黒もしくは濃いオリーブ色。1990年代にタイラギは2種に分類しなおされていて、「貝殻の表面に放射状にはっきりした筋が入り、やや棘立つものをリシケタイラギ」、「表面が滑らかなものをタイラギ」とされている。

タイラギの形態写真

35cm前後になる。貝殻が三角形、薄く黒もしくは濃いオリーブ色。1990年代にタイラギは2種に分類しなおされていて、「貝殻の表面に放射状にはっきりした筋が入り、やや棘立つものをリシケタイラギ」、「表面が滑らかなものをタイラギ」とされている。

魚貝の物知り度 ★★★
知っていたら通人級
食べ物としての重要度 ★★★
一般的(流通量は多くも少なくもない)
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱ウグイスガイ目ハボウキガイ上科ハボウキガイ科クロタイラギ属
外国名
Pen-shell, Fan-shell
学名
Atrina pectinata (Linnaeus, 1767)
漢字・学名由来
漢字 平貝、王に玉へんに兆
由来・語源 江戸時代の『五百介図』(1684-1687)より。平らな貝だから。有明海周辺での呼び名「たいらぎ」からとったものだろう。各地で「たいら」+「貝」と呼ばれている。この「貝」を「げー」、「ぎ」、「ぎゃー」などと呼ぶことから。
Linnaeus
Carl von Linné(カール・フォン・リンネ 1707-1778 スウェーデン)。二名法を確立。
地方名・市場名
タチガイ[立貝]
参考つるやデパート鮮魚売場 場所熊本県熊本市 
タイラガイ
場所関東の市場やすし屋 
ビラ
部位貝柱を取り除いたヒモや足など 場所佐賀県、長崎県 
ズベタイラギ タカサゴタイラギ ズベ ズベタイラギ
備考別名。 
カラシヌビースクー カラスガイ[烏貝] カラスゲ[烏貝] クソガキ クソサライガイ クワカキ[鍬牡蠣] コトリガイ ジランボ タアラギ タイラガイ タイラギャー タイラゲ タイラベ タチガイ[立貝] タチガエ タッゲ タテガイ[縦貝] タテギャ タテボラ チャーラギ テーラク チェラゲェ ババガキ ババトリ ババトリギャー ヒイランボ ヒョウゲ ヒョロロ ヒラッポ ヒラブ ヒランボ ヒランボー ヒランポ フシガイ フナワリケー ヘエナ ヘラボウ ヘランバー ホウチョウガイ ポンカキ マサカリカイ インジラッポ ウチワッカイ エビスガイ エベスガイ エボウシガイ[烏帽子貝] オオギガイ[扇貝] オーギノカェ[扇の貝] オノガイ[斧貝] カイバシラ[貝柱] キャーバシラ[貝柱]
参考文献より。 

概要 ▽

生息域

海水生。
福島県、日本海中部以南から熱帯域まで棲息。

生態

雌雄異体。
生殖腺の色(クリーム色-雄、赤-雌)。
産卵期は7月〜8月。
1年で10センチ以上、6年で30センチ前後になる。
水深10メートル前後の砂泥地にとがった方を突き刺すように生息。
無数の糸を放出して泥に碇を打ってとどまっている。
大きい貝柱は、前後に2つある後方のものが中央に移動して大きくなったもの。とんがった部分に小さい前方にある貝柱がちゃんと残っている。

基本情報

タイラギ類総論
タイラギは国内で食用になる二枚貝としてはもっとも大型になる。
ただし一般に食べる部分は貝柱のみ。
ヒモなどを食べるのは比較的関東などでは希である。
大きい貝殻に一個だけの貝柱を食べるために、非常に高価なものとなる。
一般にはほとんど出回らず、主に料理店などで利用される。
また高級すしネタのひとつでもある。
タイラギのヒモなどむき身 食べられるのは貝柱だけではなく、ヒモ、小さい方の貝柱、足など。九州などでは貝柱以外を「びら」という名称で生食用として販売している。貝柱に勝とも劣らずの味だ。

水産基本情報

市場での評価 入荷は年間を通じてある。国産よりも韓国などからの輸入ものをよく見かける。1個あたり400円から600円と、貝柱を主に食べる二枚貝としては非常に高価。
漁法 潜水漁、タイラギこぎ漁
主な産地 韓国、国内では三河湾(愛知県)、岡山県、香川県などのものを見かける

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

活け(貝殻つき)、剥き貝ともに貝柱の太っているもの。貝柱に透明感のあるもの。

味わい

旬は春
貝殻は薄くて硬いが割れやすい。可食部分は主に貝柱で、ヒモや小さい方の貝柱は硬い。
熱を通すと硬く締まる。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

