ヒレナガハギ

顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ニザダイ亜目ニザダイ科ヒレナガハギ属

Zebrasoma veliferum (Bloch, 1795)

漢字 鰭長剥　Hirenagahagi
由来・語源 非常に鰭が長い（大きい）ため。
〈ニザダイヒ科ヒレナガハギ屬　ヒレナガハギ　Zebrasoma veliferum (BLOCH)〉。『日本産魚類検索』（岡田彌一郎、松原喜代松　三省堂　初版1938）
Zebrasoma veliferum 属名はゼブラ（シマウマ）のような模様のある、帆のような鰭のある魚。英名、Sailfin Tang も帆を思わせる大きな鰭があるニザダイ科の魚という意味。Tang はサンゴ礁にいるニザダイ科のことでもあるし、臭味がある魚という意味だと思う。

海水魚。岩礁域、サンゴ礁域。
八丈島、小笠原諸島、硫黄島、神奈川県三浦半島、静岡県大瀬崎、和歌山県串本、高知県柏島、男女群島、屋久島、琉球列島、南大東島、尖閣諸島。
台湾、香港、海南島、東沙諸島、西沙諸島、南沙諸島、西-中央太平洋、オーストラリア西岸、レユニオン島、スリランカ。

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ニザダイ科ヒレナガハギ属ではもっとも大型になる。本州でも見つかっているが、主にサンゴ礁などにいる魚だ。水揚げ量は少ないものの、小型のニザダイ科の魚であるクスケーの中でも味のいいことで知られている。美しい姿なので食用としてだけではなく観賞魚としても人気が高い。
珍魚度 珍魚ではない。主に鹿児島県島嶼部である奄美大島以南に多い。競り場に並び、産地周辺で流通する。探せば手に入る。

市場での評価／主に沖縄県で競りにかけられてる。同じくらいの大きさのニザダイ科の魚と一緒に競りにかけられることが多く安い。
漁法／追い込み漁
産地／沖縄県、鹿児島県

触って張りのあるもの。

旬は不明。
鱗は細かく取りにくい。とらないまま料理すべきかも。骨はあまり硬くない。
血合いの弱い白身で熱を通しても硬く締まらない。身は非常に上質でくせがない。

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ヒレナガハギはときにシガテラ毒を持つこともある。食べるときは自己責任で。

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協力／河村雄太さん（沖縄県石垣市）
『日本産魚類検索　全種の同定　第三版』（中坊徹次編　東海大学出版会　20130226）