ヒメテングハギ

Scientific Name / Naso annulatus (Quoy and Gaimard, 1824)

ヒメテングハギの形態写真

SL 45cm前後。前頭部に角状突起があり、若い個体では短いが、大型になると(ツマリテングハギ以上に)非常に長くなる。尾鰭の後縁は白い。

    • 魚貝の物知り度

      ★★★★★
      知っていたら学者級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★
      美味

    分類

    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ニザダイ亜目ニザダイ科テングハギ属

    外国名

    学名

    Naso annulatus (Quoy and Gaimard, 1824)

    漢字・学名由来

    漢字/姫天狗剥 Himetenguhagi
    由来・語源/幼魚が駿河湾や相模湾でよく見られたからではないか。
    『日本産魚類大図鑑』(益田一、荒賀忠一、尼岡邦夫、上野輝弥彌、吉野哲夫 東海大学出版会 1984)にヒメテングハギとある。

    地方名・市場名

    ツノマスゥ
    場所沖縄県伊良部島 備考ツノ・マスゥ。 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 
    バショウカー
    場所沖縄県南城市知念漁協 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 

    生息域

    海水魚。岩礁域・サンゴ礁域。
    小笠原諸島、神奈川県三浦半島・小田原早川、伊豆半島東岸・西岸、高知県柏島、屋久島、琉球列島、南大東島。
    幼魚/八丈島
    台湾、東沙諸島、インド-太平洋(イースター島をのぞく)、クリックパートン島、ココ島。

    生態

    基本情報

    まだ沖縄で見ていない。詳細は調べているところ。

    水産基本情報

    市場での評価/不明
    漁法/定置網
    産地/不明

    選び方

    触って張りのあるもの。体色が濃いもの。

    味わい

    旬は不明。
    鱗は皮と一体化して剥ぎ取る。比較的簡単に剥ぎ取れる。骨はあまり硬くない。
    透明感のある白身で血合いは弱い。
    少しだけ臭みがあった。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ヒメテングハギの料理法・レシピ・食べ方/汁(みそ汁)、ソテー(ムニエル)、揚げる(竜田揚げ)、煮る(煮つけ)、生食(刺身)

    ヒメテングハギのみそ汁 あらを昆布だしで煮だして、みそを溶く。これで簡単にみそ汁が出来上がる。これが実にうま味が豊かで美味しい。活け締め、活魚などは潮汁や鍋にしてもよさそう。

    ヒメテングハギのムニエル 切り身に振り塩をしてコショウを振る。少し置いて小麦粉をまぶしてソテーする。表面が香ばしく、バターとの相性もいい。身自体にもうまみがあって美味。
    ヒメテングハギの竜田揚げ ほんの少しだが臭みがある。しょうゆ、みりん、ヒバーツ(コショウでも)で下味をつけて片栗粉をまぶして揚げた。揚げても硬く締まらず。臭味も消えてとても味がいい。
    ヒメテングハギの幽庵焼き しょうゆ、みりん、酒を同量合わせた地につけ込んで焼き上げる。ここでは柚を加えて漬け込んでみた。ほどよい締まり具合で、柚の風味が臭味を抑えて美味。
    ヒメテングハギの煮つけ 骨つきの方を煮つけにする。湯通しして冷水に落としてぬめりなどを流す。これを酒・しょうゆ・砂糖の味つけでこってり甘辛く煮てみた。熱を通すことでむしろ臭いが出てしまったようで、味はいいもののかなり気になる。
    ヒメテングハギの刺身 野締めなので評価はできないが、身質がよくほんのり甘味があり、熱を通すと出る臭いがきにならない。

    好んで食べる地域・名物料理

    加工品・名産品

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/ねこや商店(宮崎県日南市油津)
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会 20130226)、『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012)
  • 主食材として「ヒメテングハギ」を使用したレシピ一覧

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