有明海産小イワシの保存食としての酢のもの

食卓にあっていい口直しになる


初めて酢の中に具がすっぽり沈んだ酢のものを食べたのは、ほんの二十数年前のことで徳島県美馬郡美馬町(現美馬市美馬町)親戚の家で、だ。
甘い三杯酢に小アジ(マアジ)の切り身が沈んでいて、すっぱくて甘い。
親戚の家は農家で、ボクの家は吉野川右岸貞光の商店街にあった。
我が家の酢のものといえば、ワカメときゅうり、竹輪などが入っていて酢は底の方にあるだけで、具が酢に沈んでいるといったものではなかった。

これを期にいろんな地域の酢のものの画像を整理して調べ直すと、完全に酢の中に沈んでいるものがむしろ主流だった。
また、魚だけのものが結構多いことがわかってきた。
群馬県中之条町の主婦はタッパウエアに酢を満たして、魚の切り身を沈めて容器のまま食卓に出していた。

要するに当座食べるもの(保存食)としての酢のもので、食い切りではないという意味だろう。
これをいろんな魚で再現しているが、今回は小イワシ。
開いて塩づけにして、水洗いして甘酢に漬けてみた。
風味づけに青ゆずを使ったが、不要だったかも知れぬ。
10日間3回に分けて計6回食卓に上げた。
食卓にあるとうれしい一品だと思う。

要するに冷蔵庫のない時代の知恵といったものかも。
酢が染みすぎても甘酢なので味の濃度が濃くなったとは言えず、あっさりした味わいで安定している。
しかもちゃんとマイワシのおいしさが感じられる。
酒の肴にしてうまいところなどいいことずくめである。

有明海の小イワシは安くてうまい


八王子卸売協同組合、舵丸水産に袋入りのマイワシが来ていた。
体長12㎝・22g前後で、数えたら1袋30尾前後で1袋550gほどだった。
フタには「有明海」とある。

酢に1日以上漬け込んで食べ始める


二袋かって、1袋全部手開きにして強塩をした。
半日寝かせて水洗いして、14尾だけしょうがの搾り汁を加えた甘酢に漬け込む。
食事の友として食卓に置く。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。


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