小田原魚市場の活けエビスダイを刺身にあぶりに

赤く輝き、魚市場の中でいちばん目立っていた


10月16日、神奈川県小田原市、小田原魚市場の活魚槽に泳いでいたエビスダイがとても可愛い、な、と思った。
一目惚れというやつである。
さっそく、『さんの水産』さんに競ってもらった。
赤くて美しいのもあって、近年、値を上げているな、と思ったら、想像以上の値段だった。
小田原では本種の評価がうなぎ登りとみた。
自分で締めて持ち帰った。

活魚で体長20㎝・413g と小振りである。
まずは刺身にしてみた。
野締めや活け締めとは別次元の食感の強さである。
しかも締めた当日なのに味がある。
しこしこと心地よい食感についつい箸が伸びる。

エビスダイの味は皮にあり、だ


さて、腹はあぶり(焼霜造り)にする。
皮は硬めではあるが、皮だけ食べても、ご馳走そのものと言えそうである。
食感もさることながら複雑な味がして、長く口中に「おいしい」を放出してくれる。
赤い皮の色合いが魅力的だし、厚みがあってかみ応えがある。
しかも皮下に脂の層があって甘い。
値を上げているのは単純にウマスギ、だからだ。

宝石を思わせる色合いの無骨な魚である


エビスダイの現在の生息域はよくわからないが、本州以南である可能性が高い。
比較的暖かい海域を好む、イットウダイ科の魚である。
エビスダイ属は国内に4種、本種がいちばん北に生息域を広げている。
相模湾にはエビスダイとカイエビスの2種類がいるが、圧倒的にエビスダイが多い。
鮮紅色で非常に目立つのでついつい手が出てしまいがちであるが、下ろすのが大変。
非常に硬いガラスの破片のような鱗を引くと、ドット疲れが押し寄せてくる。

水洗いして三枚に下ろす。
背の部分は皮を引いて刺身にする。

腹身は皮目をバーナーであぶって氷水に落とす。
水分をよくきり、刺身状に切る。


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