体長10cm前後になる。細長く体が草色をしていて褐色の縦縞がある。額角は太く額角上縁に13-18歯でその内5-7歯は甲上にある。下縁に10-16歯、先端に1-2歯ある。
ホッカイエビの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★
知っていたら通人級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目コエビ下目タラバエビ科タラバエビ屬外国名
学名
Pandalus latirostris Rathbun, 1902漢字・学名由来
漢字 北海蝦、北海海老 Standard Japanese name / Hokkaiebi
由来・語源 北海(北海道)にいるエビの意味。産地では、「しまえび(縞えび)」と呼ばれ、出荷するときには「北海島えび」となる。地方名・市場名 ?
生息域
海水生。水深1-6mの砂泥地で、アマモ・スガモ場。
岩手県広田湾・釜石〜青森湾、北海道太平洋側・オホーツク海沿岸。
サハリン、朝鮮半島東岸。生態
北海道根室野付湾での産卵期は8月下旬〜9月下旬。
産卵盛期は9月上旬〜中旬。
雌は抱卵し翌春孵化。
最初は雄として成熟し、雌に性転換する。基本情報
東北以北に生息するタラバエビ科のエビである。タラバエビ科には甘エビと呼ばれるホッコクアカエビなどがいるが、食用となっている種の中ではいちばん浅いところにいる。
三陸でも見つかっているが主に北海道道東で水揚げがある。
ただし道東オホーツク海に面する汽水域で広く漁が行われていて、別海町野付湾・尾岱沼では打瀬網(底曳き網)、能取湖、サロマ湖、、根室市温根沼でもカゴ漁でとっている。漁法によるよしあしはないと思われる。
取り分け、別海町野付湾・尾岱沼で行われている「打た瀬網漁」で有名だ。動力を使わず、帆を張って風力で曳く、底曳き網で取っている。初夏に帆を張って水上を走る光景は、風物詩でもあり観光資源でもある。
いずれの産地でも漁獲量は減少傾向にある。
産地では「縞えび(しまえび)」、出荷時には「北海縞えび」とされる。
基本的に水揚げ後すぐゆでられて、朝競りにかけられる。SS、S、M、Lなど大きい方が高い。
ゆでるとエビらしい風味に富み、甘味が強い。食べ始めると止められなくなりそうな味である。
珍しさ度 珍しい生き物ではないが、ゆでてないものを探すとなると北海道の別海町などに探しにいくしかない。しかも初夏など季節も限られる。水産基本情報
市場での評価 ゆでたものが流通する。値段はやや高値。関東では珍しい。
漁法 カゴ漁、打瀬網(底曳網)
主な産地 北海道、ロシア選び方
ゆでたものを冷凍して流通する。赤身の強いもの。味わい
漁期は初夏。
生で食べてもうまいが甘みや旨みは薄い。
ゆでるとエビらしい旨みが増す。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/遠島弘生さん(カネコメ 髙岡商店 根室市 ■http://www.nemuro-kanekome.jp/)
同定/駒井智幸さん(千葉県立中央博物館)
『新北のさかなたち』(水島敏博、鳥澤雅他 北海道新聞社)