ホッカイエビ

Scientific Name / Pandalus latirostris Rathbun, 1902

代表的な呼び名ホッカイシマエビ

ホッカイエビの形態写真

体長10cm前後になる。細長く体が草色をしていて褐色の縦縞がある。額角は太く額角上縁に13-18歯でその内5-7歯は甲上にある。下縁に10-16歯、先端に1-2歯ある。
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体長10cm前後になる。細長く体が草色をしていて褐色の縦縞がある。額角は太く額角上縁に13-18歯でその内5-7歯は甲上にある。下縁に10-16歯、先端に1-2歯ある。体長10cm前後になる。細長く体が草色をしていて褐色の縦縞がある。額角は太く額角上縁に13-18歯でその内5-7歯は甲上にある。下縁に10-16歯、先端に1-2歯ある。体長10cm前後になる。細長く体が草色をしていて褐色の縦縞がある。額角は太く額角上縁に13-18歯でその内5-7歯は甲上にある。下縁に10-16歯、先端に1-2歯ある。
    • 珍魚度・珍しさ

      ★★★
      がんばって探せば手に入る
    • 魚貝の物知り度

      ★★★
      知っていたら通人級
    • 食べ物としての重要度

      ★★
      地域的、嗜好品的なもの
    • 味の評価度

      ★★★★
      非常に美味

    分類

    節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目十脚目コエビ下目タラバエビ科タラバエビ屬

    外国名

    Hokkai shrimp
    言語英名 

    学名

    Pandalus latirostris Rathbun, 1902

    漢字・学名由来

    漢字 北海蝦、北海海老 Standard Japanese name / Hokkaiebi
    由来・語源 北海(北海道)にいるエビの意味。産地では、「しまえび(縞えび)」と呼ばれ、出荷するときには「北海島えび」となる。

    地方名・市場名

    シマエビ[縞蝦・縞海老]
    場所北海道根室市 参考聞取 
    ホッカイシマエビ[北海縞蝦 北海縞海老]
    場所全国的に 備考作られた呼び名ではないかと思われる。 
    ツケエビ
    サイズ / 時期大型 

    生息域

    海水生。水深1-6mの砂泥地で、アマモ・スガモ場。
    岩手県広田湾・釜石〜青森湾、北海道太平洋側・オホーツク海沿岸。
    サハリン、朝鮮半島東岸。

    生態

    北海道根室野付湾での産卵期は8月下旬〜9月下旬。
    産卵盛期は9月上旬〜中旬。
    雌は抱卵し翌春孵化。
    最初は雄として成熟し、雌に性転換する。

    基本情報

    東北以北に生息するタラバエビ科のエビである。タラバエビ科には甘エビと呼ばれるホッコクアカエビなどがいるが、食用となっている種の中ではいちばん浅いところにいる。
    三陸でも見つかっているが主に北海道道東で水揚げがある。
    ただし道東オホーツク海に面する汽水域で広く漁が行われていて、別海町野付湾・尾岱沼では打瀬網(底曳き網)、能取湖、サロマ湖、、根室市温根沼でもカゴ漁でとっている。漁法によるよしあしはないと思われる。
    取り分け、別海町野付湾・尾岱沼で行われている「打た瀬網漁」で有名だ。動力を使わず、帆を張って風力で曳く、底曳き網で取っている。初夏に帆を張って水上を走る光景は、風物詩でもあり観光資源でもある。
    いずれの産地でも漁獲量は減少傾向にある。
    産地では「縞えび(しまえび)」、出荷時には「北海縞えび」とされる。
    基本的に水揚げ後すぐゆでられて、朝競りにかけられる。SS、S、M、Lなど大きい方が高い。
    ゆでるとエビらしい風味に富み、甘味が強い。食べ始めると止められなくなりそうな味である。
    珍しさ度 珍しい生き物ではないが、ゆでてないものを探すとなると北海道の別海町などに探しにいくしかない。しかも初夏など季節も限られる。

    とれたばかりはアマモ色 関東などには茹で上がった赤いものがやってくる。水揚げ時は生きていて、暗い緑色をしている。アマモなどの海草、もしくは海藻と同じ色をしている。明らかに藻場に溶け込んで敵であるカジカ類やエゾアイナメから身を守っているのだ。[根室市温根沼]
    ゆでて出荷 尾岱沼などを除くと、カゴ漁でとっている。早朝に水揚げしてゆでて競り場に持ってくる。サイズごとにパック詰めされているが、大型は非常に少なくなっている。[根室漁協]

    水産基本情報

    市場での評価 ゆでたものが流通する。値段はやや高値。関東では珍しい。
    漁法 カゴ漁、打瀬網(底曳網)
    主な産地 北海道、ロシア

    選び方

    ゆでたものを冷凍して流通する。赤身の強いもの。

    味わい

    漁期は初夏。
    生で食べてもうまいが甘みや旨みは薄い。
    ゆでるとエビらしい旨みが増す。

    栄養

    危険性など

    食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)

    ホッカイエビの料理・レシピ・食べ方/塩ゆで

    ホッカイエビの塩ゆで 流通してきたものなので、基本的な料理法である塩ゆでにしてみた。殻は柔らかく、タラバエビ科にしては筋肉はしまっている。甘味もあって味わい深い。

    好んで食べる地域・名物料理


    しまえび天丼 ホッカイエビ(北海シマエビ)の水揚げが行われる、尾岱沼漁港ちかくにある食堂で食べたもの。丸のままを天ぷらにしてある。殻付きなのでエビの風味もあり、とてもおいしい。[白帆 北海道野付郡別海町]

    加工品・名産品

    北海道道東オホーツク海周辺でカゴ漁や打瀬網でとり、浜ゆでされている。


    北海しまえびの煮えび 北海道能取湖、サロマ湖、別海町野付湾・尾岱、根室市沼などで、とってすぐ浜茹でしたもの。
    エビらしい風味、甘味がとても強く食べ始めると止まらなくなる。
    都内などでは冷凍ものも出回っていたことがあるが、一度も冷凍していないものの味は別格。

    釣り情報

    歴史・ことわざ・雑学など

    参考文献・協力

    協力/遠島弘生さん(カネコメ 髙岡商店 根室市 ■http://www.nemuro-kanekome.jp/)
    同定/駒井智幸さん(千葉県立中央博物館)
    『新北のさかなたち』(水島敏博、鳥澤雅他 北海道新聞社)
  • 主食材として「ホッカイエビ」を使用したレシピ一覧

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