ホッカイエビ(英名/Hokkai shrimp)
Scientific Name / Pandalus latirostris Rathbun, 1902
代表的な呼び名ホッカイシマエビ
12センチくらいになる。草色で褐色の縦縞がある。
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魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度 ★★★
知っていたら通人級★★
地域的、嗜好品的なもの★★★
美味分類 節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目外国名 英名/Hokkai shrimp学名 Pandalus latirostris Rathbun, 1902漢字・学名由来 漢字 北海蝦、北海海老
由来・語源 北海にいるエビの意味。地方名・市場名 [?] 生息域 海水生。岩手県広田湾・釜石〜青森湾、北海道太平洋側・オホーツク海沿岸。サハリン、朝鮮半島東岸。
水深1〜6メートルのアマモ場に生息。生態 北海道根室野付湾での産卵期は8月下旬〜9月下旬。
産卵盛期は9月上旬〜中旬。
雌は抱卵し翌春孵化。
最初は雄として成熟し、雌に性転換する。基本情報 食用としても人気があるが、それ以上に野付半島、尾岱沼などで行われる打たせ網漁が有名。
北海道東部の夏の風物詩で、観光資源としても重要。
ゆでたホッカイエビ(北海シマエビ)は比較的ローカルな味わいで、流通漁はほとんどない。水産基本情報 市場での評価 ゆでたものが流通する。値段はやや高値。関東では珍しい。
漁法 打瀬網(底曳網)、カゴ漁
主な産地 北海道、ロシア選び方 ゆでたものを冷凍して流通する。赤身の強いもの。味わい 漁期は初夏。
生で食べてもうまいが甘みや旨みは薄い。
ゆでるとエビらしい旨みが増す。栄養 ー寄生虫 ー食べ方・料理法・作り方 調理法ゆでる
好んで食べる地域・名物料理 北海道東部加工品・名産品 ゆでエビ釣り情報 ー歴史・ことわざ・雑学など ー旧ページ内容
古い記載が含まれている可能性があります■岩手、青森以北の内湾のアマモの茂るような浅い海に生息している。
市場で取り扱われるタラバエビの仲間は、多くが深海に生息するものがほとんど、このように浅い海に生息するものは珍しい。また、このエビを帆を風に膨らませて夏の浅瀬で漁獲する打たせ網は漁期は産卵前の夏。打たせ網という動力を使わない底引き網か、エビカゴでとる。産地は厚岸から野付湾、能取湖、サロマ湖など。市場では根室の荷主のものを何度か見ている。北海道では明らかに特産品、また夏の風物詩のひとつなのだが、関東などにくると明らかに一般的な「ゆでエビ」として取り扱われる可能性が高い。これなど「北海縞海老」などと明記して、売るときにも説明が欲しい。
■産地の野付湾尾岱沼では「打た瀬網漁」という底引き網で取っているが、この漁においてはエンジンではなく帆を張って引く。すなわち風がない日には漁ができない。また風力では漁場をあらすほどに広範囲には網を引けないと言うことらしい。
■生のときは濃い緑色で太く白い縦じまがある。写真下のものは茹でたもの。漁獲された、ほとんどが産地で茹でて売られている。また市場にはほとんどこない。築地の特種を扱う店や、デパートの物産展、もしくは宅配で入手する。
■生は甘味が少なく甘エビ(ホッコクアカエビ)などと比べて味わいで劣る。やはり産地で塩ゆでで食べるのが最高だろう。甘味も増して、身はややホロっとしてコクがある。参考文献・協力 『新北のさかなたち』(水島敏博、鳥澤雅他 北海道新聞社)
同定/駒井智幸