SL 40cm前後になる。頭部に不規則な筋状の模様がある。
スジブダイの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)


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魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系ベラ亜目ブダイ科アオブダイ属外国名
学名
Scarus rivulatus Valenciennes, 1840漢字・学名由来
漢字 筋部鯛、筋不鯛、筋武鯛、筋醜鯛、筋舞鯛
由来・語源 頭部に不規則な筋状の模様があるため。
自家の文献では『原色 沖縄の魚』(具志堅宗弘 タイガー印刷 1972)が初出。Valenciennes
アシル・バランシエンヌ(Achille Valencienne 1794-1865)はフランスの動物学者。ジョルジュ・キュビエとともに『魚類の自然誌』を刊行。国内で水揚げされる多くの魚を記載。地方名・市場名
生息域
海水魚。岩礁・サンゴ礁域。
屋久島、琉球列島、南大東島。
高知県柏島、愛媛県愛南。
台湾、タイランド湾、アンダマン諸島、オーストラリア北西岸、スリランカ。生態
ー基本情報
沖縄県では比較的よく見かけるブダイのひとつ。値段的にも人気に程がわかる。水産基本情報
市場での評価/沖縄県では比較的よく見かけるブダイ。やや高値。
漁法/刺突漁、刺し網
産地/沖縄県選び方
触って張りのあるもの。体色が鮮やかなもの。味わい
旬は不明。
鱗は大きく柔らかく手で取れる。皮は厚みがあって強い。骨は、咽頭骨以外はあまり硬くない。
透明感のある白身でやや水分が多い。臭味などはない。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
スジブダイの料理法・レシピ・食べ方/生食(皮霜造り)、煮る(塩煮、しょうゆ煮)、汁(みそ汁)、ソテー(バター焼き)、揚げる(唐揚げ)クリックで閉じます
スジブダイの皮霜造り 三枚に下ろし、皮目に湯をかけて氷水に落とす。あら熱をとったらよく水分をきり、刺身状に切る。身(筋肉)は甘味、味にふくらみがあるものの、ひと味足りないといった感がある。これを補うのが皮の食感と味だ。嫌みのない上質の白身で口に広がる甘味があり、非常に美味。わさびしょうゆ、酢じょうゆ、酢みそなどで食べる。
スジブダイのまーす煮(塩煮) 水洗いして、残った鱗までていねいに取る。特にブダイ類は頬の部分に鱗が残りやすい。これを煮つけよりもやや多めの塩水、短時間強火で火を通す。厚みのある皮は総てがゼラチン質で柔らかくなり、甘い。身も適度に繊維質で身離れがよく非常に美味。煮汁も素晴らしい味わい。本体以上にうまいのが一緒に煮た豆腐。今回は青みに緑のハンダマを使った。クリックで閉じますスジブダイの塩煮
スジブダイのしょうゆ煮 まーす煮と同じ要領で鱗を取り、一度湯通しする。冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを泡盛、みりん、しょうゆ味で煮る。みりん・酒・しょうゆ、酒・しょうゆ、酒・砂糖・しょうゆなど味つけはお好みで。皮の甘さ、身の豊かさを感じるうま味、まことにうまい。クリックで閉じますスジブダイの煮つけ
スジブダイの魚汁(さかなしる みそ汁) 沖縄の魚汁はようするに魚のあらとか、小型ならぶつ切りにしたものとかを水から煮てみそを溶くだけの料理。泡盛を加えてもいいし、差し昆布をしてもいい。滋味豊かでとても味わい深い。ご飯のおかずにもいい。クリックで閉じますスジブダイのみそ汁
好んで食べる地域・名物料理
ー加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/新立鮮魚(沖縄県うるま市)、河村雄太さん(沖縄県石垣市)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012)