ヒキマユメイチ(Eyebrowed large-eye bream)
Scientific Name / Gymnocranius superciliosus Brosa, Béarez, Paijo and Chen, 2013

43cm SL 前後になる。いちばん体高の高い部分、側線から背鰭つけ根までの鱗数はいちばん上の小さなものも含めて6。目の下、頬に鱗があり、目の下に小さな斑点がある。下顎側部の歯は鈍い円錐状。背鰭10棘、10軟条、尻鰭は3棘、9-10軟条、胸鰭は14軟条。
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魚貝の物知り度 |
食べ物としての重要度 |
味の評価度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
★ 食用として認知されていない |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚類綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目フエフキダイ科ヨコシマクロダイ亜科メイチダイ属
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外国名 |
Eyebrowed large-eye bream
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学名 |
Gymnocranius superciliosus Brosa, Béarez, Paijo and Chen, 2013
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漢字・学名由来 |
漢字/引眉目一鯛 Hikimayumeiti
Eyebrowed large-eye bream 英名を訳した和名だろう。目の上の褐色が眉墨(eyebrow)を引いたようにくっきりした眉を思わせるから。 |
地方名・市場名 [?] |
シルイユ[白魚] 場所沖縄県石垣島 備考メイチダイ属などの総称。 参考河村雄太さん 20191008 |
生息域 |
海水魚。リーフとリーフの間にある砂礫地、水深10m前後。
琉球列島周辺、石垣島。
南西太平洋(Southwest Pacific)、ニューカレドニア(New Caledonia Chesterfield Is)、フィジー(Fiji) |
生態 |
ー |
基本情報 |
国内海域ではまだ一桁しか確認されていない。このまま温暖化が続けば九州でもとれる可能性がある。
メイチダイ属なのでとても味がよい。沖縄ではメイチダイ属と区別しないで「シルイユ(白魚)」として流通する、もしくはいていると思う。 |
水産基本情報 |
市場での評価/流通した記録はない。
漁法/定置網、刺突漁
産地/沖縄県 |
選び方 |
触って張りのあるもの。退色していないもの。 |
味わい |
旬は不明。
鱗は硬くやや取りにくい。皮は厚みがあって強い。骨はあまり硬くない。
透明感のある白身で血合いも白くないに等しい。熱を通しても硬く締まらない。 |
栄養 |
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寄生虫 |
ー |
食べ方・料理法・作り方 |
ヒキマユメイチの料理法・調理法・食べ方/生食(刺身、セビチェ)、煮る(煮つけ)、焼く(煮つけ)、ソテー(ムニエル)
ヒキマユメイチの刺身 10月なかばの固体を手に入れて料理してみた。水洗いして三枚に下ろし、小型なので腹骨をすき、血合い骨を抜く。皮を引き、へぎ造りにしてみた。旬のメイチダイには敵わないものの、思ったよりも脂が感じられてうま味・甘味もある。非常に美味。
ヒキマユメイチのセビチェ 刺身を作るとどうしても上身が余る。これを余すところなく使うにはセビチェがいい。細かく切り、塩・ライム・辛い唐辛子・赤玉ねぎで和える。30分ほど寝かせると、切り身の表面が真っ白になる。スピリッツのつまみに少しずつつまむと実に小粋な味。 ヒキマユメイチの塩焼き 切り身に振り塩をする。30分以上寝かせて、じっくりと焼き上げる。香りからしてメイチダイそっくり。身の甘さ、ほどよいほぐれ加減なども似ている。非常にうまい。 ヒキマユメイチのみそ汁 あらを集めて置く。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを水から煮出してみそをとく。酒や昆布だしを使うなどをしてもいいが、必要性は薄い。非常に味わい深い汁になる。ご飯にも合う。 ヒキマユメイチの 魚を食べ尽くすための必須料理が煮つけである。みそ汁と煮つけを合わせ作ると、ほどんど捨てることなく食べられる。ここでは兜の部分を梨子割りにして湯通しする。冷水に落として残った鱗、ぬめりを流す。これを酒・みりん・しょうゆ・水で煮る。身は適度にしまり身離れがいい。身と皮目にうま味があってとても味わい深い。
ヒキマユメイチの 切り身に塩コショウする。小麦粉をまぶしてじっくりソテーする。皮目は香ばしく中はしっとりジューシーに出来上がる。ふんわりうま味豊かなエキスを含んだ身が実にうまい。皮目の香ばしさも心地よい。 |
好んで食べる地域・名物料理 |
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加工品・名産品 |
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釣り情報 |
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歴史・ことわざ・雑学など |
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参考文献・協力 |
協力/河村雄太さん(沖縄県石垣市)
「フエフキダイ科ヒキマユメイチ(新称) Gymnocranius superciliosus の日本からの初記録」(三木涼平, 桜井雄, 岩槻幸雄) |
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