カンパチ
カンパチの形態写真一覧 (クリックで下に拡大表示)
![体長1.9m、重さ80キロ前後になる。これはアジ科中最大。紡錘形。やや側編。体色が赤紫色を帯びている。背鰭は低く、尾鰭下葉は白い、[75cm]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/54/Thumb500/kanpati_1.jpg)
![体長1.8m、重さ80キロ前後になる。これはアジ科中最大。紡錘形。やや側編。体色が赤紫色を帯びている。背鰭は低く、尾鰭下葉は白い、[37cm]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/54/Thumb500/kanpati0.jpg)
![体長1.8m、重さ80キロ前後になる。これはアジ科中最大。紡錘形。やや側編。体色が赤紫色を帯びている。背鰭は低く、尾鰭下葉は白い、[18cm]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/54/Thumb500/kanpati0000.jpg)
![体長1.8m、重さ80キロ前後になる。これはアジ科中最大。紡錘形。やや側編。体色が赤紫色を帯びている。背鰭は低く、尾鰭下葉は白い、[14cm]](https://www.zukan-bouz.com/public_image/Fish/54/Thumb500/kanpati00.jpg)
体長1.9m、重さ80キロ前後になる。これはアジ科中最大。紡錘形。やや側編。体色が赤紫色を帯びている。背鰭は低く、尾鰭下葉は白い、[75cm]
カンパチ2種
魚貝の物知り度 | ★★★ 知っていたら通人級 |
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食べ物としての重要度 | ★★★ 一般的(流通量は多くも少なくもない) |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
分類 | 顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目アジ科ブリ属
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外国名 | Greater amberjack, 杜氏鰤, 紅甘
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学名 | Seriola dumerili (Risso, 1810)
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漢字・学名由来 | 漢字 間八、赤頭 Kanpati 由来 「間八」は東京都での呼び名。左右体側に斜めに走る太い暗褐色の線があり、顔を正面から見ると「八」の字に見える。 |
地方名・市場名 | 地方名・市場名は長いため下部に表示しました。クリックでジャンプします。 |
概要 
生息域
海水魚。沿岸の中・下層。
北海道の太平洋側〜九州南岸、伊豆諸島、小笠原諸島、青森県〜九州南岸の日本海・東シナ海、瀬戸内海、屋久島、沖縄島、石垣島。
東シナ海大陸棚斜面縁辺〜斜面域、朝鮮半島南岸・東岸、済州島、台湾、広東省、海南島、西沙諸島、千島列島の太平洋沿岸、全世界の温帯・熱帯域。
北海道の太平洋側〜九州南岸、伊豆諸島、小笠原諸島、青森県〜九州南岸の日本海・東シナ海、瀬戸内海、屋久島、沖縄島、石垣島。
東シナ海大陸棚斜面縁辺〜斜面域、朝鮮半島南岸・東岸、済州島、台湾、広東省、海南島、西沙諸島、千島列島の太平洋沿岸、全世界の温帯・熱帯域。
生態
産卵期は3月から8月。
寿命は最長15年前後。
寿命は最長15年前後。
基本情報
全世界の温帯から熱帯域を回遊している。ブリよりも暖かい海域に多い。2m前後になる大型魚で、出世魚のひとつ。
刺身にして非常に味がよく、人気が高い。あまりまとまってとれないので、天然ものは高級魚。
最近では盛んに養殖されていて、刺身用白身魚として重要なものとなっている。
養殖魚の刺身ではシマアジ、カンパチ、ブリの順位で値段が高い。
刺身にして非常に味がよく、人気が高い。あまりまとまってとれないので、天然ものは高級魚。
最近では盛んに養殖されていて、刺身用白身魚として重要なものとなっている。
養殖魚の刺身ではシマアジ、カンパチ、ブリの順位で値段が高い。
水産基本情報
市場での評価 大小問わず高級魚。養殖ものもブリなどよりも高い。養殖ものは年間を通して入荷してくる。刺身材料としては定番的なもの。
漁法 釣り、定置網、巻き網
産地 鹿児島県など
漁法 釣り、定置網、巻き網
産地 鹿児島県など
選び方・食べ方・その他 
選び方
鰓が鮮紅色であること。身に張りがあること。
味わい
旬は関東すなわち江戸前では小ぶりのものがとれる秋、大型は春から夏。
鱗は細かく取りにくい。金たわしやブラシでこすり取る。包丁ですき引きなどする。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
透明感のある白身で血合いは強い。熱を通しても硬く締まらない。
カンパチの切身 白身で血合いが赤くやや大きい。熱を通してもあまり硬く締まらない。天然物は嫌みのない上品な味わいだ。
鱗は細かく取りにくい。金たわしやブラシでこすり取る。包丁ですき引きなどする。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
透明感のある白身で血合いは強い。熱を通しても硬く締まらない。

