100mm SL 前後になる。テングガイに似ている個体がある。小型で殻は非常に白いものからくすんだ色、灰紫色のものなどいろいろ。殻口には牙状突起がある。
オニサザエの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
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珍魚度・珍しさ
★★★
がんばって探せば手に入る魚貝の物知り度
★★★★★
知っていたら学者級食べ物としての重要度
★★
地域的、嗜好品的なもの味の評価度
★★★★
非常に美味
分類
動物門軟体動物門腹足綱前鰓亜綱新生腹足上目新腹足目アッキガイ超科アッキガイ科アッキガイ亜科テングガイ属外国名
学名
Chicoreus asianus Kuroda, 1942漢字・学名由来
漢字 鬼栄螺 Standard Japanese name / Onisazae
由来・語源 「六百介品』(1804〜1829)より。サザエとは系統的には遠い。磯にいて管状の棘が無数にある。これがゴツゴツして触ると痛いので「鬼=触ると危険もしくは痛い」がつき、サザエと同じような味わいなので、この名があるのでは?
別名、ナガテング。六百介品
江戸時代に作られた彩色図譜。600種ほどの貝類を漢名、和名で紹介したもの。著者不明。
Kuroda
黒田徳米(くろだ とくべい Kuroda Tokubei 1886-1987 兵庫県淡路島)。貝類学者。日本貝類学会創設者で、会長にもなった。同郷の平瀬與一郎の平瀬商店に丁稚奉公にあがり、貝類の収集、のちに分類にたずさわる。地方名・市場名
生息域
海水生。水深30メートルより浅い岩礁地帯。
能登半島・房総半島以南。
台湾、中国沿岸。生態
ー基本情報
国内では温かい海域の浅い岩礁域にいる。刺し網や潜水漁でとれる。あまりまとまってとれないので、全国的に流通することはない。産地(海辺)周辺の狭い区域で流通し、売り買いされている。
日本各地で伝統的に食べられているもので、地方名が非常に多いのも特徴だと思う。
貝殻が硬いものの、身は取りだし安く、漁師さんや海辺の町で愛されているもの。水産基本情報
市場での評価 ほとんど流通しない。貝の収集の対象として知られる。
漁法 刺し網、潜水漁
産地 三重県、熊本県選び方
原則的に生きているもの。味わい
旬は不明。
貝殻が硬く棘が硬く長いが、先が鋭くないので不用意に触らない限りケガをするようなことはまずない。
貝殻が硬いので割るのは難しい。
ゆでて取り出すのだが、比較的簡単に出る。身には甘みと貝らしいうまみがある。栄養
ー危険性など
ー食べ方・料理法・作り方 (基本はオススメ順掲載です)
好んで食べる地域・名物料理
三重県鳥羽市
熊本県天草地方
大阪府南部加工品・名産品
ー釣り情報
ー歴史・ことわざ・雑学など
ー参考文献・協力
協力/出口典彦さん(熊本県上天草市) 出間リカさん(三重県鳥羽市安楽島)
『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)、『日本近海産貝類図鑑 第二版』(奥谷喬司編著 東海大学出版局 20170130)