タイラギの料理法・調理法・食べ方/生食(刺身、焼き切り、びら刺身)、焼く(塩焼き、つけ焼き、みそ漬け)、ソテー・炒める(中華炒め、バター焼き)、煮る(佃煮、酢煮)、汁(みそ汁)

タイラギの刺身 関東など多くの地域で貝柱のみを刺身にする。むき身にして貝柱の筋と周りの皮膜を取る。これを刺身状に切る。貝らしい甘味に独特の渋みがある。この渋みこそが本種を高級なものにしている。すしダネとしても重要なのはこの渋みのせいだ。非常に奥深い味わいである。

タイラギの焼き切り 貝柱の処理は刺身と同じ。表面を強火で短時間炙ったもの。軽く熱を通すだけで、甘味が増す。貝らしい風味も強くなる。本種が持つ独特の渋みはそのままに全体のうま味が強くなる。
ビラ刺身 九州などではビラ(ヒモ、小さい方の貝柱、足の部分)も刺身で食べる。すり鉢などに入れ、塩を加えてかき混ぜるようにしてヌルを取り去り、よく滑りを取るように洗う。これをしっかりやらないと生臭い。これも歯ごたえがありうまい。また酢の物にしてもよい。
タイラギのフライ 基本的に筋肉がしまっていて、熱を通すとより硬くなるので、フライにするにはコツがいる。適当な厚みに切り、塩コショウして、濃度の濃いバッター液を作る。これにパン粉をまぶして短時間強火で揚げる。芯の部分は生の方がいいが意外に難しい。もっと厚みのある方がいいかも。

ライラギの天ぷら 身が締まり、熱を通すとより硬く締まるので短時間で揚げるといい。丸のまま揚げる方がいいのか、適当な厚みに切って揚げた方がいいのか、実はまだわからない。芯の部分はまだ生くらいに揚げると非常にうまい。

タイラギの塩焼き できるだけ強火で短時間煮焼き上げるとおいしい。刺身と同じように下ごしらえする。振り塩をして短時間に焼き上げる。貝らしいうま味と風味が増して、とても酒に合う。柑橘類や山椒、唐辛子をかけてもいい。

タイラギのつけ焼き たれは酒とみりんを半々に合わせたものを少し煮つめておく。貝柱は刺身同様に下ごしらえをして、強火で焼き上げる。7分通り焼き上がったら、たれを塗りながら仕上げる。しょうゆとみりんの甘味が相まってとてもうまい。

タイラギのバター焼き 貝柱・ビラともに、刺身同様に下ごしらえして、塩コショウする。これを熱したマーガリン(バター)で短時間煮ソテーする。貝類はマーガリン(バター)との相性が非常にいい。ワインに合う。
タイラギの中華炒め 貝柱、びらは刺身同様に下ごしらえする。野菜はなんでもいい。ここではトマトを使ったが、セロリなど香りのある野菜がいちばん相性がいいと思う。油を熱して短時間で炒める。

タイラギの佃煮 貝柱以外の水管やびらを塩でさっともみ上げる。鍋にしょうゆ、みりんを煮つめて絡めるように火を通す。あまり長時間煮ない方がいい。当然、生の部分があってもいい。
タイラギの酢煮 貝柱以外の筋の多い部分やびらを集めて置く。軽く塩もみして水洗いしておく。野菜は適当に切る。油を熱して野菜とびらなどを炒めて、酢としょうゆ、酒を合わせたもので味つけする。あっさりとした味で酒に合う。
タイラギのみそ汁 びら、足、水管などをさっと水洗いする。これを水から煮出して、みそを溶く。量が少ないといいだしが出ないのが残念ではあるが、貝らしいうま味はある。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

筑紫漬け 福岡県。タイラギの貝柱をみりん粕につけたもの。

釣り情報

歴史・ことわざなど

■一大産地であった有明海で激減。非常に深刻な状況となっている。
■有明海などでは養殖が試みられている。
■景行天皇(12代)の熊祖征伐のおり、八代海を渡るとき不知火(しらぬい)の明かりで無事上陸することができた。この不知火は八朔(旧暦の8月1日)の大潮のとき干潟で夜にタイラギ漁をとるかがり火のことである。
■とんがった方から泥に放出される糸を集めてイタリアのシシリー島ではショールや手袋、スカーフなどを作り、この糸をタレンチネという。『貝の博物誌』(波部忠重 保育社)にあるが確かめてはいない。

参考文献

『貝の博物誌』(波部忠重 保育社)、『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社)、『美食主義者の貝エピキュリアン』(奥谷喬司 日本出版社)


関連記事 ▽

戻る

ページトップへ