カンパチの刺身の色合い
栄養
ー
寄生虫
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食べ方・料理法・作り方(お勧め順)
カンパチの料理法・調理法・食べ方/刺身(刺身、カルパッチョ、セビチェ)、煮る(煮つけ、カンパチ大根、しゃぶしゃぶ)、揚げる(フライ、唐揚げ)、焼きもの(塩焼き、照り焼き、幽庵焼き、西京焼き)、ソテー(ムニエル、フライパン照り焼き)、汁(みそ汁、潮汁)

汐っこの刺身 1kg前後以下の若いカンパチは秋に旬を迎える。関東ではこの秋の若魚を好んで食べる。この時期、身に張りがあり、脂のほどほどにある。三枚に下ろして皮を引き、刺身にする。適度な食感のなかにアジ科らしい酸味があり、後味が非常にいい。酒の肴にも、ご飯にも合う。















好んで食べる地域・名物料理
あつ飯(りゅうきゅう) 残った刺身などをすりごま、しょうゆ、みりんのたれに漬け込んでご飯にのせて食べる。
りゅうきゅう 「あつ飯」、「ごまづけ」などという呼び名がある。ごまをすり、しょうゆ、みりんでつけだれを作り、ねぎなどを加えて杖込んだもの。ご飯にのせてそのまま食べる。お茶をかけてもいい。

カンパチのりゅうきゅう
加工品・名産品
ー
カンパチの開き干し 関東で「しょご」、西日本で「しお」と呼ばれる幼魚を開き干しにしたもの。淡泊でイヤミのない味。焼きたてはうまい。[越紋商店 千葉県南房総市千倉、はまみや海産 徳島県海部郡美波町]
カンパチ生姜煮 養殖カンパチの佃煮。高級魚を生産してこその養殖業だと考えてみると不思議な代物に思える。ただし味はよくできている。[イケワキ食品 鹿児島県鹿児島市]

カンパチの開き干し

カンパチ生姜煮
釣り情報
■ カンパチ釣りは伊豆半島や九州などが盛んである。磯でも島周りの船づりでも人気が高い。一般に関東では汐っ子と呼ばれる当歳魚が秋口から釣れ始める。これをこませを使った疑似バリ仕掛けのかったくり釣りで狙う。これは最高に楽しい釣りである。
■ 伊豆諸島などでは生き餌で釣り上げる。1メートル上のねらえる大物釣りだ。
■ 伊豆諸島などでは生き餌で釣り上げる。1メートル上のねらえる大物釣りだ。
歴史・ことわざなど
赤鼻魚(あかばなうお) 毛吹草(江戸時代の俳諧書 1645)に肥前の名物に「赤鼻魚」とあり「鰤ニ似」とある。(『いろは物語』)
地方名・市場名
シオ
場所三重県尾鷲市、和歌山県那智勝浦町、徳島県阿南市、徳島県海部郡海陽町『宍喰漁業協同組合』、高知県佐賀・佐喜浜・甲浦 サイズ / 時期若魚 参考聞き取り、『高知の魚名集』(岡林正十郎 リーブル出版)
場所三重県尾鷲市、和歌山県那智勝浦町、徳島県阿南市、徳島県海部郡海陽町『宍喰漁業協同組合』、高知県佐賀・佐喜浜・甲浦 サイズ / 時期若魚 参考聞き取り、『高知の魚名集』(岡林正十郎 リーブル出版)
参考文献
協力/山崎哲也さん(神奈川県)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『魚類学 下』(落合明、田中克 恒星社厚生閣)、『島根のさかな』(島根県水産試験場 山陰中央新報社)、『高知の魚名集』(岡林正十郎 リーブル出版)、『さかな異名抄』(内田恵太郎 朝日文庫)、『広辞苑』(新村出 岩波書店)、『いろはかるた物語』(池田弥三郎、檜谷昭彦 角川文庫 1973/昭和48)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『魚類学 下』(落合明、田中克 恒星社厚生閣)、『島根のさかな』(島根県水産試験場 山陰中央新報社)、『高知の魚名集』(岡林正十郎 リーブル出版)、『さかな異名抄』(内田恵太郎 朝日文庫)、『広辞苑』(新村出 岩波書店)、『いろはかるた物語』(池田弥三郎、檜谷昭彦 角川文庫 1973/昭和48)