
体長7cm前後になる。脚、身体など非常に柔らかく、もろい。額角だけが硬く長い。
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★ 知っていたら達人級 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
★★★ 美味 |
分類 |
節足動物門甲殻亜門軟甲綱(エビ綱)真軟甲亜綱エビ上目十脚目抱卵亜目タラバエビ科ジンケンエビ属
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外国名 |
英名/Golden shrimp
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学名 |
Plesionika semilaevis Bate, 1888
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漢字・学名由来 |
漢字 「人絹蝦」、「人絹海老」。
由来・語源 「むき身を上質エビの代用とするから」(『原色日本大型甲殻類図鑑』)。この意味は、本物の絹の代用品(偽物)である人絹(人造絹糸)のような存在という意味だろう。 |
地方名・市場名 [?] |
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生息域 |
海水生。相模湾から鹿児島。水深300メートルから350メートルにまでの深海に見られるエビ。 |
生態 |
ー |
基本情報 |
ジンケンエビの仲間は世界的に広く分布し、資源量が多く、利用が促進されている小型のエビ。
国内では太平洋側の底曳き網のある港周辺でのみ利用されている。
身体が脆弱で、水分が多いため劣化が早く、あまり流通には向かない。
味はよく、ホッコクアカエビ(甘エビ)同様甘みがあるので鮮度がよいものは刺身で賞味される。 |
水産基本情報 |
市場での評価 産地周辺でのみ流通。比較的安い。
漁法 底曳き網
主な産地 沼津市、三河湾、尾鷲市、宮崎県、鹿児島県などで水揚げされる。
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選び方 |
赤味の強いもの。白くなったもの、頭が黒くなったものは古い。 |
味わい |
水分が多く、柔らかい身をしている。
生で口にいれると甘みを感じて、少しエビらしい味。
熱を通すと縮む。 |
栄養 |
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寄生虫 |
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食べ方・料理法・作り方 |
ジンケンエビの料理法/生食(刺身)、揚げる(天ぷら、唐揚げ)、ゆでる(ゆで干し)、焼く(ホイル焼き) ジンケンエビの刺身 頭部を取り面倒だがていねいに剥いたもの。鮮度落ちが早いので水揚げ当日のみの味わい。ホッコクアカエビ(甘えび)以上に甘く感じるが、水分も多い。剥いてからしっかり水分をペーパータオルなどでとるといい。
ジンケンエビのかき揚げ 頭部を取り殻を剥く。このとき少しだけ殻を残すとより味わい深い。小麦粉をまぶして衣に混ぜ込んでさくっと高温で短時間で揚げる。熱を通すことでより甘味が強くなりとてもうまい。 ジンケンエビの唐揚げ できれば額角(ツノの部分)だけは取った方がいいが、面倒ならそのままで。水分をよく取り、片栗粉をまぶして低温でかりっと揚げる。もともともろいので揚げるとスナック感覚でおいしく食べられる。
ジンケンエビのゆで干し しっかり水分を取り、高温で短時間塩ゆでにする。陸上げにし、冷蔵庫などで放熱。寒い時季なら外で気温が暖かいときには冷蔵庫で干し上げる。フライパンで乾煎りして食べるととても香りが高く甘味が強い。 ジンケンエビのホイル焼き 頭部と殻を取り、水分をよくきっておく。これをホイルにバターとともに包み込み焼く。バターではなくオリーブオイルでもいい。熱を通したことで甘味がまし、水分がぬけてプリっとした食感が楽しめる。パンにも合う。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
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加工品・名産品 |
ー  ジンケンエビの素干し
ジンケンエビの素干し 宮崎県延岡市で作られている、素干し。そのまま食べたり、だしをとるのに利用されている。 |
釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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旧ページ内容 古い記載が含まれている可能性があります | 市場での評価・取り扱われ方◆底引き網などの産地では食用・流通する。味はいいのだが悪くなるのが早く一般的ではない。
タラバエビ科のエビは水分が多く、なかでもジンケンエビはその最たるもの。熱を通すと身が縮んでしまうこと。だから生食がいちばん。
沼津では「甘エビ」と呼ばれているが、まさに生で食べるとほどよい甘みがあって上々の味わい。
ほかにはかき揚げ、唐揚げがいい。
底曳網の漁師さんなどはキズのついたのを集めてみそ汁に仕立てる。これも美味。 |
参考文献・協力 |
『原色日本大型甲殻類図鑑』(三宅貞祥 保育社) |
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